Sony の XperiaZ3 D6653 Purple Diamond Edition を入手したので、開封の儀、外観レビューおよびファーストインプレッションをお届けします。
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記事の目次
技術仕様
最初に技術仕様を整理・確認しておきます。
項目 | 詳細 |
---|---|
サイズ | 高さ 146.0 mm ✕ 幅 72.0 mm ✕ 厚さ 7.3 mm |
重量 | 152 g |
OS | Android 4.4.4 KitKat (Android 5.1.1 Lollipopへのアップデート提供あり) |
CPU | Qualcomm Snapdragon 801 2.5GHz Quad-Core |
メモリ | RAM 3GB / ROM 16GB |
バッテリー | 3,100 mAh |
ディスプレイ | 5.2インチ Full HD(1,920×1,080)424ppi |
カメラ | リアカメラ:2,070万画素 フロントカメラ:220万画素 |
通信方式 |
FDD-LTE:Band 1/3/5/7/8/28 Wi-fi:802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz) |
その他 | SIMカード:nano SIM SDカード:microSDカード(最大128GBまで) |
Xperia Z3 D6653自体は約1年となる2014年9月に、ドイツ・ベルリンで開催されていたIFA2014のプレスカンファレンスで発表された(当時における)Sonyのフラッグシップモデル。そして今回購入したPurple Diamond Editionはその限定モデルとして今年1月に香港で発表されたモデルとなります。主にアジア地域に限定して投入されているもので、本体カラー以外はXperia Z3(D6653)と変わらない、いわば”限定カラーモデル”という表現が正しいといえます。
端末デザインはXperia Zシリーズの特徴であるオムニバランスデザインを踏襲。OSにはすでに現行で正式リリース版としては最新となるAndroid 5.1.1 Lollipopへのソフトウェアアップデートが提供されており、CPUにはQualcomm Snapdragon 801 2.5Ghz Quad-Core(64bit非対応)を搭載。RAM容量3GB、ROM容量16GBとなっています。ROM容量に関しては、当時のフラッグシップモデルとして考えるとやや少なめ、といえるでしょう。
ディスプレイサイズと解像度、画素密度は現行最新モデルとなるXperia Z5と同じ5.2インチのFull HD(1,920×1,080)424ppiです。なおFDD-LTEの対応周波数は6つとあまり多くなく、実際に日本国内で利用できるのはBand1/3/8/28の4つとなっています。
以前より価格の動向を見守っていたところ、購入費用の概算見積もり額が最も安かったExpansysにて在庫が少なくなっており、かつ価格も底値と判断したため、今回購入することにしました(その後1度在庫切れとなりましたが、本日確認したところまた若干数在庫が復活しています)。
開封&同梱物チェック
こちらがXperia Z3 D6653のパッケージ。XperiaはZ3シリーズ以降、キャリアモデルしか触ったことがないので、SIMフリーモデルとして一番最後に購入したXperia Z2 D6503と比較するとパッケージサイズは約半分程度になっています。
ただしパッケージの基本的なつくりは変わっておらず、フタを開けると半分に端末が配置、もう半分の空きスペースは仕切りで埋められているといった感じ。
同梱物を並べてみました。Xperia Z3本体の他、USBケーブル、充電アダプター、イヤフォン、説明書類といったところ。
外観
Xperia Z3 Purple Diamond Editionを改めて見ていきます。
国内キャリアから発売されたモデルと比較すると、ロゴの配置などはソフトバンクモデルと同じ。ディスプレイ上にSONYのロゴ、ディスプレイ下には何も配置されていません。
側面をぐるりと。上にはイヤフォンジャックを配置。フレームは旧モデルや現行モデルと変わらない金属製。Xperia Z2までは角ばってまさに”板”という印象が強かったものの、このXperia Z3以降、側面は丸みを帯びた柔らかいデザインへと変わっています。
右には上(写真でいう右)からSIMカード/SDカードスロット、電源キー、音量キー、カメラのシャッタキーを配置。
SIMカードの種類はnanoSIMで、プラスチックのトレーに乗せて差し込む仕様となっています。
Xperia Z3までは端末の左側にマグネット充電端子とmicroUSBコネクタが配置されているため、下には何もありません。
左側には上(写真でいう左)からmicroUSBコネクタ、マグネット充電端子、ストラップホールを配置。
microUSBコネクタ自体は防水非対応となっていたため、防水キャップの中に配置されています。
背面。色味としてはXperia Z2よりも薄い紫といったところ。
リアパネル上部にはセンサーサイズが1/2.3インチのリアカメラを搭載。
背面はSONYロゴが真ん中に配置され、下にXPERIAのロゴがデザインされています。
手に持ってみたところ。5.2インチとそこそこサイズは大きいものの、現行の主流サイズと比較すれば中間〜小型に部類されるのではないでしょうか。
改めていいますが、紫色のXperiaは今となってはさらに魅力的ですね。
初期状態での中身
続いて初期状態(工場出荷時状態)における端末の中身も記録しておきます。
ホーム画面
ホーム画面にはXperiaホームアプリがプリインストールされています。ページは5ページ。
通知領域およびクイック設定パネルのデザインもXperia用にカスタマイズされたAndroid 5.0 Lollipopのもの。今見た時に特に変わった特徴といえるものはありません。
プリインストールアプリ
アプリドロワーに表示されるプリインストールアプリの数は全部で51個。Google製でもSony製でもないアプリが3つ(AntiVirus、AASTOCKS、OfficeSuite)入っていますが、いずれもアンインストール可能です。
設定画面
設定画面に表示されている項目も、Android 5.0 Lollipop以降のソフトウェアがインストールされた他のXperiaと基本的には同じ。
メモリ(RAM/ROM)の空き容量
Xperia Z3 D6653のメモリ容量はRAMが3GB、ROMが16GB。それぞれの初期状態における空き容量も確認していきます。
まずRAM容量。全体の容量3GBに対して、空き(未使用)容量は1.7GB。実際にシステムとプリインストールアプリで専有している容量が約1GBと考えると、比較的空き具合は多いように思います。
続いてROM容量ですが、全容量16GBに対して空きは約10GB。そもそも(1年前とはいえ)フラッグシップモデルでROM容量が16GBという点は少ないようにも感じますが、microSDカードを用いることで最大128GBまでストレージ容量の拡張は可能です。それも含めた前提で考えれば、問題はないといえるでしょう。
ソフトウェアバージョン
White Paperにも記載されていますが、Xperia Z3自体は発売当初に搭載されているOSバージョンはAndroid 4.4.4 KitKatです。ただこのPurple Diamond Editionに関しては発表がそこから4ヶ月ほど後になっており、そのせいかはじめからOSバージョンはAndroid 5.0.2 Lollipopとなっていました。
ちなみにソフトウェアアップデートを行うと、すぐに最新の最新のソフトウェアバージョンであるAndroid 5.1.1 Lollipopが降ってきました。
なお端末の画面にて表示して確認できる認証情報の中には、日本の技適マークはありません。
その他
その他、Xperia Z2以降のフラッグシップモデルにプリインストールされているSonyの文字入力アプリ POBox Plusは当然ながらこのXperia Z3にもインストールされています。
ベンチマークスコア
性能を見るための参考として、ベンチマークスコアも測定しました。測定に使用したのはいつもどおり AnTuTu Benchmark、Geekbench 3、3DMarksの3アプリ。それぞれで5回ずつベンチマークを測定し、その平均を算出しています。
AuTuTu Benchmark
まずはAnTuTu Benchmarkでの測定結果から。Xperia Z3 D6653に搭載されているSnapdragon 801は64bit非対応となっているため、ここではの結果は32bitモードで測定したものとなります。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
UX | マルチタスク | 6,655 | 6,722 | 7,074 | 6,953 | 6,690 | 6,818 |
Dalvik | 226 | 226 | 237 | 232 | 237 | 231 | |
CPU | 整数演算 | 3,407 | 3,398 | 3,172 | 3,426 | 3,405 | 3,361 |
浮動小数点演算 | 3,869 | 3,810 | 3,257 | 3,901 | 3,863 | 3,740 | |
Single-thread integer | 2,787 | 2,804 | 2,811 | 2,821 | 2,777 | 2,800 | |
Singe-thread float-point | 2,486 | 2,500 | 2,532 | 2,520 | 2,526 | 2,512 | |
RAM | RAM演算能力 | 1,703 | 1,614 | 1,689 | 2,175 | 1,679 | 1,772 |
RAM速度 | 2,240 | 2,290 | 2,316 | 2,339 | 2,268 | 2,290 | |
GPU | 2Dグラフィックス | 1,609 | 1,554 | 1,530 | 1,535 | 1,605 | 1,566 |
3Dグラフィックス | 13,205 | 13,916 | 13,686 | 13,576 | 13,309 | 13,538 | |
IO | ストレージのI/O | 1,572 | 1,537 | 1,554 | 1,531 | 1,546 | 1,548 |
データベースのI/O | 660 | 670 | 660 | 675 | 670 | 667 | |
TOTALスコア | 40,419 | 41,041 | 40,518 | 41,684 | 40,575 | 40,847 |
5回測定してのTOTALスコア平均は40,847。この1つ後のモデルとなるXperia Z4で32bitモードにて測定した結果の平均値が41,881となっていたので、発熱問題によって数値を下げているXperia Z4とほぼ同スコアということになります。一方でこのXperia Z3より半年程度前に発表されているSamsungのGalaxy S5よりはやや低い結果に。
Geekbench 3
続いてはGeekbench 3で測定した結果。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Single-Core Score | Total | 974 | 975 | 975 | 979 | 969 | 974 |
Integer | 1,008 | 1,002 | 995 | 1,005 | 1,002 | 1,002 | |
Floating Point | 841 | 840 | 834 | 840 | 858 | 842 | |
Memory | 1,174 | 1,193 | 1,218 | 1,207 | 1,126 | 1,183 | |
Multi-Core Score | Total | 2,988 | 2,869 | 2,749 | 2,883 | 2,841 | 2,866 |
Integer | 3,606 | 3,424 | 3,189 | 3,460 | 3,330 | 3,401 | |
Floating Point | 3,066 | 2,955 | 2,875 | 2,948 | 2,992 | 2,967 | |
Memory | 1,597 | 1,588 | 1,620 | 1,603 | 1,563 | 1,594 |
平均値はシングルコアで974、マルチコアで2,866となりました。ここに関してはXperia Z4のほうが上といった結果に。一方このGeekbench 3の結果では、Galaxy S5よりは高いスコアとなっています。
3DMarks
最後は3DMarksで測定した結果。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|
Score | 19,121 | 18,999 | 19,592 | 19,656 | 19,656 | 19,404 |
Graphics Score | 20,920 | 20,976 | 21,142 | 21,247 | 21,247 | 20,980 |
Phiysics Score | 14,697 | 14,286 | 15,591 | 15,573 | 15,573 | 15,144 |
Graphics Test 1 (FPS) |
113.3 | 114.9 | 113.0 | 115.8 | 115.8 | 114.5 |
Graphics Test 2 (FPS) |
76.0 | 75.6 | 77.5 | 76.8 | 76.8 | 76.5 |
Physics Test (FPS) |
46.7 | 45.4 | 49.5 | 49.4 | 49.4 | 48.0 |
Scoreの平均は19,404。Xperia Z4よりも3,000程度低い結果となっています。実際にベンチマーク測定中に表示される3Dグラフィックを見ていても変なカクつきなど違和感を感じることはありませんが、それでも確かにSnapdragon 810を搭載した端末と比較すると動作の滑らかさは違うことが実際に見ていてもわかる程度には差として現れていました。
実際に触ってみての第一印象
ここのところメイン機としてずっとXperia C5 Ulrtaを使っていたということの影響が大きいのですが、とりあえず思っていた以上に小さいというのが正直なところ。ただしXperia Z4を初めて持った時の 軽い という印象はあまりありませんでした。ただし初期設定をする中でアプリをまとめてインストールしてみると、端末の発熱具合がぜんぜん違うことはかなりはっきりとわかりました。参考までに以下はアプリを60個ほどまとめてインストールしている最中に確認した端末内の温度。
実際に手に持っていてもほんのり温かさは感じるものの、特段「熱い」あるいは「持っていられない」ということはまずなく、そういった意味でもこの頃までの安定性は今となっては素晴らしいものだったのだと再認識させられました。
ただCPUのコア数が落ちたからといって動作に違うを感じるかといえばそうでもなく、いたって滑らか、引っ掛かりもなく動いてくれます。この点に関してはむしろXperia C5 Ultraと比較してもよい印象で、Quad-Core系のSnapdragon 800番台の強さといえるのではないでしょうか。
一方カメラまわりについては、とりあえずフロントカメラの画素数が低いことは撮影後に写真を確認してみると実に顕著に結果として現れている事もわかります。このあたりはもう少し時間をかけて確認していきたいと思います。
最後に
Xperia Z5は発表された現在となっては2世代前の型落ちモデルとなるわけですが、そうはいっても1年前のモデル。CPUの動作が非常に安定している感じ、および限定カラー(しかも紫)という点での満足度はかなり高いです。
今現在であればSIMフリーモデルでもExpansysなどで50,000円台前半で購入可能。またXperia Z2およびZ4はまだ在庫が残っているところが多く、そういった意味で現状よりもさらに値下がりするのはもう少し先であると思われます。それも踏まえれば、”紫のXperia”というところに惹かれる方は、在庫も若干探すことができ、かつ価格も安くなっている現在は購入のタイミングとしてはよいのではないでしょうか。
Sony
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