今や国内外を問わず、お金をの支払いに便利に使える存在「クレジットカード」。私自身においても、趣味(?)のネットショッピングから仕事まで、日々幅広い用途で使用しています。
そのクレジットカードやトラベラーズチェックといったサービスをグローバルに展開するアメリカン・エキスプレス・カンパニーの日本法人が、2016年9月5日(月)に東京都内でブロガー向けイベント「アメリカン・エキスプレス ブロガーミーティング」を開催。取材やうなぎのミルフィーユと絡めて仙台から上京し、参加してきました。
普段からこのブログで紹介している情報を考えると畑違いではあるのですが、個人的に今回のイベントのメインテーマとなっていた「いまどきの日本人のライフスタイルと切っても切れないお金の使い方の調査結果を公開」という内容にはとても関心を抱いたんですよね。
このざっくり「現在人はどういった価値観で、何にお金をつかう傾向にあるのか」ともいえるテーマについて聞いた話、そして普段と違うイベント会場内の雰囲気などを記事にまとめておきます。
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記事の目次
普段と異なるイベント会場の雰囲気
まずはじめにイベント会場内の雰囲気について。
今回のイベント会場となったのは東京・恵比寿にある act*square(アクト・スクエア)。個人的には以前、MVNOのFREETELが同社のスマートフォン「SAMURAI KIWAMI(極)」や「Priori 3」の発表イベント会場として訪れたことが。
そのため会場までの道順は特に迷うことがなかったものの、会場内を知っている”がため”に別の意味で心配が。何かといえば、過去に参加してきているブロガーイベントとは会場の雰囲気からかなりの違いがあることが予想できたからですね。
会場のメインスペースには広々とした空間に余裕を持って配置された円卓。壁には大きな曲面スクリーン。
スクリーンの逆方向はというと、ドリンクを提供するおしゃれなバーカウンター。
食事は軽食(サンドイッチなど)でなく、ビュッフェですよ。このジューシーなお肉。豪華です。
また他の参加者の方々の顔ぶれを確認しても、きっちり面識のある(名前まで知っていて挨拶もしたことがある)方は「東京散歩ぽ」の中川さん(@tokyosanpopo)のみ。
普段のガジェット系イベントではありえない男女比率(5:5くらい)など、何から何まで新鮮でしたよ(笑)
知ってるブロガーイベントの空気じゃない(笑) pic.twitter.com/bXgAJJnFmu
— まきはら そうすけ (@sosuke14jp) 2016年9月5日
日本の消費の牽引役「ネオ・ポテンシャリスト」
今回のイベントで話し手として登場したのは日本法人の代表者(社長)である清原氏。
冒頭ではまず、このイベント当日(9月5日)より新たにスタートしたという同社の新たなブランド広告について話が。
「世界で最も尊敬され、求められるサービスブランドになる」というアメリカン・エキスプレスのブランのビジョンを具現化したとする本ブランド広告にはアメリカン・エキスプレスが提供する特典やサービスを最大限活用し、ユーザーの生活の可能性を広げてほしいという願いが込められているとのこと。
関東エリアではナレーションに歌舞伎俳優の市川海老蔵氏を起用した新CMの放映も始まっています(※当イベントにおいて市川海老蔵氏の登場はありませんでした)。
つづいて、今回のイベントのテーマ「現在人のお金の使い方」について。まずはこれまでの時代の流れと消費のトレンドをひも付けた説明がありました。日本ではこれまで高度経済成長~バブル期にかけてはマイカー・マイホーム、海外旅行、ブランド品に憧れ、そして購入すること自体が”ステータスの象徴”として当たり前に。
しかしその後のバブル崩壊、失われた20年といった時代を過ごす中でこの考え方が大きく変わってきたといいます。高度経済成長~バブル期を第1ステージとすると、その後の失われた20年は第2ステージ。そして現在は第3ステージと見ることができるのだとか。
こういった時代背景の変化を経て、第1ステージ~第3ステージを比べた際に大きく変わったポイントがいくつか。そしてそれらを大まかにくくると「より個人の価値観を大切にするようになってきている」状態ということができます。
こうした変化の中、アメリカン・エキスプレスが日々追っている利用者の消費傾向やアンケート結果などを基に、現在あるいは今後の消費者の傾向を表す言葉として紹介したのが「ネオ・ポテンシャリスト」というワード。
直訳するとネオが「新しい」、ポテンシャリストが「可能性を秘めるもの」となりますが、トータルでは「消費や働き方に対する意識が高く、日々の生活を充実させることに積極的」ということを意味するワードになっています。より個人の価値観をしっかり持ち、所有欲よりも体験・経験欲を大切にする人といったところでしょうか。
前述の第1ステージにおける消費者の価値観と比べると「伝統や慣習に縛られない自由さがある」「組織よりも家族、あるいは友達や仲間といったコミュニティとの連携を好み大切にする」「海外旅行やマイカーなど万人共通となっていたステータスの所有より、個人で価値を感じられるものへ投資を選ぶ」といった傾向が強くなっています。
また消費のトレンドについて調査・分析する中でネオ・ポテンシャリストの共通点として見えてきたのが「パーソナル」「ソーシャル」「デジタル」という3つの要素。
「パーソナル」は消費行動において個人の考えやこだわりを大切にするということ。「ソーシャル」は消費(投資)の対象がモノでなく、家族や友達・仲間とのコミュニケーションやそういった場になるということ。そして「デジタル」はスマートフォンなどのハイエンドモバイル端末が普及した現代においては、オンラインサービスを活用し、時と場所を選ばず買い物を楽しむことをそれぞれ示しています。
アメリカン・エキスプレスとしての取り組み
ここまでに紹介したネオ・ポテンシャリスト、あるいはそこに関係する3つの消費トレンドはアメリカン・エキスプレスが追ってきた傾向や利用者への調査によって見たもの。同社としてももちろん、キーポイントとしてサービスに取り込んでいます。ここからはそのお話。
今回のイベントにおいて「ネオ・ポテンシャリスト」や3つのキーポイントとともに強く印象付けられていたのがスマートフォンというツールの存在。イベント中には細かい画面の内容こそ映しだされなかったものの、実際に清原氏がスマホを手にアプリの操作性をアピールする場面も。
また会場内には、ビュッフェメニューの他に、スマートフォンが中央にデザインされたオーダーメイドケーキも用意されていました。
このスマートフォンという現在多くの方が持っているツールも活用しつつ、3つのポイントに対してのアメリカン・エキスプレスならではのサービスを提供していくというのがここからの内容でした。
「パーソナル」を意識した取り組み
「パーソナル」については、各ユーザーの会員データに紐付けられた情報、カードの利用履歴などを基に専用アプリ上でそのユーザーにマッチするであろうサービス特典のレコメンド(オファー)を表示。
会員が使えるサービスを用意して終わり(後はご自由に使って下さい)ではなく、状況に応じてアメリカン・エキスプレス側からも提案していくといったサービス体制となっています。
ポイントプログラムについても、クレジットカード会社としては唯一ともいえる15もの航空会社のマイルに交換が可能など、他社よりも柔軟性の高い内容を謳います。
またユーザーとのコミュニケーション窓口となるカスタマーサービスも重視。具体的にはコールセンターを自社内設置・自社採用・自社トレーニングし、設置場所も清原氏と同じ本社ビル内にしているとのこと。
特にコールセンターについては、外部団体によるサービス評価において、クレジットカード会社に限らず国内企業として日本一の評価も得ているとのこと。これも含め、自信がある旨を強くアピールしている点が印象的でした。
「ソーシャル」を意識した取り組み
「ソーシャル」の点においては、モノでなく体験・経験といった場や機会を重視。
ポイントを既存イベントのチケットに交換するのではなく、参加者をカードメンバー限定としたアメリカン・エキスプレスのオリジナルイベントを用意。ソーシャルのつながりを介して自慢(シェア)したくなる機会の提供に力を入れています。
「デジタル」を意識した取り組み
また「デジタル」については、ソーシャルメディアの活用や専用アプリの機能充実をアピール。
他にも大きな規模を有するクレジットカードサービス提供会社があるにも関わらずフォロワー数では同業内でトップとなる同社のTwitterアカウントがその効果を示すひとつとしています。
またスマートフォンという広く普及したツール用にアプリを提供することで、前述のレコメンド機能以外にも、カード利用履歴の確認や友人紹介プログラムの利用、プッシュ通知による請求予定額の通知といったサービスを提供。
ここでは(現時点ではiOSアプリに限られるものの)指紋認証によるログインの簡略化も大きな強みとしてアピールしていました。
なおAndroid OS向けアプリに指紋認証機能が実装されていない理由については、アメリカン・エキスプレスのアプリを利用しているユーザーに占めるiOSの割合の高さが影響している模様。今後、指紋認証機能を搭載する機種の普及がより進めば、対応も期待できるかもしれませんね。
セキュリティ面での取り組みも
ここまでに書いたトレンド以外に、クレジットカード利用時の大きな心配事のひとつとなるのが不正利用の防止策。
アメリカン・エキスプレスでは、安全性をより高めるため、セキュリティコード(クレジットカード裏面にある認証番号)4ケタにしています。一般にクレジットカードの大部分はセキュリティコードの桁数が3ケタとなっているため、この点で一歩先をいっていることになります。
そしてここに常時のモニタリング、あるいは万が一の際に使える4つの補償サービスも用意。
なお話の最後には質疑応答の時間もあり、そこでひとつ、聞いていて個人的に興味深い内容であったのが「日本と海外における消費傾向の違い」。
まず前述の時代背景の変化から見える違いとして、ステージ間の移行速度(時期)は海外のほうが早かったとのこと。逆にいえば、日本でネオ・ポテンシャリストをはじめとした現在の消費傾向が顕著に見られるようになってきたのはここ数年。
一方もうひとつの違いとして取り上げられていたのが、日本人が持っている、サービスへの期待値の高さ。
日本では日常において当たり前。だが海外ではそうではないものの例として「安全」「(サービスの)質の高さ」「綺麗な水」の3つがあり、この中でも特に「安全」「質の高さ」は日本の期待が圧倒的に高いそう。
これは海外で人気のサービスをそのまま日本に導入しても上手くいかないということでもあり、アメリカン・エキスプレスでも、日本向けにも導入するサービス(プログラムプランなど)は日本向けに独自に考えていると言っていました。
最後に
振り返って特に印象深かった話がネオ・ポテンシャリストが「新たな豊かさを求める」「従来の固定された豊かさの定義から、個人が設定し、そして設定できる豊かさの定義へと変化してきている」という価値観を持っていること。私自身で考えてみても理解できる部分であり、このブログを運営していくにあたっても参考にできることだと感じました。
また今回は普段とジャンルの異なるイベントに参加したことで強く感じた新鮮さも印象に残りました。会場の雰囲気、他のイベント参加者の顔ぶれなど、緊張しつつも面白かったです。今後もイベントのテーマが関心のある内容であれば、積極的に申し込み・参加してみてみようと思います。