U-mobile LTE使い放題プラン+スマホでUSEN

U-NEXTのMVNOブランドU-mobileが現在提供している「U-mobile通話プラス(LTE使い放題)」とUSENが提供するスマホ向けサービス「スマホでUSEN」を組み合わせた「USEN MUSIC SIM」。先日体験イベントに参加した後、3週間ほどこのSIMを借りて使うことができたので、使ってみて確認したこと・感じたことを整理しておきます。

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U-mobile通話プラス(LTE使い放題)について

U-mobileのLTE使い放題プランといえば、自身が利用するのはおおよそ1年ぶり

前回利用していた時はちょうどU-mobileがこのLTE使い放題プランを提供開始したばかり、かつ当時は他に(データ通信量の)使い放題を謳っていたのはNTTぷららのぷららモバイルLTEの定額無制限プランくらい(ただしぷららは通信速度3Mbpsという速度制限を明確に設定)。この時ぷららはかなり評判がよく、これに追随する形で登場した”速度制限を謳わない”U-mobileには申し込みが殺到したのか、実際の実行速度はかなりひどいものとなっていました。

そのため個人的にこのU-mobileのLTE使い放題プランについて最も気になったのは通信速度。ということで平日の朝〜夜まで、おおよぼ3時間おきで定期的にスピードテストを行ない、確認してみることに(測定場所は全て同じではないので、あくまで参考値として考えて下さい)。

U-mobile LTE使い放題プランのスピード測定結果

U-mobile LTE使い放題プランのスピード測定結果

U-mobile LTE使い放題プランのスピード測定結果

個人的に抱いた感想は”思っていたよりは速度が出る”ということ。冒頭にも書いたとおり、元々の期待値が低かったという点はもちろんあるものの、もっとも通信トラフィックが多くなる時間帯といえるお昼(12:00〜13:00台)においても速度は確かに落ちているものの、MVNOで下りの平均が1.5Mbps前後出ればよいほうといえるのでは。

あと上りはそれなりの速度がかなり安定して出る印象で、写真のアップロードといったような用途が多い人にとってはかなり便利に使える可能性があるかも、といった感じ。一方夜間の速度が遅いことも気になるものの、この時間に関しては自宅にいる可能性も高い時間帯であるだけに、自宅にWi-Fi環境などがあれば実質それほど使い勝手に影響はないといえるように思います。

ただデータ通信の使いすぎによる速度制限はあり、その速度制限にかかると一気に使い物にならなくなるというのも併せて確認できた事実。これに関して厄介だと思ったのはどの程度使ったら速度制限がかかるといった具体的なしきい値が公開されていないこと。危うく速度制限されていることに気がつかない(=ユーザーの回線自体に対する評価が下がってしまう)可能性も含まれており、多少しきい値の設定が厳し目だとしても、明確に公開しておいたほうがよいのではないか?と感じました。

U-mobileのLTE使い放題プランに総括すると、そこまでヘビーに(サイズの大きいファイルのダウンロード、固定回線の変わり、動画の流しっぱなり、など)使わなければ、速度制限も気にせず適度に快適に使えるのではといった感じ。

ただライトな使い方の場合、結果的に1ヶ月での合計のデータ通信量が少なくなってくると、あえてこういった無制限のプランを契約する必要も無くなってしまうので、その点も踏まえれば速度制限がかかるまでのデータ量はもう少し緩めにしてほしいところでしょうか。 

スマホでUSENについて

スマホでUSENについては基本「チャンネルを選ぶだけ。あとはそのチャンネルにあった音楽が流れ続ける」という設計になっており、一方で「聴きたい曲を指定して再生することができない」「曲戻し・曲送りができない」といった制限も。このあたりは人それぞれで本当に好みが別れる部分と思います。

ただ実際に使ってみる中で「自分で持っている曲(あるいはCD)でも、意識的に聴こうと思わないものを(強制的に)耳にする機会がある」「自分が知らないアーティストの曲に出会える可能性がある」といった”自分の視界にないものとの遭遇”があり、かなり面白いサービスであると感じました。個人的にはスマホでUSENだけで使い回すというよりも、Google Play MusicやLine Music、AWAといった聴きたい曲をピンポイントで検索・再生できるサービスと併用することがオススメです。

なお再生中の曲に関してはTwitterなどにシェアも可能。

ただこのシェア機能については自動で挿入されるURLが再生している(シェアした)曲が何であっても、すべてスマホでUSENのTOPページのリンクとなってしまうのは少なくともユーザー側からすると意味がないような気も。スマホでUSEN自体が前述のとおり曲をピンポイントで検索・再生できない(=曲単位での専用ページなどを持っていない)ということもあり、飛ばす先がないということでどうしようもない部分はあるので、いっその事URLは無し(USENの文字を入れるにしてもハッシュタグにする)のほうがよいのではないでしょうか。

スマホでUSENに関しては、最近CDを買う週間がかなり薄れてしまっていた私自身、結果的に3週間の試用期間で5枚もアルバムを買ってしまうということになり、前述のとおり面白みがあり、楽しんで使えるサービスであると感じました。このスマホでUSENサービス単体で契約する場合は月額490円の費用がかかりますが、契約前に3日間の試用もできるようなので、気になる人はそちらから試してみるのがよいかもしれません。

USEN MUSIC SIMについて

ここまで触れたLTE使い放題プランとスマホでUSENサービスを併せて使った際(この組み合わせ自体)の感想として最後に書いておくと、相性は確かによさそうなものの、USENに関してはあくまで日常のちょっとした作業中あるいは移動時間などに音楽プレーヤーとして使う分には十分楽しめるけれど、それ以上(一般的な”USEN”と同等に考えて)の使い方だと物足りなさは残るといったところ。一般的なUSEN感覚で、休日に部屋で1日流しっぱなしにしていると、ほぼ間違いなく速度規制に引っかかります。

ちなみに規制時の通信速度は上のツイートで触れたとおりで、体験イベントの時には「下り速度で100kbps出れば音楽は途切れない」という話を聴いていましたが、100kbpsを切るとさすがにほぼ再生ができませんでした。なので速度制限がかかってしまった際は実質使い物にならないと思っておいたほうがよいでしょう。

一応スマホでUSENアプリに関しては、連続して音楽を流しっぱなしにしていると3時間で一度音楽再生が止まる仕組みになっているので止め忘れによる不意の速度規制は防止できます。

22 10 2015 305

ただ音楽の再生自体はそこまで帯域に負担をかけないといった話をお聞きしているので、(できるかどうかはわかりませんが)例えばスマホでUSENアプリを使ってのストリーミングに関してはどれだけ使っても速度規制を掛ける際の通信量に加算しないといった仕様にしてみるのはどうかな?と思いました。使い放題とUSENの相性はよいと謳っているだけに、ここはアプリ単位での規制が可能なのであれば、ぜひ今後検討してもらえるとうれしいです。

最後に

とりあえず3週間使ってみて、個人的にスマホでUSENサービス自体はかなり気に入りました。なので今後も継続して使用するつもりでいます。一方USEN MUSIC SIMに関しては、回線の乗りかえという大きなハードルがあるので現状では契約するつもりはありませんが、上記に書いたアプリ単位での通信料カウントの除外などが組み込まれれば、今後面白い付加価値を保ったMVNO(SIM)のひとつとして、人にも十分勧められるかなと思います。

ただ(速度規制時を除けば)U-mobileの回線自体は以前に比べれば通信速度もしっかりとしており、そのあたりは地道な設備増強などによる改善傾向が見られ、今回このタイミングで再びU-mobileの回線を試してみれたことはとてもよかったです。今後もU-mobileの動向はチェックしてみたいと思います。