札幌を訪れた際、新千歳空港から札幌都心への移動に新千歳空港連絡バス(新千歳空港ターミナルバス)を利用してみました。
この記事では新千歳空港→札幌都心の移動時に乗車して確認した空港連絡バスの利用手順をまとめておきます。
記載内容は【2023年4月23日(日)時点】のものです。実際に利用する際は新千歳空港ターミナルビルが案内する最新の運行情報もあわせて確認することをオススメします。
また逆ルート(札幌都心→新千歳空港)の乗車体験は別記事でまとめています。
- 新千歳空港連絡バスの運行情報(※外部サイト)
新千歳空港ターミナルビル | バスでのアクセス - 新千歳空港連絡バス(新千歳空港行き)の乗車レポート
新千歳空港連絡バスで札幌都心→空港へ移動してみた
記事の目次
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新千歳空港連絡バスについて
利用時のポイント
はじめに新千歳空港連絡バス(札幌都心行き)利用のポイントをまとめておきます。
- 運賃は事前払い(バス乗車券を購入)と事後払い(乗降車時に直接支払い)が選べる
- 往復利用なら「往復券」の事前購入で割引が受けられる
- 2社で運行。運行内容は共通だが運賃の支払いに利用できる決済手段が異なる
- 新千歳空港から札幌都心まで乗車した場合の所要時間は80分前後
- 降りる際は車内の降車ブザーで知らせる必要あり
札幌都心行は2社で運行
新千歳空港から札幌都心方面へ出ている空港連絡バスは2系統。“各駅停車”相当の「札幌都心行(36号線経由)」、そして停留所が少ない“快速”相当の「札幌都心行(直行便)」です。
“各駅停車”の「札幌都心行(36号線経由)」は1時間あたり2〜4便を運行。新千歳空港→札幌都心までの所要時間は約80分です。
“快速”の「札幌都心行(直行便)」は1時間あたり0〜1便が運行されています。新千歳空港→札幌都心までの所要時間は約65分と案内されています。
▼札幌都心行(36号線経由)の時刻表(※2023年4月時点)
▼“各駅停車”のバスは一部ホテルには直接乗り付け可能
▼札幌都心行(直行便)の時刻表。経由する停留所は4つのみ
札幌都心行きの空港連絡バスは2つの会社で共同運行されています。バス乗降場や運賃、運行ルートは運行会社を問わず共通です。
運賃の支払い方法は事前払い(=バス乗車券を事前購入)と事後払い(=乗降車時に直接支払い)があります。
このうち注意したいのはバス車内で支払う場合。車内設備が違う都合で、運賃をバス車内で直接支払う場合は運行会社ごとに利用できる決済手段が異なります。
事前にバス乗車券を購入していたり、支払い方法にこだわりが無かったり、という場合であれば運行会社の選び分けは不要です。シンプルに「次に来るバス」とか「各停or直行便」で選べば問題ないでしょう。
北都交通
北都交通(ほくとこうつう)の車両は白地に緑色〜黄色のラインが目印です。
▼北都交通の車両例
“事前払い”のバス乗車券は新千歳空港内のバスカウンターで購入できます。バス乗車券は乗車するバスの運行会社を問わず、相互利用が可能です。バス乗車券は降車時に運賃箱へ投入します。
▼北都交通バスのバスカウンター
北都交通のバスカウンターの有人窓口ではクレジットカードや交通系ICカードも使えます。横に設置されている自動券売機は現金専用です。
▼有人窓口ならクレジットカードや交通系ICカードでもバス乗車券が買える
▼有人窓口横にある自動券売機(※現金専用)
バス乗車券を事前購入する“事前払い”には往復券(2枚綴り)や回数券(4枚綴り)が用意されているというメリットもあります。往復券なら1枚あたり50円の割引(2回利用で計100円の割引)、回数券なら1枚あたり100円の割引(4回利用で計400円の割引)が受けられます。
“事後払い”として北都交通のバス車内で運賃を支払う場合。利用できる決済手段は「現金払い」「QRコード決済(PayPay/LINE Pay)」「Visaのタッチ決済」です。
- 現金払い
- 降車時に現金を運賃箱へ投入する
- QRコード決済
- 降車時に乗務員へ「○○で支払いたい(例:PayPayで支払いたい)」と伝え、提示されるQRコードを読み取る
- Visaのタッチ決済
- 乗車時・降車時の計2回、ICチップを読み取り機にかざす
北都交通ではバス車内でVisaブランドのICチップ内蔵カードなどを使った「Visaのタッチ決済」に対応しています。
ICチップの読み取り機は運賃箱そばに付いています。乗車用・降車用を1機で兼ねているので、同じ読み取り機に乗車時・降車時それぞれICチップをかざします。乗車時にかざし忘れるとVisaのタッチ決済は利用できないので注意しましょう。
▼運賃箱そばについているVisaのタッチ決済用のICチップ読み取り機
中央バス
中央バス(北海道中央バス)の車両は白地に赤色のラインが目印です。
▼中央バスの車両例
“事前払い”のバス乗車券は新千歳空港内のバスカウンターで購入できます。北都交通の場合と同じく、バス乗車券は乗車するバスの運行会社を問わずに相互利用が可能です。バス乗車券は降車時に運賃箱へ投入します。
▼中央バスのバスカウンター
中央バスのバスカウンターの有人窓口ではクレジットカードも使えます。横に設置されている自動券売機は現金専用です。
▼有人窓口横にある自動券売機(※現金専用)
バス乗車券を事前購入する“事前払い”には往復券(2枚綴り)や回数券(4枚綴り)が用意されているというメリットもあります。往復券なら1枚あたり50円の割引(2回利用で計100円の割引)、回数券なら1枚あたり100円の割引(4回利用で計400円の割引)が受けられます。
“事後払い”として中央バスのバス車内で運賃を支払う場合。利用できる運賃の決済手段は「現金払い」「交通系ICカード」です。
- 現金払い
- 降車時に現金を運賃箱へ投入する
- 交通系ICカード
- 乗車時・降車時の計2回、交通系ICカードを読み取り機にかざす
中央バスではバス車内で交通系ICカードを使ったタッチ決済に対応しています。対応している交通系ICカードは次のとおりです。
- SAPICA(サピカ) – 札幌市交通局
- Kitaca(キタカ) – JR北海道
- Suica(スイカ) – JR東日本
- PASMO(パスモ) – パスモ
- manaca(マナカ) – 名古屋交通開発機構/エムアイシー
- TOICA(トイカ) – JR東海
- PiTaPa(ピタパ) – スルッとKANSAI
- ICOCA(イコカ) – JR西日本
- はやかけん – 福岡市交通局
- nimoca(ニモカ) – ニモカ
- SUGOCA(スゴカ) – JR九州
交通系ICカードの読み取り機は運賃箱そばに設置されています。乗車用・降車用がそれぞれ別に用意されていることに注意。電車に乗る場合などと同じくバス乗車時・バス降車時にそれぞれ専用の読み取り機へICカードをかざします。
▼交通系ICカードの読み取り機
交通系ICカードの残高チャージはバス車内でもおこなえます。残高をチャージしたい場合は乗務員にその旨を伝えればOKです。なおバス車内での残高チャージに利用できるのは現金(千円札)のみとなっています。
乗車場所は3箇所
新千歳空港連絡バス(札幌都心行き)には、新千歳空港内に設置された3箇所のバスのりばから乗車します。飛行機を降りて到着フロアに出たら、数分歩けば(最寄りには)たどり着ける距離です。
▼ANA利用時の到着口から最寄りの22番バスのりば
3つのバスのりばはバスが経由する順に【22番】(国内線・ANA到着口側)→【14番】(国内線JAL到着口側)→【84番】(国際線到着口側)となっています。
始発場所となる22番バスのりばが最寄りの到着口を利用する航空会社は4社。次に停まる14番バスのりばが最寄りの到着口を利用する航空会社は6社です。
- 「22番のりば」寄りの到着口を利用する航空会社
- ANA(全日本空輸。全日空)
- ADO(AIRDO。エア・ドゥ)
- APJ(Peach Aviation。ピーチ・アビエーション)
- IBX(IBEX。アイベックスエアラインズ)
- 「14番のりば」寄りの到着口を利用する航空会社
- JAL(日本航空)
- SKY(SKYMARK。スカイマーク)
- FDA(フジドリームエアラインズ)
- SJO(SPIRING JAPAN。スプリング・ジャパン)
- JJP(Jetstar。ジェットスター・ジャパン)
- WAJ(AirAsia Japan。エアアジア・ジャパン)
【22番】と【14番】は屋外通路でつながっています。「少しでも空いている状態から席を選びたい」といった場合には、到着口を問わず、歩いて【22番】から乗車することも可能です。
乗車体験を紹介
これまでに新千歳空港連絡バス(札幌都心行き)を複数回利用しています。利用時にメモしていた実所要時間も書いておきますので、参考にしてみてください。
乗車日:2018年5月8日(火)
2018年5月8日(火)のお昼12時すぎに新千歳空港から連絡バス(中央バス)に乗車。新千歳空港内の【22番のりば】から乗車し、札幌駅前の3つ前の停留所である【大通西3 大通公園(S21)】で降車しました。
5月連休明けの平日昼間。高速道路走行中には渋滞もできていました。所要時間は85分でした。
▼途中、高速道路では渋滞も
乗車日:2023年4月23日(日)
2023年4月23日(日)の午前11時すぎに新千歳空港から連絡バス(北都交通)に乗車。新千歳空港内の【22番のりば】から乗車し、札幌駅前の2つ前の停留所である【ホテルモントレエーデルホフ札幌(S22)】で降車しました。
休日の日中で車の量は多かったものの、渋滞などに巻き込まれることはナシ。乗車・降車のために停留所にも留まりつつ、所要時間は85分でした。
▼札幌市内に入ってからの道路の混雑具合。量は多いがスムーズに動いていた
バス車両の内装・設備
過去に撮影していたバス(車両外観・内装)の写真も載せておきます。コロナ禍以前(2018年9月)とコロナ禍以後(2023年4月)にそれぞれ乗車し、目立った変更がないことも確認済みです。
北都交通の車両例
▼北都交通の車両(観光バスタイプ)
▼バスの内観
▼最前列シート(4席)は荷物置き場
▼車内前方には運賃などを案内するモニター付き
中央バスの車両例
▼中央バスの車両(観光バスタイプ)
▼バスの内観
▼足元もゆったりできる広さあり
▼カップホルダーや荷物を挟めるネット付き
▼座面脇にはコンテントも付いていた
▼車内前方には次の停留所名などを表示するモニター付き
▼直近の経由地も定期的に表示される
▼各座席まわりに付いた降車ブザー
バス・電車それぞれのメリット
新千歳空港から札幌都心への移動に利用できる公共交通機関には「空港連絡バス(高速バス)」と「電車」があります。
さいごにそれぞれの特徴とメリットも整理しておきます。赤太字箇所はお互いと比べた場合に優れているポイントです。
- 運行は15分間隔。1時間に3〜4便
- 新千歳空港→札幌都心への所要時間は80分前後
- 運賃は片道あたり税込1,100円(2023年4月時点)
- 往復券(2枚綴り)や回数券(4枚綴り)の事前購入で割引がある
- 電車に比べると車内は空いており、座れる可能性が高い
- 札幌駅以外でも降車できる
- 運行は10〜15分間隔。1時間におおよそ4本
- 新千歳空港→札幌駅への所要時間は約40分
- 運賃は片道あたり税込1,150円(2023年4月時点)
- 高速バスに比べると車内は混雑しており、座れない場合も多い
- Suica(スイカ)など交通系ICカードが“確実に”利用できる
空港連絡バスは運賃を安く抑えられる反面、移動の所要時間が2倍かかります。電車は所要時間が短いですが(実経験上)混雑していることが多いです。
スケジュールにどの程度余裕があるか?身体の疲労具合はどうか?(座りたいか?バスなら直行できる宿泊先か?)
上記を考えつつの使い分けがオススメです。