国内の大手音響機器メーカー・ONKYO(オンキヨー)から発売中のSIMフリースマートフォン「DP-CMX1 GRANBEAT」。
購入して使い続ける中で“長く満足させてくれそう”という魅力を感じており、より気に入って使うためのケース選びとして、これまで気になったモノを3種類、購入して試してきました。
この中でもONKYO純正のスリーブケースはGRANBEATに装着するケースとしてはとても私好みで、これを使い続けよう!と思った矢先、もう1製品気になるものを発見。それがDIGNIS(ディグニス)から発売中の本革製ケース「PATINA(パティーナ)」です。
早速購入して使ってみているので、この記事ではDP-CMX1 GRANBEAT専用の本革スリーブケース「DIGNIS PATINA」のデザインや質感、使用感をレビューします。高価ですが、現状では間違いなく「マイベストGRANBEATケース」といえる満足度の高い一品です。
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記事の目次
価格は1万円超の“本革プライス”
あらためて今回購入したのは、DIGNISが展開するGRANBEAT専用の本革製スリーブケース「PATINA」。
購入はAmazon.co.jpにて。価格は10,260円(税込)でした。スマホケースとして考えるとかなり高い部類ですが、素材が本革100%(イタリアンレザー)となっており、仕方がないかと。
ケースカラーは4色展開(Black/Brown/Navy/Red)で、今回はGRANBEATの渋さをさらに増してくれそうなBlackを選びました。
ほぼ漏れなく保護できる同梱品
パッケージは黒を基調とした紙製の箱に、ケースイラストをデザインした比較的シンプルなもの。
ケース本体以外にも、本革製のハンドストラップ、GRANBEAT上面用の保護するフィルム、説明書類が同梱品として含まれます。
後ほど写真で紹介しますが、スリーブケースであるため、装着用にケース上面が大きく開いています。つまり装着時もGRANBEATの上面はむき出しとなるわけですが、そこを守るための保護フィルムが付属することはありがたいですね。
ガチガチに保護しようと考えればディスプレイ用の保護フィルムは別途用意が必要ですが、同梱品だけでもかなりしっかりとした保護できるセット内容です。
しっかりしたつくりを感じるデザイン
Blackカラーは外側・内側ともに色が黒で統一されています。
内側は起毛感のある柔らかな質感。擦れによってGRANBEAT本体へ傷が付着することも防げます。よく見ると「Dignis」の文字がモノグラム調にデザインされていることもわかります。
背面。中央部にはカードポケットが設けられています。
ケース自体にしっかりとした厚みと骨格が感じられます。ケース単体を手で掴んでも、グニグニと無駄に変形する軟弱さはありません。
ピタリと手に吸い付く感覚が気持ちよい
早速GRANBEATに装着。
手持ちのGRANBEATには、ディスプレイにガラスフィルムが貼付け済み。このまま装着してみるとサイズはかなりぴったりきます。
無理なキツさこそありませんが、装着時はしっかり押し込む必要アリですね。ただそれだけに、簡単にケースから抜け出てくる心配はありません。
こちらは背面の様子。
メインカメラ、LEDフラッシュライト、ボリュームノブと、開口部はいずれも高精度。位置も含めピタリとはまり、またつくりに粗さも感じません。
側面を確認。
上面は大きく開いていますが、それ以外は最低限の開口だけ設けた設計。右側面の電源キー、再生/一時停止キー、曲戻し/曲送りキーはケースが上から被さります。
ケースにしっかり厚みがあるため、カメラのレンズ、ボリュームノブの保護も期待できそう。
GRANBEATの左側面に見れる特徴的な曲線デザイン部の再現性はやや緩めで、キレイにそってピタリはまっているわけではありません。
とはいえここも、大きく違和感を感じるレベルではないです。
手に持ってみると、手にピタリと吸い付く質感、本革ならではの柔らかさが気持ちよい。
ちょうどよいサイズ設計により、ゴワゴワしないことも◯。装着して手に持った際に「良い製品」とわかる。そんな印象ですね。
ちなみにカードポケットはICカード1枚がきつめに収まるくらいの設計。
頑張って2枚以上のカードを押し込むことも可能かもしれませんが、使い込む中で革が馴染む(伸びる)ことも要想定です。
不用意なカードの紛失を避けるためにも、収納枚数は1枚のみとして使うのがよいのではないでしょうか。
メーカー純正品との比較
PATINA購入まで主に使っていたONKYO純正のスリーブケース(PUレザー製/約4,000円)とも比較してみることに。
▼ ONKYO純正品(左)とPATINA(右)の正面
正面から見ると、大きさはほとんど変わらないことがわかります。色以外で気づく違いとして、PATINAはディスプレイ下のベゼルも含めて保護する設計ですね。
▼ ONKYO純正品(左)とPATINA(右)の背面
本革とPUレザーの質感の違いは、写真でも意外と明確にわかります。本革(PATINA)のほうがフカフカと柔らかそうです。一方でケース自体の傷への耐性で考えれば、よりあっさりとしたONKYO純正品のほうが期待できそう。
▼ ONKYO純正品(下)とPATINA(上)の上面
続いて側面もチェック。上面が大きく開いていることは2つのケースで共通です。
▼ ONKYO純正品(下)とPATINA(上)の右面
右側は物理キー類も含めて保護するのか、大きく開口を設けるのか。この違いがはっきり見て取れます。ONKYO純正品は凝っていない非常にシンプルな構造ですが、大きな開口を設けられるのは、素材自体に硬さを持たせやすいPUレザーならではとも。
▼ ONKYO純正品(下)とPATINA(上)の下面
下面についても、シンプルさが目立つのはONKYO純正品。PATINAでは各端子・音孔ごとに開口を設け、ケースの強度とデザインへのこだわりがより強く感じられます。
▼ ONKYO純正品(下)とPATINA(上)の左面
左側面に見れる曲線デザインの再現度はONKYO純正品のほうが上ですね。PATINAも違和感こそありませんが、本革の加工という点で再現の難しさを感じます。
▼ ONKYO純正品を装着したGRANBEAT
▼ PATINAを装着したGRANBEAT
GRANBEATを装着してそれぞれを見てみると、フロントパネルの露出面積が異なることがわかりますね。前述の通り、PATINAではディスプレイ下のベゼルもカバーしており、保護性はより高め。ここまでくると、ディスプレイ上のベゼルもカバーされていたらなおよかったようにも。
一方でディスプレイ下のベゼルを避けたつくりのONKYO純正品にも、ナビゲーションキーの操作にケースが干渉しないというメリットはあります。
実際PATINA装着時はホームキーをタッチする際などにケースが指に当たります。素材に柔らかさがあるので個人的にストレスは感じませんが、こういった細かい点も気になるようであれば、よりオススメできるのはONKYO純正品といえますね。
気になるポイントを紹介
そのほか、とくに気になったポイントを3点ピックアップ。
ガラスフィルム貼り付け時はケースがやや浮く
ガラスフィルムを貼り付けたままPATINAを装着すると、上から見た場合にケースに若干浮きが見て取れます。それだけ高い精度で設計・製造されているという証拠ともいえますね。
使用に関して気になるレベルでこそありませんが、この状態で長期間使い続けると、その形状に合わせて革が馴染むことが想像できます。つまり後からガラスフィルム無しで使おうとなった場合、ケースが緩くなっている可能性はある、ということです。
物理キーは押しやすい。HOLDスイッチは操作しづらい
ケースごと上から押し込むことになる電源キー、再生/一時停止キー、および曲戻し/曲送りキーは大きく違和感もなく操作が可能。各キーの箇所には立体的にボタンがデザインされており、指先の間隔だけで“ボタンがある”ことがしっかり認識できる点も素晴らしいです。
一方で、HOLDスイッチはかなり操作がしづらくなりますね。HOLDスイッチ用の開口は必要最低限の大きさであること、素材の革自体にしっかりした厚みがあることが原因です。
爪に長さがあれば引っ掛けての操作も可能ですが、そうでない場合、とくにスイッチを上にあげる(HOLDを解除する)操作に煩わしさは感じます。
操作性と引き換えにHOLDスイッチもしっかり保護している、ともいえるため、購入を考える場合はどちらを取るべきか考えてみましょう。
ストラップホールは強度に不安が
さきほどの写真に写り込んでいましたが、HOLDスイッチ用に設けた開口のさらに上に丸い穴が見て取れます。これがストラップホールなのですが、ハトメなど金属枠が打ってあるわけではありません。そのためあまり強い力に耐えられるかは不安も。
ストラップホールについては、あくまで“落下を避けるための保険”といったところでしょうね。例えば常時首から吊り下げるために使う、と用途には正直オススメできません。
まとめ:GRANBEAT用のマイベストケース
最後のほうでネガティブなポイントもいくつか書きましたが、それでもPATINAは現時点で“マイベストGRANBEATケース”と呼べる製品です。
やはり天然の革ならではの質感には抜群の気持ちよさを感じますし、設計も細かく、つくりも丁寧。本革ゆえに水濡れには注意が必要ですが、それはGRANBEAT本体も防水非対応であり、PATINAを装着することで発生する注意点ではありません。
高級感も魅力のひとつであるGRANBEAT。その特徴を損なわずに使えるPATINAは価格こそ安くはないですが、試してみる価値アリな一品です。