出先でのガジェットの充電のため、最近ではモバイルバッテリーを携帯している方も多く見かけるようになってきました。ですが元々ガジェット好きな方であれば、端末自体を複数台携帯しているという方もいるはず。どうせならその端末間でバッテリーの受け渡しを出来ると楽なのに・・・と思ったらそんなアイテムがあったので購入してみました。
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日本トラストテクノロジー レスキューケーブル
ということで今回紹介するのが日本トラストテクノロジーのレスキューケーブル(型番:RESQCABLE)。
日本トラストテクノロジー 2013-06-07
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Amazon.co.jpにて900円で購入しました。発売日を確認すると”2013年6月”となっており、2年も前から販売されていた製品のようです。
同梱物はケーブル本体、USB端子の変換コネクタのみ。
ケーブルはリール式になっており、巻き取って収納することが可能。未使用時も無駄に場所を取りません。
こちらは給電側に接続するコネクタ。コネクタ部分は通常のUSBケーブルのそれと同等で大きいサイズになっています。
一方こちらが充電側に接続するコネクタ。給電側と充電側をひと目で見分けられるように、コネクタのサイズが違うものになっているという点がポイントです。
一般的にリール式のUSBケーブルと並べてみると、レスキューケーブルのコネクタは大きいのですが、リール部分はやや小ぶりでスマートなデザインになっています。
こうして比べてみるとリール部分はむしろレスキューケーブルのそれのほうがかさばらないことがわかります。
バッテリー受け渡し機能の確認
このレスキューケーブルを使用するために給電側に求められる要件は次のようになっています。
- MicroUSB端子を搭載している
- USBホスト機能に対応している
- OSバージョンがAndroid 4.0 Ice Cream Sandwich以上である
ちなみにUSBホスト機能とはUSB端子を用いて接続された機器をAndroid端末側から制御するための機能です。USBケーブルを用いてマウスやキーボードを接続して使用するためには、端末側のUSB端子がこのUSBホスト機能に対応している必要があります。
なお参考までに、Android OSがこのUSBホスト機能をサポートしたのはAndroid 2.3.4 GeigerbreadおよびAndroid 3.1 Honycomb以上のバージョンからですが、それ以上だから全ての端末が対応しているというわけではありません。また外観などでの見分け方も特にありません。なので確認方法としては(メーカー側が情報を公開していなければ)実際に使ってみる以外にありません。
レスキューケーブル自体は給電側に上記使用要件に合致する端末を接続しさえすれば、あとは充電側に機器を接続するだけで、給電側から充電側へバッテリーの受け渡しが開始されます。専用アプリ等での操作はいりません。
今回はまず給電側(写真左)にこのUSBホスト機能に対応しているHTC One M9+を用いることにしました。充電側(写真右)にはNEC Terrainを接続。
画面を確認してみると、NEC Terrainの画面上には”充電中(AC)”の文字が表示されています。また画面右上の通知ランプも点灯しており、バッテリーが受け渡されている(=充電が行えている)ことが確認できました。
充電側に接続する端末のOSは選びませんので、例えばFx0を接続してみても・・・
きちんと充電が行えます。
もちろんiPhoneでも・・・
大丈夫です。
給電側に要件に合わない端末を接続してみる
続いて給電側に求められる要件を満たさない端末を用いて動作を確認してみることに。
まずは給電側にLigntningコネクタ⇔MicroUSB変換アダプタを用いてiPhone 6+(USBホスト機能は一部のみ対応、OSはiOS)を接続してみました。これで充電できるのかを確認します。
充電側コネクタを接続したHTC One M9+(写真右)の画面表示は”使用中”となっており、充電は出来ませんでした。
もう1例。今度は給電側にFx0を接続して試してみました。
こちらもHTC One M9+の画面を確認すると”使用中”と表示されており、残念ながら充電は行えませんでした。
バッテリー受け渡し効率の確認
最後にバッテリーの受け渡し効率を確認することに。こういった端末間でバッテリーの受け渡しが出来るアクセサリーと言えば、以前Galaxyシリーズと併せて使用するPower Sharing Cableを入手したことがありますが、それの充電効率はお世辞にも良いとは言えない内容でした。
今回確認に用いたのはHTC One M9+(給電側)とGalaxy S6 edge(充電側)です。バッテリー容量はそれぞれ以下のとおり。
端末名 | バッテリー容量 |
---|---|
HTC One M9+ | 2,840 mAh |
Galaxy S6 edge | 2,600 mAh |
この組み合わせで2時間ちょっと充電を行なってみました。
まずは給電側(HTC One M9+)のバッテリー残量の遷移内容。
約2時間30分でバッテリー残量は100%→23%になりました。77%減っており、待機電力を無視したとして、ざっくり2,190mAhを放出したことになります。
続いては充電側(Galaxy S6 edge)のバッテリー残量の遷移内容。
約2時間30分でバッテリー残量は65%→100%になりました。35%増えており、待機電力を無視したとして、ざっくり910mAhを充電したことになります。
充電の効率に関しては前述のPower Sharing Cableと比較するばかなり良いですが、それでも放出量の半分程度の充電量と考えると微妙な感じは否めません。また所要時間2時間30分でGalaxy S6 edgeの充電量が35%と考えると、あくまでも緊急手段としての使用が前提になりそうです。
まとめ
充電効率に関してはお世辞にも良いとは言えない点にやや物足りなさは残ってしまいました。ですが、端末を複数台携帯している方にとっては1本携帯しておくと緊急時に役立ってくれる可能性はありそうです。
なお同梱されているコネクタを使用すると一般的なリール式のUSBケーブルと同様に使用でき、急速充電器などに接続すればQualcomm Quick Charge のような急速充電も行なうことが可能です。ただし本製品は充電専用の仕様となっている(=データ通信には使用できない)点は注意が必要です。
日本トラストテクノロジー 2013-06-07
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