freetel ブロガーイベント

ブログ「Xperia非公式マニュアル」や書籍「ブログ飯 個性を収入に変える生き方」の著者である染谷さんにお声がけいただき、先週金曜日に東京・西新橋のプラスワン・マーケティング株式会社で行われたブロガーイベントに参加してきました。

このイベントの主旨はプラスワン・マーケティング株式会社の携帯電話ブランド freetel のサービスと製品を多くの人に知ってもらう、というような感じだと思います。ということで、当日実際に聞いた話、そしてそこから感じたことなどを書いておきます。

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freetelってどんなブランド?

freetel は主に日本向けを中心とした携帯電話、モバイルルーターの販売、そして最近ではNTTドコモのMVNOとして回線の提供も行なっているブランドです。私自身は2年前の11月にSIMフリー端末のFT132Aを発売する直前で初めて知りました。ちょうど当ブログを書き始めて間もない頃ですが、記事にもしてますね。

このタイミングのちょうど数日後にGoogleのSIMフリー端末Nexus5が日本向けにも発売されたことなどもあり、まさにこれから少しずつ日本にもSIMフリーの波が押し寄せてくるのか、なんて思ったきっかけのひとつでした。

通信費こそコスト意識を強く持つべき

今回のイベントではプラスワン・マーケティングの増田社長から直接お話をお聞きしたのですが、その中でまずはじめに強く感じたのが「もう少し通信費にもコスト意識を持ってみたらどうか?」という問いかけ。

freetel ブロガーイベント

日本国内の携帯事情に関していえば、ちょうど昨年の夏からNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社とも通話かけ放題の新プランを提供し始めていますが、その前も含めて日本国内の通信費(ここで指すのは携帯電話の利用料金)は高いです。ただ私自身、この高いという間隔はMVNOなどと比較した時に、という感覚でしか理解していませんでした。

そういった意味では、今回お聞きした話の中で「日本国内の通信費の高さは世界の中でもトップレベル」といったことも触れられており、改めて「海外と比べてもやはり高いんだな」と感じさせられました。日本においては世帯の平均年収の10%近くが通信費という形のないものに消えている、といった話を聞いていたら、実家の家族の料金プランとか本気で見直ししようと思ったり。

国内では大手キャリア3社が横並びの料金プランを展開することの影響も大きく、本来「こっちは高い」「あっちは安い」と気がつくことができる ”比較行為” 自体が起きにくい状態になっています。毎日の食材費は価格を見て「今日は高いからやめておこう」となるのに、通信費はそもそも当たり前として受け止めている人が多い。そんな話は非常に納得してしまいました。

”新しい”を”すぐ使いたい”を実現する

新しいものを購入した場合、誰しもが「すぐに使いたい」という気持ちになります。しかし現状では多くのMVNOが実店舗を構えていないため、SIMのパッケージや端末本体は手元にあっても肝心のSIMカードがない、といった状況になることが多いです。

そういったことの解決策として、freetelでは7月15日よりヨドバシカメラのfreetelコーナー(9月までに全23店舗に導入予定)や大阪・戎橋にあるT-Gaia・スマートラボなどで、端末と通信(SIM)セットで購入し、その場で契約手続きを済ませて持ち帰れる(=その日から使える)サービスを展開していくとのこと。今現在ビックカメラなどが行なっているサービスと非常に近い形態になるわけです。

私自身も今現在音声通話サービス付きで契約しているIIJmioへとMNPをする際、旧回線の停止から新回線用のSIMカードが手元に届くまで、結構いろいろと気を使った記憶があるだけに、こういったサービスを行なってくれることはユーザーにとって非常にうれしいことだと思います。

回線品質も従来より向上

freetelでこれまで提供していた回線に関しては、どちらかといえばSIMカードの販売に重きをおいた非相互接続の形態でしたが、こちらも7月15日より独自のL2ベース接続を開始し、相互接続(自社で一定の設備を保有しコントロールする)へと切り替わるそうです。これによって回線品質も自社努力で向上させることが可能なため、その点にも積極的に取り組んでいくとのこと。

freetel ブロガーイベント

なお当日聞いた話として、NTTドコモと相互接続を行なうために必要となる設備は安くても3億円ほどの費用がかかる他、維持費で月額600万円、さらに高額な供託金も預ける必要があるとのこと。想像していた以上に相互接続をするとなるとお金がかかるものなのですね。

ユーザーのためを考えて作られた新料金プラン

7月15日から回線の提供方法が変わることと併せて、新しいSIM「FREETEL SIM」の販売も開始します。他のMVNOと比較した時に特徴となるのは料金設定の部分で、データ通信量に関してプランとして制限を持つ(例:月3GBプラン)のではなく、その月ごとに使った分に応じて請求額が変わってくる形式となります。料金表は以下のとおり。

  契約内容 100MB 1GB 3GB 5GB 8GB 10GB
基本料金
(税抜) 
データ通信専用 ¥ 299 ¥ 499 ¥ 900 ¥ 1,520 ¥ 2,140 ¥ 2,470
データ通信+SMS ¥ 439 ¥ 639 ¥ 1,040 ¥ 1,660 ¥ 2,280 ¥ 2,610
データ通信+通話 ¥ 999 ¥ 1,199 ¥ 1,600 ¥ 2,220 ¥ 2,840 ¥ 3,170

従量課金制に近いしくみになっていますが、自分で上限を設定できるという点が”予期せぬ使いすぎ”も防止にもなるプランとなっています。現状で主要キャリアやMVNOが行なっているデータ通信量を設定して使った分だけ差し引いていくしくみはDPIと呼ばれるシステム機器の設計に従ったものらしいのですが、freetelでは今回自社で一手間加えることにより、そういったものとは別な仕組みを実現しているとのこと。

この説明を聞いている中で「確かに」と感じたのは「使った分だけコストが発生すると、ユーザー側もコスト感覚が出てくる」という話。これも含めると、料金プラン的に使わなければ無駄に払う必要もなく、天井も設定できて、使っているうちにコスト感覚もついてくる、というユーザーにとって非常にやさしいしくみになっています。

ちなみに直近3日間における通信料の多いユーザーを機械的に速度制限するといった考えはないそうで、P2P通信やストリーミングで回線に長時間かつ高い負荷をかけているユーザーに対しては、特定のアプリを対象とした対策を行なうそうです。このあたりも取り組み方としてはおもしろいと感じました。

開発中の端末に触れる機会も

実は今回のイベント中、現在開発中である3台の端末に触れることができました。こちらに関しては別記事で外観レビューを書きましたので、興味があればぜひ見てみてください。

最後に

今回イベントに参加してみて全体的に印象に残ったのはfreetelの新たな取り組みのいずれもがユーザーのことを考えた内容になっているということ。そしてそれを中の人から直接聞けるという機会自体のありがたさ。製品のスペックや発売日などの情報はもちろんネットなどで調べることができますが、実際に込められた思いとか思想、そして何よりも熱量が伝わってくると、話を聞いている側としてもどんどん引き込まれてしまいますし、何よりも聞いていてすごく楽しいです。freetelの皆様、染谷さん、良い機会を本当にどうもありがとうございました。

なお今回はありがたいことに、現在すでに発売されているPriori 2 LTEをモニター機として1ヶ月お貸しいただいています。

freetel ブロガーイベント

こちらは既に設定も終え、早速使い始めています。SIMカードも併せてお借りしているので、回線品質も含めた使い勝手など、また追って紹介していくことにします。