Nikon D5500

昨年末(2015年末)にデジタル一眼レフカメラを購入しました。

正直なところブログ用など日常で使うレベルの写真であれば、購入から約1年間使い続けているPanasonicのLUMIX DMC-CM1での撮影でまったく問題ありません。

ただ最近になり、取材を目的に広い会場でおこなわれるイベントへ参加する機会が増えてきました。「どうしても高倍率のズームが欲しい」あるいは「ズームして、さらに人物の肌の質感までもっときれいに撮りたい」と思う場面が増えてきたんですよね。これが一番の購入理由です。

ちなみに今回購入に至るまでには、カメラに詳しい友人・知人にもたくさん相談にのってもらい、一眼レフ以外も含めた幅広い範囲から検討してみました。

スマートフォンだと普段より「これはほしい(カチカチッ)」なんて躊躇なく購入することも多い私ですが、そんな私でもデジタル一眼レフカメラ購入にあたっては、かなり入念に検討した自負があります。

そこで今回はカメラの本体とあわせて購入した機材・アクセサリーも含め、それぞれ選んだ理由、すなわち「購入時にどういったことを考えていたか」を整理・記録しておきます。

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カメラ:Nikon D5500

Nikon D5500

カメラ本体はNikonのD5500を選びました。レンズキットではなく、本体(ボディ)単品を購入。

用途を考えた際にまず求めたことは、冒頭でも触れた「ズームが効く」「ズームしても画質が落ちない」の2点。これだけならデジタル一眼レフ以外も選択肢としてあがってきます。

ただ自分の中に「一眼レフカメラというものを一度自分でしっかりと使ってみたい」という思いがあり、結局その思いを優先しました。

機種選びで迷ったポイントといえば、搭載するイメージセンサー(撮像素子)のサイズですね。

はじめは「どうせ一眼レフカメラを購入するのであれば、やはりフルサイズのイメージセンサー搭載機にこだわるべきでは?」と考えていました。

しかし相談した友人・知人全員から返ってきたのは「用途的には小さいサイズ(APS-Cサイズ)で問題ないし、むしろ持ち歩きやすさを考えると、小さく軽いほうが向いている」という意見。「機能的に問題ないのであれば……」とここはあっさり納得。

購入候補として残ったのがNikonのD5500、そしてその一世代前のモデルであるD5300でした。さっそく量販店へ展示機を見に行った際に「一眼レフなのに小さい!!!」と衝撃を受けたことは今でもはっきりと覚えています(笑)。

Nikon D5500

この2機種で比べるとまず「安さ」でメリットが大きいのはD5300。旧型製品、いわゆる“型落ち品”だからです。ただ最終的に選んだのはD5500でした。理由は店頭で直に触ってみた結果として「個人のフィーリングにとても合う」と感じたからです。

そう感じたポイントを具体的に挙げていきますね。

まずモード切替のダイヤルがシンプルであること。エントリーモデルに分類されるD5500の価格帯では「風景モード」「夜景モード」など、オート撮影よりさらに細かく使いみちが選べるシーン撮影機能を操作ダイヤル上に割り当てた製品が多いです。

ただ個人的にこれらの撮影機能を使う想定はありません。オート撮影に頼る場面はあっても、細かくシーンを選ぶくらいならばマニュアルモードを使う(使えるようになる)つもりですしね。となれば見た目はシンプルが一番。

D5500のダイヤルデザインは、エントリーモデルとしてはかなりシンプルです。シーン撮影機能も「SCENE(シーン)」のひとつのみ。

Nikon D5500

ボタンはあちこちに分散していますが、ひとつのダイヤルでISO感度や絞り(F値)の設定が変更できることも気に入りました。

ポイントのふたつめはグリップのつくりが深いこと。これはD5300と比較した際に強く感じたことですね。

私は手のサイズが結構大きいのですが、D5500とD5300をそれぞれ握ってみたところ、グリップの深さがびっくりするほど違うということに気がついたのです。D5500のほうが深さがあり、大きな手でも指を余らせずしっかり掴めます。

Nikon D5500

コンパクトデジタルカメラなどに比べればレンズ装着時の重量はかなりのものになりますし、片手で握り保持しやすいデザイン設計は大切。グリップの深さは最終的にD5500を選ぶ上でも、かなり重要な要素になりました。

そしてみっつめのポイントがバリアングル(可動式)かつタッチ操作対応のディスプレイを搭載すること。

Nikon D5500

検討していた購入機種の候補には当初、上位モデルのD7100やD7200も入っていました。ただこれらの機種が搭載するディスプレイはバリアングル(可動式)非対応。

大きな会場でおこなわれるイベントでは、カメラだけを上に持ち上げ撮影するシーンも想定していました。そのためバリアングルは付いているものがよいとの判断に。可動域も広く、一眼レフカメラで自撮り(セルフィー)も楽しめますよ(笑)

またD5500のモニターはタッチ操作にも対応。普段からスマートフォンに慣れ親しんでいる私の目には「タッチ操作できるディスプレイ」という存在が、使い慣れない機器へのストレスを軽減できる要素としてとても魅力的に映りました。

D5500を選んだ結果として、扱い方はまだまだ勉強中ですが、直感的に弄りたい項目は探せていますし、大きなストレスも感じず楽しく使えています。よい買い物ができた!と大満足です。

レンズ:SIGMA Contemporary 18-300mm

Nikon D5500

一眼レフカメラ製品では「レンズキット」と呼ばれる、純正レンズ付属のセット品も展開されています。ただ今回はボディとレンズは個別に購入することに。選んだレンズはSIGMA製の高倍率ズームレンズです。

「イベントや発表会で遠距離からでもアップで撮影したい」「荷物はなるべく増やさず、1本で幅広く使いたい」と用途がはっきりしていたため、レンズ選びにかけた時間は正直かなり短かったですね。迷ったことといえば、純正品(Nikon製品)にするか、サードパーティ品にするか。

純正品でなくSIGMAのズームレンズを選んだ理由は「たまたま身の回りの(カメラに詳しい)人たちがSIGMAのレンズをよく使っていたから」というだけです。

Amazonのレビューコメントなどをチェックすると不具合をうたう内容も目に入りましたが、身近な人たちが使っていることに強い安心感をいだきました。

Nikon D5500

購入した本体とレンズの重量はぞれぞれおおよそ500g前後。使用時はトータル1kg超えの重さになります。

でもボディ選びのポイントとして触れたD5500のグリップの深さもあり、使っていて重さに辛さを感じることはほとんどありません。というか、これでも十分軽い方なのでしょうね。

ズーム時に回すリングがやや硬めであることは使い始めた直後に気になりましたが、これは使い込むうちに解決しました。今後も気になることはないでしょう。

SDカード:SanDisk Extreme PRO

Nikon D5500

SDメモリカードは、書き込み速度を最重要に考え「Sandisk Extreme PRO」を選択。

スマホに挿して使うSDメモリカードであれば、書き込み速度は正直そこまで重要視しません。ただ一眼レフカメラの場合は「写真データのファイルサイズも大きい」「連写もする」「高画質で動画も撮る」など幅広い用途が考えられます。

このとき書き込み速度が遅いと、撮影に追いつかなくなる(=写真が撮れなくなる)と強く教えてもらい、転送速度(最大95MB/s)とスピードクラス(UHS Speed Class 3、CLASS10)にこだわって選びました。

記録容量は32GBを選択。基本的に「撮影した写真は毎回すぐにパソコン等へ移す」想定であり、SDメモリカード内にデータをたくさん残したままの連続使用はほぼ無いと判断。ひとつのイベントで撮影する枚数に多少の余裕を見ても、容量的に十分と結論づけました。

SDメモリカードの容量は「大が小を兼ねる」ことはわかっています。ただ無駄に余る場面がほとんどなのであれば、浮いた予算を2枚目以降(予備)のSDメモリカード購入に充てるほうが賢いように思いました(実際にあとから同じものをもう1つ購入しました)。

なお購入費用を安く抑えるための選択肢としては、パッケージをシンプルにしたバルク品も有効です。故障時に保証の取り扱いが異なる点には注意が必要ですが。

私自身は過去にSDカードが故障した経験が一度もなかったため、今回は安さ優先でバルク品を選びました。

レンズプロテクター:MARUMI EXUSレンズプロテクト

Nikon D5500

デジタル一眼レフカメラの購入を検討していたとき、何度もいわれて覚えたのが「ボディは消耗品、レンズは(ほぼ)一生もの」ということ。

カメラ本体は機械的な部分が多く、長く使っていけばガタもくる。それに比べればレンズは長く使える。こんな話をカメラ購入の相談に乗ってもらった人たちみんなからいわれました。

となればレンズも(レンズこそ)大切に扱いたいところ。レンズの外側に装着するプロテクターも購入することに。

レンズプロテクターは自分で選んだわけではなく、お店でカメラとレンズを購入する際、適当なものをお店の方に選んでもらいました。

下はSIGMAのレンズに装着した様子。

Nikon D5500

レンズとカバーでメーカーは異なりますが、装着時も見た目に違和感はなし。撮影した写真に歪みが生じたり、色味が変わってしまったり、なんてこともありません。

液晶保護フィルム:Kenko MG液晶保護フィルム

Nikon D5500

D5500のディスプレイはタッチ操作対応であり、普段から指でペタペタと触ります。また撮影時にファインダーを覗き込むと鼻が当たることも多く、気がついたら皮脂がベタベタ付いていることも。

やはりキレイに使いたいですし、液晶保護フィルムも購入して貼り付けました。

画面保護フィルムにも細かなこだわりはなかったため、チョイスはお店の方におまかせ。1,000円前後で買えますし、必需品といってよいのではないでしょうか。

予備バッテリー:Nikon EN-EL14a

Nikon D5500

SDカードは定期的にデータをパソコンに取り込めば1枚でも済むと想定していましたが、バッテリーは念のため2つ持っておきたいな、と。そんなわけでNikonの純正品を1つ追加で購入。

価格の安いサードパーティ製品(あるいは並行輸入品)も選択肢としてはアリですが、長く安心して使えることがわかっているのでお金は惜しまず。国内向けの正規品を購入しました。

三脚:SLIK PRO 330

Nikon D5500

こちらは購入ではなく、普段から仲良くしていただいている大先輩からの戴きもの。失礼であるとわかりつつ、価格を調べて腰が抜けました。

少し前に贈った笹かまが、まさか三脚になって返ってくるとは。ありがたい。ありがたい。本当にありがたい(スリスリ)。大切に使います。

ストロボ:Nikon スピードライト SB-700

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そういえば今月の頭に「クレクレ」とつぶやいていたんですが、実は誕生日がきて30歳になりました。

そして皆さん(ありがたい。とても)からいただいたAmazonギフト券。これを元気玉させていただき、購入したのがNikon純正のスピードライトです。

何度も書いていますが、もともとはイベント取材での使用を主用途として購入した一眼レフカメラ。でもせっかく買った以上はブログに使う写真のレベルも上げていきたい。

D5500を購入し使ってみる中で「あとは撮影環境(具体的には照明)があるとラクかな」と考え思いついたのがスピードライトの購入でした。

Nikonの純正品は他にもありますが、下位モデルと価格差もそこまでなく、かつ最近の評判を見てもよい評価が多かったことがSB-700選択の決め手になりましたね。

実際に使ってみると、私が照明問題として気にしていたことはおおかた、このスピードライトひとつで解決できました。あらためて写真撮影における「光」という要素の大切さを考えさせられた存在でもあります。

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D5500の購入前に撮り溜めていた写真(ブログネタのストック)はまだたくさんあるので、今後もしばらくはストロボ無しで撮影した写真が続きます。でもきっとそのうちどこかで、写真の印象が大きく変わるはず。それがスピードライトの効果と理解していただければ。

カメラバッグ:VANGURAD OSLO 22

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最後はここまでに紹介したもの(三脚以外)を持ち歩くためのカメラバッグ。普段持ち歩く荷物はなるべくコンパクトにまとめることを心がけており、日常使いのバッグにデジタル一眼レフカメラを収納できるスペース的な余裕はありません。

またデジタル一眼レフカメラは必要時に ”プラスα” で持ち歩く機材とも考えており、お弁当箱を入れるバッグのような、手で持てる設計のものを探していました。選んだのはVANGUARD OSLO 22。

価格は4,000円前後。安すぎず、高すぎず、の部類です。

ただこのカメラバッグ、正直な話ではカメラ本体以上に強いこだわりを持って選んだアイテムだったりします。

上部にあるジップを開き、そこから機材を詰め込める設計。

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左からカメラ本体、ストロボ、レンズと並んでいます。取り外しや位置の変更ができる、マジックテープ(面ファスナー)で固定する仕切りも2枚付属。私は1枚のみ装着して使っています。

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上の写真を自分で見ていて、もう1枚をカメラとストロボの間に追加してもいいかな?と思いました。今後使い勝手を見ながらベストを探っていくことになりそうです。

ただとりあえず、そして何よりうれしいのが「持っている機材が無駄なく、でもきちんと収まる」こと。これとても重要。

フタの裏側についているポケットには予備のバッテリー、パソコンとの有線接続時に使用するUSBケーブル、あとカメラバッグを無くさないためのおまじないを入れています。

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このバッグの魅力のひとつがレインカバー付きということ。

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別売りのカバーでも代用できますが、バッグにくっついていれば紛失する恐れがありません。湿気に弱い(扱いが本当に悪いとレンズの中にカビが生えることもあるんですね)カメラをしっかり守るためにも、疎かにしたくない要素でした。

カバーを被せてみたところ。

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バッグ上部のハンドルは持ちづらくなりますが、持てないわけでもありません。一時的に雨から守るためと割り切れば十分です。

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背面は大きく開いていることからも「一時的に使うもの」と考えておくべきでしょうね。

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そしてこのカメラバッグを選んだ最大の理由といえば、ずばりバッグ底に床置き用のパーツが設けられていること。

床に置く場合も基本は屋内環境(かつ平らな場所)を想定していますが、これがあると、よりしっかりとバッグが自立します。また底面の布(ナイロン地)が直接床や地面に触れないため、衛生面でも安心。

カメラバッグをアレコレ探していると、同じようなサイズあるいは設計の製品はほかにも多くありました。でも底面にこういったパーツが付いているものとして見つけられたのは、VANGUARDのこの製品だけ。

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斜めがけ用のストラップも付いているので、スリングバッグとして使用することも可能。カメラに負けないくらい、かなり気に入っています。

まとめ

以上、初めての一眼レフカメラ購入に際して買ったものとその理由でした。

一眼レフ自体は昨年末よりすでに使い始めており、最近では使用頻度もかなり増えてきました。うれしいことに、いずれの製品も現状では大きな不満は感じていません。また購入から約1ヶ月使ってみて「写真を撮るのがとても楽しい」ということを強く感じています。

余談ですが、道具を選ぶ際の考え方として、個人的には「弘法筆を選ばず。だけど、選んだほうがいいのはいいよね」ということを定期的に思います。実はかなり前にブログにも書いたことがあることなのですが、この考え方は今も変わらないんですよね(恥ずかしいですがリンクを張っておきます)。

ものの選び方や買い方(価値観)は人によって異なります。でももし、本当にもし、購入するものを選ぶ際に「初心者だから」「私なんかが使う代物じゃない」など ”遠慮心” が購入を妨げているのであれば、それは正直もったいないです。

タイピングが遅いからこんな高性能なパソコンを使ってはならないとか、あの有名なレビュワーさんが低評価していたから買うべきではないとか、どうでもよいなと。極端にいえば喫茶店でドヤ顔したいからMacBookを買うのもアリだと思います(よくひとりでドヤ顔してます苦笑)。

理由は何にせよ、自分が使っていて楽しさを感じられるもの、自分のやりたいことを楽にしてくれる(助けてくれる)もの。こういったものは経験上、没頭するスピードをもっと加速させてくれます。

総じて何がいいたいのか。好きなもの買おうぜ(使おうぜ)ってことです(お金があるとかないとかは別ですが)。

ちなみに「なんで急にこんなことをいいだしたのか」ですが、今回まわりの人たちからいただいたアドバイスで最終的に強い後押しになったのが「結局は自分が欲しいものを買おう」という内容だったからです。本当に満足して使えていますし、何より使っていて楽しい。ありがたい。本当に。

今回のデジタル一眼レフカメラ購入に関しては、スマホ購入時ではありえないくらいの時間をかけて検討し、選んだつもりです。使いながら半年後、一年後、二年後……と時が経つにつれ、考え方や選んだ製品に対する評価がどう変わっていくのかは、定期的に振り返っていければと思います。