札幌を訪れた際、札幌都心から新千歳空港への移動に新千歳空港連絡バス(新千歳空港ターミナルバス)を利用してみました。
この記事では札幌都心→新千歳空港の移動時に乗車して確認した空港連絡バスの利用手順をまとめておきます。
記事内容は【2023年4月25日(火)に見直し済み】。なお実際に利用する際はバス運行会社(2社)が案内する最新の運行情報もあわせて確認することをオススメします。
また逆ルート(新千歳空港→札幌都心)の乗車体験は別記事でまとめています。
- 新千歳空港連絡バスの運行情報(※外部サイト)
- 新千歳空港連絡バス(札幌都心行き)の乗車レポート
新千歳空港連絡バスで空港→札幌都心へ移動してみた
記事の目次
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新千歳空港連絡バスについて
利用時のポイント
はじめに新千歳空港連絡バス(新千歳空港行き)利用のポイントをまとめておきます。
- 運賃は事前払い(バス乗車券を購入)と事後払い(乗降車時に直接支払い)が選べる
- 往復利用なら「往復券」の事前購入で割引が受けられる
- 2社で運行。運行内容は共通だが運賃の支払いに利用できる決済手段が異なる
- 札幌都心から新千歳空港まで乗車した場合の所要時間は90分前後
新千歳空港行きは2社で運行
札幌都心から新千歳空港へ出ている空港連絡バスは2系統。“各駅停車”相当の通常便、そして停留所が少ない“快速”相当の直行便です。
“各駅停車”の通常便は1時間あたり4便を運行。札幌都心→新千歳空港までの所要時間は約90分です。
“快速”の直行便は午前11時まで限定で、1時間あたり1〜2便が運行されています。札幌市内は始発地点から順に【中島公園】→【札幌駅前】→【すすきの】→【大通公園】の計4停留所にのみ停車。札幌都心→新千歳空港までの所要時間は約65分と案内されています。
札幌都心行きの空港連絡バスは2つの会社で共同運行されています。バス乗降場や運賃、運行ルートは運行会社を問わず共通です。
運賃の支払い方法は事前払い(=バス往復乗車券/回数券を事前購入)と事後払い(=乗降車時に直接支払い)があります。
このうち注意したいのはバス車内で支払う場合。車内設備が違う都合で、運賃をバス車内で直接支払う場合は運行会社ごとに利用できる決済手段が異なります。
事前にバス往復乗車券/回数券を購入していたり、支払い方法にこだわりが無かったり、という場合であれば運行会社の選び分けは不要です。シンプルに「次に来るバス」とか「各停or直行便」で選べば問題ないでしょう。
北都交通
北都交通(ほくとこうつう)の車両は白地に緑色〜黄色のラインが目印です。
▼北都交通の車両例
“事前払い”のバス往復乗車券/回数券は新千歳空港内のバスカウンターなどで購入できます。これら乗車券は乗車するバスの運行会社を問わず、相互利用が可能です。乗車券は降車時に運賃箱へ投入します。
▼新千歳空港内にある北都交通バスのバスカウンター
新千歳空港内・北都交通のバスカウンターの有人窓口ではクレジットカードや交通系ICカードも使えます。横に設置されている自動券売機は現金専用です。
▼有人窓口ならクレジットカードや交通系ICカードでもバス乗車券が買える
▼有人窓口横にある自動券売機(※現金専用)
往復券(2枚綴り)や回数券(4枚綴り)には割引があります。往復券なら1枚あたり50円の割引(2回利用で計100円の割引)、回数券なら1枚あたり100円の割引(4回利用で計400円の割引)が受けられます。
“事後払い”として北都交通のバス車内で運賃を支払う場合。利用できる決済手段は「現金払い」「QRコード決済(PayPay/LINE Pay)」「Visaのタッチ決済」です。
- 現金払い
- 降車時に現金を運賃箱へ投入する
- QRコード決済
- 降車時に乗務員へ「○○で支払いたい(例:PayPayで支払いたい)」と伝え、提示されるQRコードを読み取る
- Visaのタッチ決済
- 乗車時・降車時の計2回、ICチップを読み取り機にかざす
北都交通ではバス車内でVisaブランドのICチップ内蔵カードなどを使った「Visaのタッチ決済」に対応しています。
ICチップの読み取り機は運賃箱そばに付いています。乗車用・降車用を1機で兼ねているので、同じ読み取り機に乗車時・降車時それぞれICチップをかざします。乗車時にかざし忘れるとVisaのタッチ決済は利用できないので注意しましょう。
▼運賃箱そばについているVisaのタッチ決済用のICチップ読み取り機
中央バス
中央バス(北海道中央バス)の車両は白地に赤色のラインが目印です。
▼中央バスの車両例
“事前払い”のバス往復乗車券/回数券は新千歳空港内のバスカウンターなどで購入できます。北都交通の場合と同じく、乗車券は乗車するバスの運行会社を問わずに相互利用が可能です。乗車券は降車時に運賃箱へ投入します。
▼新千歳空港内にある中央バスのバスカウンター
新千歳空港内・中央バスのバスカウンターの有人窓口ではクレジットカードも使えます。横に設置されている自動券売機は現金専用です。
▼有人窓口横にある自動券売機(※現金専用)
往復券(2枚綴り)や回数券(4枚綴り)には割引があります。往復券なら1枚あたり50円の割引(2回利用で計100円の割引)、回数券なら1枚あたり100円の割引(4回利用で計400円の割引)が受けられます。
“事後払い”として中央バスのバス車内で運賃を支払う場合。利用できる運賃の決済手段は「現金払い」「交通系ICカード」です。
- 現金払い
- 降車時に現金を運賃箱へ投入する
- 交通系ICカード
- 乗車時・降車時の計2回、交通系ICカードを読み取り機にかざす
中央バスではバス車内で交通系ICカードを使ったタッチ決済に対応しています。対応している交通系ICカードは次のとおりです。
- SAPICA(サピカ) – 札幌市交通局
- Kitaca(キタカ) – JR北海道
- Suica(スイカ) – JR東日本
- PASMO(パスモ) – パスモ
- manaca(マナカ) – 名古屋交通開発機構/エムアイシー
- TOICA(トイカ) – JR東海
- PiTaPa(ピタパ) – スルッとKANSAI
- ICOCA(イコカ) – JR西日本
- はやかけん – 福岡市交通局
- nimoca(ニモカ) – ニモカ
- SUGOCA(スゴカ) – JR九州
交通系ICカードの読み取り機は運賃箱そばに設置されています。乗車用・降車用がそれぞれ別に用意されていることに注意。電車に乗る場合などと同じくバス乗車時・バス降車時にそれぞれ専用の読み取り機へICカードをかざします。
▼交通系ICカードの読み取り機
交通系ICカードの残高チャージはバス車内でもおこなえます。残高をチャージしたい場合は乗務員にその旨を伝えればOKです。なおバス車内での残高チャージに利用できるのは現金(千円札)のみとなっています。
乗車場所は札幌都心エリアに設置されたバス停
札幌都心部での空港連絡バスの乗車場所は、街中やホテルの前などに設置された「新千歳空港行き」と書かれたバス停、および札幌駅そばのバスターミナル。
▼札幌都心エリアで見かける空港連絡バスの停留所
新千歳空港-札幌都心の区間の空港連絡バスで往復移動する場合に注意したいのが、一部のバス停は降車専用となっていること。乗車場所と降車場所を同じ場所で考えている場合には、往路のバス降車時にバス停の表示をよく確認しておきましょう。
▼降車専用のバス停。当然「新千歳空港行き」の表示はない
バス車内や新千歳空港の高速バス案内窓口などで貰える時刻表には札幌都心部のバス停留所が地図付きで載っています。こちらを入手しておくのもオススメです。
▼1部あると便利な空港連絡バスの時刻表
乗車体験を紹介
新千歳空港連絡バス(新千歳空港行き)利用時にメモしていた実所要時間も書いておきますので、参考にしてみてください。
乗車日:2018年10月25日(木)
2018年10月25日(木)のお昼12時すぎに札幌都心から連絡バス(北都交通)に乗車。札幌都心エリアの停留所【ANAクラウンプラザホテル札幌】から乗車し【新千歳空港国内線ターミナル】で降車しました。
平日の昼間の移動。道路が特別混雑していた印象はありませんでしたが、所要時間はおおよそ100分かかりました。
乗車日:2023年4月25日(火)
2023年4月25日(火)の午前11時すぎに札幌都心から連絡バス(中央バス)に乗車。札幌都心エリアの停留所【札幌駅前】から乗車し【新千歳空港国内線ターミナル】で降車しました。
平日の日中の移動。道路が目立つ混雑はナシ。札幌都心(市街地エリア)を出た後も何度か停留所で人の乗り降りがありましたが、このときの所要時間は約90分でした。
バス車両の内装・設備
過去に撮影していたバス(車両外観・内装)の写真も載せておきます。コロナ禍以前(2018年9月)とコロナ禍以後(2023年4月)にそれぞれ乗車し、目立った変更がないことも確認済みです。
北都交通の車両例
▼北都交通の車両(観光バスタイプ)
▼バスの内観
▼最前列シート(4席)は荷物置き場
▼車内前方には運賃などを案内するモニター付き
中央バスの車両例
▼中央バスの車両(観光バスタイプ)
▼バスの内観
▼足元もゆったりできる広さあり
▼カップホルダーや荷物を挟めるネット付き
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▼座面脇にはコンテントも付いていた
▼車内前方には次の停留所名などを表示するモニター付き
▼直近の経由地も定期的に表示される
▼各座席まわりに付いた降車ブザー
バス・電車それぞれのメリット
から札幌都心から新千歳空港への移動に利用できる公共交通機関には「空港連絡バス(高速バス)」と「電車」があります。
さいごにそれぞれの特徴とメリットも整理しておきます。赤太字箇所はお互いと比べた場合に優れているポイントです。
- 運行は15分間隔。1時間に3〜4便
- 札幌都心→新千歳空港への所要時間は80分前後
- 運賃は片道あたり税込1,100円(2023年4月時点)
- 往復券(2枚綴り)や回数券(4枚綴り)の事前購入で割引がある
- 札幌駅以外からでも乗車できる
- 運行は10〜15分間隔。1時間におおよそ4本
- 札幌駅→新千歳空港への所要時間は約40分
- 運賃は片道あたり税込1,150円(2023年4月時点)
- Suica(スイカ)など交通系ICカードが“確実に”利用できる
空港連絡バスは運賃を安く抑えられる反面、移動の所要時間は2倍に。道路の混雑具合によっては所要時間がさらに延びる可能性も想定できます。
空港に向かう際の最悪のシナリオは飛行機に乗り遅れることでしょう。となれば、空港連絡バスを利用する際は時間にしっかり(しっかり!)余裕をもっておくことを強くオススメします。少しでも不安があるなら、基本は電車移動を前提に予定を組むほうがよいでしょう。