2016年6月、仙台国際空港から利用できる初めてのLCC国際線・タイガーエア台湾(Tigerair Taiwan)が就航。仙台国際空港-台湾桃園国際空港間のフライトが最安7,200円から利用できるようになりました。
ちょうどのこの直前(5月末~6月初旬)にComputex Taipei 2016の取材で台湾を初訪問。親切な台湾の人たち、あちこちで見れる日本では珍しいスマートフォン、安くて美味しい料理。多くの魅力にすっかりハマってしまい、以降5回、この1年で計6回台湾を訪問しています。
さすがに短期間で5回も行けば、手続きや移動の流れも把握できる。ということで、この記事ではタイガーエア台湾を利用して仙台から台北へ行く際の手続き・移動手段を紹介します。
台湾に行ってみたい、これから旅行する計画がある。そんな方はぜひ、旅程を考える際の参考にしてみてください。
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記事の目次
空港へのアクセスは電車が便利
仙台国際空港(以下、仙台空港)へのアクセスに使える公共の交通手段は電車のみ。仙台駅と仙台空港駅を結ぶ仙台空港アクセス線です。
以前(といっても10年前)は仙台駅からリムジンバスが出ていたものの、2007年3月の仙台空港アクセス線開業に伴い、バスの運行は廃止されました。つまりもっとも一般的なアクセス手段が電車になっています。
仙台駅から乗車する場合、のり口(改札)は東北本線や仙石線、仙山線といった他のJR線と共通。仙台駅→仙台空港駅への電車は3・4番線から出ています。飛行機のアイコンが目印ですね。
電車は各駅に停車する普通列車、一部駅に停車する快速列車の2種類。所要時間は普通列車で25分、快速列車で17分ほど。
仙台空港駅のホームは2つで、改札は1箇所。改札から空港の出発ロビーへ直結しており、迷う心配はないでしょう。またこの通路は屋根付きなので、天気を気にしなくてよい点はうれしい限り。
国際線の搭乗口と受付窓口は2階・東エリア
駅直結の通路を抜けると、目の前には国内線のチェックインカウンターが出現。国際線の出発ロビーは正面向かって右手、空港の東エリアになります。というわけで奥に向かって直進。
進行方向の左手に現れる売店を過ぎると、まずは手荷物検査場が出現。
そのさらに奥に、国際線のチェックインカウンターがあります。
タイガーエア台湾は日本航空(JAL)の窓口を間借りしており、Tigerairのパネルが出ているところ(最大4箇所ほど)で搭乗手続きが行われます。
仙台-台北の就航本数は週4便
仙台空港と台湾桃園国際空港(以下、桃園空港)を結ぶフライトは、2017年4月現在では火・水・金・土曜日の週4便ずつが就航しています。
就航直後、2016年6月末当初の発着時刻は次のとおり。
- 往路:仙台(19:45)→台湾桃園(22:50)
- 復路:台湾桃園(14:15)→仙台(18:45)
ただこの後、数回見直しがされている模様で、2017年5月の便では以下のようになっていました。
- 往路:仙台(19:00)→台湾桃園(21:45)
- 復路:台湾桃園(13:45)→仙台(18:10)
それぞれ時刻が少し早まっていますね。
往路便の時間が早まったことで、台湾到着後の移動手段としてバス以外に桃園空港MRT(地下鉄)の終電にもやや余裕を持って乗車できるようになったことはGood。
一方で復路便を利用する日は、朝イチで宿から空港に移動する必要が出てきました。日本(仙台)に帰る日は、朝からほぼ移動という流れになりそうです。
搭乗手続きは定刻の2時間30分前から
以降、「往路:仙台(19:40)→桃園(23:10)」のフライトを利用した場合を例に、タイガーエア台湾を利用する流れを紹介していきます。
搭乗手続き(チケットの発券)は定刻(出発時刻)の約2時間30分前から始まり、定刻の45分前に終了します。タイガーエア台湾の就航日はいずれも、タイガーエア台湾が国際線の最終便です。
仙台-台湾桃園間のフライトは過去5回利用していますが、平日便の常客は8割以上が外国籍の人たち。見た目で判断する限り、日本人の利用率はかなり低い印象を受けます。
外国籍の人たちは団体ツアーといった様子で、毎回搭乗手続きの開始時刻直前には行列ができていますね。
この後ろに並ぶと、窓口にたどり着くまでに30~40分かかることも。LCCの場合、各手続きの締切時刻はかなり厳格に適用されることがほとんどなので、スケジュールに余裕があれば早めに空港へ到着・並んでおくほうが安心ですよ。
預け荷物ナシなら行列を回避できる場合も
タイガーエア台湾で機内に持ち込める荷物の条件は「3辺が 54cm x 38cm x 23cm 以内、かつ合計の重さが10kgを超えない範囲で2つまで」。
もし荷物はこの条件を満たして範囲、すなわち“預け荷物ナシ”ということであれば、搭乗手続き待ちの行列を回避できる場合があります。
というのも、この行列に並んでいる人はほとんどが預け荷物アリの人たち。預け荷物ナシの場合、本来はこの行列に並んで数十分待つ必要はないのです。
経験上、日によって対応は異なるようですが、もし入場レーンが2列開いていればチャンス。左側を進めばダイレクトに搭乗手続き窓口まで進むことができますよ。
搭乗手続きの際は、窓口にて、事前に紙に印刷しておいた予約確認書とパスポートを提示します。予約確認書はチケット予約後すぐ、指定したEメールアドレスに届くので、忘れずチェックしておきましょう。
手続きが無事終わると、チケットを発券してもらえます。
また重量計測済みの機内持ち込み手荷物には、重量が書かれたシールタグが貼られます。これは現地に到着するまで外さないように。
手荷物検査・出国審査は定刻の1時間30分前から
手荷物検査および出国審査の窓口が利用できるのは、定刻の約1時間30分前から。また定刻の30分前までには搭乗ゲートに到着しておく必要があるので、余裕を持って済ませておきたいものです。
ちなみに時間に余裕を持って空港に到着し、搭乗手続きを済ませると、この手荷物検査・出国審査に進むまでにまた待ち時間が発生します。
余談ですが、この待ち時間、私は毎回ずんだ茶寮の「ずんだシェイク」を飲んで過ごしています(笑)。購入は国際線の手荷物検査場すぐ横にある売店で。
カップのサイズは小柄なので、短い待ち時間に飲むにはちょうどよいです。価格は250円(税込)とそこそこしますが、普段街中で買って飲むこともほとんどない、なんて場合にはよい機会なのではないでしょうか。
手荷物検査・出国審査ではパスポートとチケットを提示。出国については日本国籍を持つ人であれば、審査も含めてさほど時間はかからないはず。
飛行機の搭乗ゲートは最東側にある1・2番ゲートになります。
飛行機への搭乗は定刻の約30分前から。もちろん日本語でのアナウンスがあるので、時間を見つつお手洗いなど出発の準備を済ませておけばOKですね。
シート幅は狭いが足元には余裕あり
仙台-台湾桃園便に使われる飛行機はエアバス社のA320。タイガーエア台湾での内装は、中央通路の左右に3列シートが並ぶスタイルです。
テーブル付きですが、モニターやイヤホンなどの機材はありません。機内での時間潰しが必要であれば、本や(機内モードで使えるコンテンツを入れた)スマホ・タブレットなどを自分で準備しておくことがオススメです。
シート幅は広くありませんが、身長180cmの人でも腰を深くかければ、脚を伸ばせる程度の余裕はあります。
タイムゾーンでの時刻を別として、実際に飛行機に乗っている時間は3~4時間前後。窓側の席になるとお手洗いに行くのは手間なので、飛行機搭乗前になるべく済ませておきたいところです。
また飛行機が離陸して安定飛行状態になるとすぐ、現地での入国審査時に必要な入国カード(入國登記表/Arrival Card)が配られます。
パスポート、チケット、宿泊先の宿名がわかれば記入できる内容なので、手荷物にボールペンを入れておき、移動中に書いてしまいましょう。
万が一配られなかった(あるいは寝ていて貰い損ねた)なんて場合は、CAさんを呼んで「arrival card please」とお願いしましょう。
なお入国カードは入国審査場の手前にも設定されているので、絶対にここでもらっておかないとマズイ!なんてわけではありません。その点は安心してください。
桃園空港からの移動はバスが確実
桃園空港へ到着後は、入国審査→(あれば)預け荷物の回収→空港の外へ移動となります。
預け荷物がなければ、入国審査に並んでも現地時刻で23時30分には移動を始められるはず。私はいつも台北車站(以下、台北駅)周辺におさえた宿まで移動しチェックインを済ませるので、まずは台北駅までの移動が必要になります。
ちなみに直近の訪問時まではいつもバスを利用していました。かなりの本数が出ているので、到着時刻が少し前後しても利用できるのがポイントですね。
預け荷物ピックアップ場の先は到着ロビー。正面に衝立が現れるので、これを左方向に真っ直ぐ進みます。
歩いている通路の右手に、下のフロアに行ける通路(動く歩道)が出現。これに乗って地下1階へ下りましょう。
地下1階に出たら左方向→右方向へと進めば、前方右奥にバスのチケット売り場が見えてきます。
利用するのは國光客運の1819便。窓口の7・8番、いずれか開いている方でチケットを購入。チケットは片道分でTWD115(約500円)TWD125(約500円。2017年4月20日時点)です。
もらったチケットを持ち、屋外の5番のりばからバスへ乗り込みます。バス搭乗前には係の人にチケットを渡せば、ちぎって半券を返してくれますよ。
なおこの時間だと、入国審査やその後の移動をかなりスムーズに済ませても、台北駅に到着できるのは24時過ぎになります。
台北駅からのMRT(地下鉄)はすでに終電が行った後なので、ここからの主な移動手段は徒歩あるいはタクシーになりますね。
宿の場所にはよりますが、予約時に申告するチェックイン時刻は少し余裕を持って指定(25~26時など)しておくと安心かもしれませんね。
台北駅から徒歩圏内の宿はすでにいくつか利用したことがあるので、宿も含めてこれから手配するなら、以下リンク先の記事もぜひ参考にしてみてください。
プリペイドSIM購入窓口は閉まっている
使っているスマートフォンがSIMフリー仕様のものだから、台湾ではプリペイドSIMを購入・契約したい!と思う方もいることでしょう。ひとつ悲しいお知らせですが、仙台-台湾桃園便が到着する時刻だと、空港内にあるプリペイドSIMカードの販売窓口はすべて閉まっている可能性が高いです……。
仙台-台湾桃園便のタイガーエア台湾が着くのは桃園空港の第1ターミナル。このターミナルでは入国審査前および到着ロビーにプリペイドSIMの販売窓口がありますが、過去5回でこれらがまだ開いていた場面には一度も出くわしたことがありません。
SIMカード自体はホテルや街中のキャリアショップで購入できる場合もあり、空港以外ではまったく手に入らないということはありません。ただ短期旅行向きの「計日型プラン(◯日間データ通信が使い放題なもの)」が契約できるのは主に空港のみ、という点が結構痛いです。
ただ先に触れたとおり、フライト時刻の見直し(定刻が1時間前倒し)により、今後は購入できる可能性が出てくるかもしれません。これについては2017年5月末にまた訪台の予定があるので、その際に確かめてきたいと思います。
それともしまた半年以内に台湾を訪れる見込みがあるのであれば、個人的に契約キャリアは台湾モバイル(台灣大哥大)を選ぶことがオススメです。計日型プランも含め、日本を出発する前の時点でネットから契約が済ませられる(=窓口の営業時間を気にせずに済む)ことがその理由ですね。
追記:桃園MRTで桃園空港から台北駅まで移動可能に
2017年3月に台湾桃園国際空港MRTが正式開業。桃園空港から台北駅までが地下鉄1本、乗り継ぎ無しで移動できるようになりました。
これまでのタイガーエア台湾・仙台-台北便ではフライト時刻の都合によりこのMRTの終電にギリギリ間に合うかどうかという状況でした。しかし先にも書いたフライト時刻の見直しにより、今後は仙台-台北便を利用する場合に有効活用できる手段となることでしょう。
別途このMRTの利用方法や、実際に使って感じた注意点も記事にしてみたので、ぜひあわせて読んでみてください。
参考:移動スケジュール例
参考として2017年3月初旬に台湾を訪問した際、仙台空港での搭乗手続き~台北駅への移動までに要した実際のタイムスケジュールを載せておきます。
当日のフライト予定時刻は仙台(19:40)→台湾桃園(23:10)。時刻はすべてそれぞれの現地時刻です。
結果的に桃園空港への到着時刻が早まった、入国審査時に「常客證」を提示した、といったラッキーと事前準備がうまく噛み合った場合の例なので、ほんとうにスムーズに済ませるとこのくらいでイケる!という参考にしてみてください。
- 17時10分:搭乗手続き開始
- 18時10分:手荷物検査・出国審査開始
- 19時15分:搭乗開始
- 19時40分:仙台空港を離陸
▼台湾(桃園空港)▼
- 22時50分:桃園空港に着陸
- 23時05分:入国審査開始
- 23時10分:台北駅行きのバスに乗車
- 23時15分:桃園空港を出発
- 24時00分:台北駅に到着
※飛行機への実搭乗時間:約4時間20分
さいごに
タイガーエア台湾就航により、仙台からの距離がぐっと縮まった台湾。
セールでなくとも、往復のチケットは約2万円前後で押さえられることが多く、仙台-東京間を新幹線で移動する場合とほぼ変わらない費用で遊びにいくことができます。こう考えると、かなり安いことがわかりますよね。
一度台湾に遊びに行ってみたかった。こんなに安く海外へ遊びに行けるのなら、タイガーエア台湾を使ってみたいかも。こんな方はぜひ、今回紹介した内容も参考に、台湾に行ってみてはいかがでしょうか。