2018年4月、静岡空港を拠点とする航空会社のフジドリームエアラインズ(Fuji Dream Airlines。FDA)が仙台国際空港(以下、仙台空港)と出雲縁結び空港(以下、出雲空港)を結ぶ新路線を就航。
就航開始から数日後のタイミングにチケットを確保でき、この便を利用して仙台から出雲を訪問してきました。
そこでこの記事ではフジドリームエアラインズ(FDA)を利用して仙台から出雲へ行く際の手続きや搭乗方法を紹介します。
LCC(Low Cost Carrier。格安航空会社)ではないため運賃は決して安いものではありませんが、就航記念などのセール時には仙台-出雲間を片道7,777円とかなり安く移動できるケースも。
出雲大社、松江城、玉造温泉、石見銀山への訪問に利用でき、なおかつ所要時間が陸路の四分の一(!)で済む「出雲への訪問方法」として、参考にどうぞ。
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記事の目次
仙台-出雲区間は週7往復
仙台空港から出雲空港へと向かうフジドリームエアラインズのフライトは、2018年5月時点で1日1便。運行は毎日されており、1週間で片道7便、往復にすると合計14便が行き交っています。
参考までに就航開始のタイミング(2018年4月20日時点)に案内されたフライトスケジュールは次のとおり。
- 仙台-出雲便
- FDA703便:仙台発(12時30分)→出雲着(14時00分)
- 出雲-仙台便
- FDA702便:出雲発(10時30分)→仙台着(12時00分)
往復路ともに搭乗時間は1時間30分の設定です。
なおフライトスケジュールや便数は、搭乗期間が変われば内容も変わる可能性あり。実際に「自分が利用する飛行機のフライトスケジュールがどうなっているか?」は、予約時に最新のものを確認するようにしてください。
仙台空港での搭乗手順
搭乗手続きは空港2階・西側エリアで
仙台空港ではターミナル(建物)の西側に国内線関連、東側に国際線関連の施設を設置。出発ロビーがある2Fフロアも、西側が国内線搭乗者向けの窓口、東側が国際線搭乗者向けの窓口になっています。
仙台-出雲便は国内線なので、搭乗手続き(チェックイン)~手荷物検査~飛行機への搭乗はすべて西方エリアにて。フジドリームエアラインズの窓口は日本航空(JAL)の隣に設置されています。
▼2Fフロアの西側端へ
▼FDAの自動チェックイン機(写真右手前)と窓口(同左奥)
チェックイン手続き時に必要なもの
フジドリームエアラインズの航空券は公式サイト、旅行代理店などにて予約・購入します。
代金の支払い方法は「コンビニ払い」「クレジットカード払い」「旅行代理店で支払い」の3種類。選んだ支払い方法により、搭乗手続き(チェックイン)の際に必要なものが異なります。
- 支払い方法が「コンビニ払い」
→チケットの予約番号、またはQRコード - 支払い方法が「カード払い」
→チケットの予約番号、QRコード、決済カードのいずれか - 支払い方法が「旅行代理店で購入」
→チケットの予約番号、またはQRコード
チケットの予約番号とQRコードは、チケット購入時に登録したEメールアドレス宛てに届くメールの添付ファイル「お客様支払情報控え」にて確認できます。紙に印刷して携帯するか、スマホなどですぐ見れるようにしておきましょう。
▼添付のPDFファイルを紙に印刷して持参すればOK
▼PDFファイルを直接スマホで表示できればペーパーレス化できて便利
今回は荷物を少しでも減らすため、ペーパーレスでの手続きにチャレンジ。スマホの画面に表示させたQRコードを使ってチェックインをおこないました。
手続きは出発時刻の15分前までに済ませる
仙台空港でのフジドリームエアラインズ窓口の営業時間は10時30分~14時30分まで(※対象期間:2018年4月20日~2018年10月27日)。そして搭乗手続き・預け荷物の手続きはフライト時刻の15分前まで受け付けられています。
私が今回利用した2018年4月24日(火)の仙台-出雲便(FDA703便)のフライトスケジュールは定刻が「仙台(12時30分)→出雲(14時00分)」。この場合であれば12時15分までにチェックインをし、手荷物を預け終える必要があるわけです。
仙台空港での搭乗手続きは自動チェックイン機にて。スマホの画面に「お客様支払情報控え」右上に表示されたQRコードを拡大表示させ、これを読み取らせます。あらかじめ「QRコードを拡大表示する」「画面輝度を最大にする」と準備してから自動チェックイン機で操作を始めると、スムーズに手続きができオススメです。
▼QRコードはピンチアウト操作(2本の指で画面を引き伸ばす)で拡大表示
自動チェックイン機では画面の指示に従い、タッチ操作で手続きを進めていきます。
▼【搭乗手続きに進む】からチェックイン手続きを開始
▼予約の確認方法を選ぶ。今回は【2次元コード(QRコード)】を選んだ
▼画面の説明に従い……
▼スマホの画面に表示したQRコードをリーダーへとかざす
▼読み取り・予約確認がされれば、予約内容が表示される
画面の表示に従い「機内持ち込み制限荷物に関する確認」「座席位置の指定・変更」を済ませれば、チェックインは完了。搭乗券(チケット)がその場でプリントアウトされます。
▼この画面が表示されればチェックイン手続きは完了
▼チェックイン機から搭乗券が出てくる。取るのを忘れずに
▼以降はこのチケットが手続きに必要となる
機内に持ち込む荷物とは別に、預けたい荷物がある場合には、このあとに窓口へ進みましょう。
▼荷物を預ける場合はチェックイン後に窓口へと進む
参考までにフジドリームエアラインズ利用時に預けられる荷物、および機内に持ち込める荷物(条件)は次のとおり。
- 預け荷物の条件
- 大きさ:50cm x 60cm x 120cm 以内
- 個数:最大3個まで
- 重さ:合計20kgまで
- 機内持ち込み荷物の条件
- 大きさ:三辺の合計が100cm 以内
(45cm x 35cm x 20cm以内) - 個数:1人につき1つまで
(身の回りの品を除く) - 重さ:10kgまで
- 大きさ:三辺の合計が100cm 以内
搭乗口には出発の10分前までに
続いて手荷物検査へ。手荷物検査には国内線保安検査場を利用します。
▼国内線の保安検査場から搭乗口へ進む
搭乗口には出発時刻の10分前までに向かう必要があります。前後に多くの国内線がスケジュールされており混雑も予想できるため、時間に余裕を持ち検査に進むことがオススメです。
▼前後や同時刻発の便も多数。混雑する可能性も考えられる
保安検査場ではチケットを提示。指示に従い進めば、検査自体にはさほど時間はかからないはず。
手荷物検査を済ませたら搭乗口へ。この日の搭乗口は7番ゲートでした。
▼7番ゲートは建屋の東側はし
機内への案内(搭乗)が始まったのは定刻の15分前(12時15分)。優先搭乗や座席位置(後方→前方)別に館内アナウンスが流れるので、搭乗前にお手洗いなどを済ませつつ待ちましょう。
余談ですが、フジドリームエアラインズは2018年4月時点で12台の機体(機材)を所有。この機体色はすべて異なります。今回往路便で登場したのはシルバーカラーの10号機。
▼銀色ボディの10号機「晴天の霹靂(せいてんのへきれき)号」
機体はエンブラエル社のジェット機「ERJ175」。4列シートで機内に80席前後のシートを備えています。
▼機内の様子
▼足元のスペースはゆったり
▼新規就航記念で無料配布された特製パッケージの萩の月
当日は新規就航を記念した特典として、宮城のお菓子「菓匠三全・萩の月」が無料で提供される機内サービスも。
2018年4月20日(金)~5月20日(日)の出雲↔仙台線(FDA702/703便)限定の機内サービスで、化粧箱(外箱)もオリジナルデザインのものとなっていました。
出雲空港に到着後の移動
出雲空港から出雲市内への移動方法
出雲空港に到着後、預け荷物を回収した後にたどり着くのが出雲空港1階の到着ロビー。
▼出雲空港の1Fフロア
空港からの移動手段は「レンタカー」「タクシー」「ツアーバス」など複数ありますが、公共交通機関として用意されているのは空港バスのみ。今回は空港バスで(予約したホテルのある)出雲市内へ移動することに。
空港バスの乗車券は1Fフロア端にある券売機で購入します。空港バスは行き先別に「松江方面」「出雲市内方面」「出雲大社直行便」の3種類が運行。
▼空港バスの券売機
▼降車場所により金額が異なる
乗車券代の支払い方法は現金のみで、クレジットカードは使えません。領収証が必要な場合は券売機の「領収証」ボタンを押せば発行できます。
▼出雲空港から出雲市駅までは片道720円
▼領収証は券売機で発行できる
出雲空港に発着する空港バスは、飛行機の発着時刻に合わせてスケジュールされています。
▼空港内に掲示されていたバスの時刻表
バスの出発は当日の実際のフライトスケジュールに応じて都度調整も入ります。たとえば飛行機の到着時刻に遅れが生じた場合、バスの空港出発時刻も先延ばしされる感じです。館内アナウンスを聞いていたところかなり臨機応変に対応されている様子があり、とても印象的でしたね。
バス乗り場は1Fフロアから外に出てすぐ。前述の3方面ごとに案内看板が出ているので迷うことはないでしょう。乗車券はバスに乗車する際、運転手の方に手渡します。
▼バス乗り場は外に出ればすぐわかる
▼実際に利用した「出雲市方面」行きの空港バス
▼内装はレトロな雰囲気。座席は広くゆったり休める
出雲空港~出雲市駅まではバスで約30分。乗車率も高くはなく、となりの席に荷物を置くなど、ゆったり休むことができました。
▼JR出雲市駅
(別記事であらためて紹介予定の復路バスも含め)乗車率について運転手の方に尋ねてみたところ「出雲市駅方面のバスはとくに空いている」「空港バスよりレンタカーやツアーバス利用者が多い」とのこと。
空港併設の駐車場は完全無料(!)となっており、地元の方も空港バスを使う機会はほとんどないのだとか。
▼無料で使える空港併設の駐車場
さいごに
最近利用している飛行機はほぼLCCという(個人的な)事情もあり、久しぶりの「広い足元」「無料の機内サービスあり」などの環境には移動中も快適さを覚えました。
そして何より魅力的なのは、やはり従来よりグッと移動時間が縮まったこと。仙台-出雲間を陸路(公共交通機関)で移動する場合の所要時間は片道9時間前後ですが、これがフジドリームエアラインズ就航により片道2時間前後(四分の一!)にまで短縮。この差はかなりのものです。
▼出雲市役所。建物の前には新規就航を祝うのぼりが出ていた
出雲といえば、個人的には出雲そば。2泊3日(実質現地で自由に動けたのは1日半ほど)の滞在期間中、そばは4食も食べました。そば好きにとってもこの新規路線の就航はうれしいですね。
フジドリームエアラインズの拠点は静岡空港なので、今後は仙台-静岡便も就航してくれないだろうか……なんてことにも期待しつつ、またあらためてフジドリームエアラインズを利用した出雲訪問を計画してみようと思います。