Xperiaアンバサダーのモニター企画でNTTドコモの Xperia Z4 Tablet SO-05G をお借りしています。今回はこの機種の外観レビュー、初期状態での中身、およびファーストインプレッションをご紹介します。
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記事の目次
技術仕様
最初に技術仕様を整理・確認しておきます。
項目 | 詳細 |
---|---|
サイズ | 高さ 約 167 ✕ 幅 254 ✕ 厚さ 6.1 mm |
重量 | 約 393 g |
OS | Android 5.0 Lollipop |
CPU | Qualcomm Snapdragon 810 64bit Octa-Core(2GHz Quad-Core+1.5GHz Quad-Core) |
メモリ | RAM 3GB / ROM 32GB |
バッテリー | 6,000 mAh |
ディスプレイ | 10.1インチ WQXGA(2,560×1,600)TFT Triluminos Display for Mobile |
カメラ | リアカメラ:810万画素 フロントカメラ:510万画素 |
通信方式 |
FDD-LTE:Band 1/3/19/21/28、他詳細不明 Wi-fi:802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz) |
その他 | SIMカード:nano SIM SDカード:microSDカード(最大128GBまで) |
Xperia Z4 Tabletは今年3月のMWC2015で発表されたSony製の最新タブレット端末。約1年前に登場したXperia Z2 Tabletの後継機で、ディスプレイサイズは10.1インチを維持しつつ、解像度はFull HD(1,920×1,080)からWQXGA(2,560×1,600)へ進化。またディスプレイ周囲のベゼル幅を削ることでひとまわり小型化(そして薄型化)されています。さらに本体重量も300g台へと軽量化。持ち歩きやすくなったことで、より場所を選ばずに使用できるようになりました。
そして今作ではXperia Z4 Tabletにドッキングする専用キーボード(BKB50)も開発されており、併せて使用することでタブレット端末でありつつもPCライクに使用することが可能です。
なお日本国内ではNTTドコモとKDDIからLTE通信対応モデルが、またSonyからWi-Fiモデルが販売されています。
外観
今回はXperia Z4 Tablet本体、および専用BluetoothキーボードのBKB50をお借りしていますので、それぞれについて外観を見ていきます。
Xperia Z4 Tablet SO-05G 本体
今回お借りしたXperia Z4 Tabletの本体カラーはBlack。前面のデザインはXperia Z2 Tabletと一見大きく変わっていませんが、そもそもベゼルの幅が削られていることでサイズはひと回り小さくなっています。
前面にはディスプレイ上にSonyロゴ、そしてフロントカメラと通知ランプを配置。
Xperia Zシリーズ共通の特徴となっているオムニバランスデザインはこのXperia Z4 Tabletにも採用されており、また側面の金属フレームなどの仕上げ方は基本的にXperia Z4と同様になっています。
上面に配置された防水キャップの中にはmicroSDカードとSIMカードのスロット。SIMカードはnano SIM。
また右上のコーナーパーツにはアンテナが隠されています。
国内で販売されているLTE通信対応モデルはいずれもワンセグ/フルセグに対応しているので、それらを視聴する際には役立ってくれそうです。ただしアンテナはかなり細いので、強度という意味ではやや心配。
右の側面にはキャップレス防水となったmicroUSB端子を配置。
それに伴い、旧モデルで下面に配置されていたマグネットチャージ端子は廃止されています。
左の側面には電源キー、音量キー。
背面はマットな質感。素材はやややわらかみがあるものの、Xperia Z2 Tabletに比べると硬い印象。ちなみにNTTドコモ版は背面中央に NTTdocomo のロゴがデザインされています。
右上にはNFCタグとリアカメラ。
マットな質感で指紋や皮脂汚れが簡単にはつきにくい一方、付いたまま放置しておくと掃除はかなり大変かと思います。
専用Bluetoothキーボード BKB50
続いて専用BluetoothキーボードのBKB50。日本国内で販売されているモデルは英数字の刻印のみ。とてもスッキリしており印象はよいです。
PCライクに使える設計 ということで、基本的にはパソコン用のキーボードと同じような仕様(キーの種類と配置)になっています。
一方でAndroidタブレットならではの操作も考慮し、右側にはナビゲーションキーなども配置。Enterキーのサイズが小さいところが個人的にはやや使いづらい印象です。
Xperia Z4 Tabletの装着は上部に配置されたクリップ型のドッキングパーツに挟み込んで行う形になります。
キーストロークはそれなりにしっかりとした深さがあり、打感はかなりよさそう。
一応周囲をぐるりと。
右の側面には充電用のmicroUSB端子。
また手前側には電源スイッチ(写真左側のスライド式スイッチ)とBluetoothペアリングスイッチ(写真右側の押し込み式スイッチ)も配置。
こちらは裏面。
手前側に滑り止めのラバーパーツが配置されている他、NFCタグも搭載されており、ペアリングも簡単に行うことが可能です。
BKB50装着時
Xperia Z4 Tabletを装着してみたところ。こうして見てみると外観はかなりパソコンに近いですね。
画面の角度は0〜125度の間で自由に決められる無段階式。
キーボードを装着した状態で閉じてみたところ。
なお通常のノートPCの多くには、画面を開閉しやすいよう、ディスプレイとキーボードの間に溝が切ってあることが多いのですがこのXperia Z4 Tablet+BKB50の組み合わせではそういったものがありません。開発担当者いわく、Xpeira Z4 Tabletの側面は丸みを帯びているので、あえてそういったものを配置せずとも指が入りやすい(=開閉がしやすい)デザインであるとのこと。
手に持ってみたところ。重量は合計で約768gと、ノートPCと比較すればかなり軽くなっています。またキーボードを装着しても薄いため、持ち歩きには非常に向いていそう。
他端末との比較
少し前に入手していた、同じく専用キーボードとドッキングして使用できるタブレット Alcatel Onetouch Pop10 とサイズを比較。ちなみにこの2機種、重量はほとんど変わりません(それぞれキーボード込みにした場合にXperia Z4 Tabletが約768g、Alcatel Onetouch Pop10が約760g)。そう考えるとディスプレイとキーボード面積がより広いXperia Z4 Tabletの軽量化のすごさが改めて実感できます。
初期状態での中身
引き続き、初期状態における端末の中身も確認していきます。
ホーム画面
ホーム画面は5ページ。プリインストールアプリが非常に多いキャリアモデルですが、ホーム画面はまだ比較的シンプルです。
通知領域・トグルスイッチ
通知領域とトグルスイッチのデザインも基本的にはOSバージョンがAndroid 5.0 Lollipop以降の他のXperiaと同じ。
プリインストールアプリ
アプリドロワーで確認できたプリインストールアプリの数は60個。この3分の1程度がキャリア製のアプリとなっています。
設定画面
設定画面のデザインや項目も、基本的には(OSバージョンがAndroid 5.0 Lollipop以降の)他のXperia端末と同じです。
メモリ(RAM/ROM)の空き容量
Xperia Z4 TabletのメモリサイズはRAMが3GB、ROMが32GB。
うち初期状態でのRAMの空き容量は約1.2GBほど。キャリアモデルであるからなのか、全体の容量の割には空き容量は少なめです。
一方ROMの空き容量は約21GB。microSDカードを利用すれば最大128GBまでストレージ容量の拡張が可能なので、こちらに関しては十分な容量といえるでしょう。
ソフトウェアバージョン
OSバージョンはAndroid 5.0.2。
その他
文字入力ソフトにはSonyがハイエンドモデルにだけプリインストールしているPOBox Plusがしっかりと入っています。
ベンチマークスコア
基礎性能の目安ということで、ベンチマークスコアも測定しました。測定に使用したのはAnTuTu Benchmark、Geekbench 3、3DMarkの3アプリ。それぞれ5回ずつ測定し、スコアの平均値を算出しています。
AnTuTu Benchmark
Xperia Z4 Tabletは64bitモードに対応しているので、ここでは32bitモードと64bitモードそれぞれで測定しました。こちらは32bitモードでの測定結果。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
UX | マルチタスク | 3,219 | 5,284 | 5,074 | 5,252 | 5,545 | 4,874 |
Dalvik | 3,810 | 4,007 | 3,968 | 4,042 | 4,083 | 3,982 | |
CPU | 整数演算 | 3,237 | 3,490 | 3,380 | 3,450 | 3,792 | 3,469 |
浮動小数点演算 | 3,194 | 3,409 | 3,310 | 3,366 | 3,616 | 3,379 | |
Single-thread integer | 2,471 | 2,584 | 2,582 | 2,584 | 2,583 | 2,560 | |
Singe-thread float-point | 2,463 | 2,558 | 2,558 | 2,558 | 2,556 | 2,538 | |
RAM | RAM演算能力 | 2,297 | 2,352 | 2,303 | 2,336 | 2,489 | 2,355 |
RAM速度 | 3,089 | 4,559 | 4,659 | 4,674 | 4,962 | 4,388 | |
GPU | 2Dグラフィックス | 1,654 | 1,652 | 1,653 | 1,652 | 1,651 | 1,652 |
3Dグラフィックス | 18,941 | 19,058 | 19,154 | 19,220 | 19,333 | 19,141 | |
IO | ストレージのI/O | 1,928 | 2,155 | 2,252 | 2,259 | 2,121 | 2,143 |
データベースのI/O | 650 | 705 | 695 | 695 | 700 | 689 | |
TOTALスコア | 46,953 | 51,813 | 51,588 | 52,088 | 53,431 | 51,174 |
一方こちらは64bitモードでの測定結果。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
UX | マルチタスク | 5,948 | 6,471 | 6,673 | 6,193 | 6,654 | 6,387 |
Dalvik | 3,949 | 4,071 | 4,091 | 4,010 | 4,021 | 4,028 | |
CPU | 整数演算 | 5,930 | 6,191 | 6,378 | 6,113 | 6,244 | 6,171 |
浮動小数点演算 | 3,629 | 3,782 | 3,988 | 3,804 | 3,887 | 3,818 | |
Single-thread integer | 2,384 | 2,365 | 2,361 | 2,367 | 2,350 | 2,365 | |
Singe-thread float-point | 2,062 | 2,031 | 2,063 | 2,031 | 2,063 | 2,050 | |
RAM | RAM演算能力 | 1,847 | 1,937 | 1,975 | 1,916 | 1,980 | 1,931 |
RAM速度 | 4,669 | 4,742 | 4,780 | 4,609 | 5,049 | 4,769 | |
GPU | 2Dグラフィックス | 1,650 | 1,649 | 1,653 | 1,650 | 1,651 | 1,650 |
3Dグラフィックス | 19,147 | 19,452 | 19,688 | 19,453 | 19,730 | 19,494 | |
IO | ストレージのI/O | 2,334 | 2,393 | 2,288 | 2,246 | 2,359 | 2,324 |
データベースのI/O | 690 | 685 | 675 | 685 | 680 | 683 | |
TOTALスコア | 54,239 | 55,769 | 56,613 | 55,077 | 56,668 | 55,673 |
TOTALスコアの平均値は55,673。同じCPUとRAM容量を搭載しているXperia Z4と比較するとスコアは約10,000ほど上となっています。もともと発熱性の高さが話題となっているQualcomm Snapdragon 810ですが、Xperia Z4 Tabletでは端末面積が大きくなったことで排熱性があがっているのか、本来の性能(の片鱗)は感じられる結果となっています。
Geekbench 3
つづいてはGeekbench 3での測定結果。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Single-Core Score | Total | 1,254 | 1,235 | 1,240 | 1,280 | 1,253 | 1,252 |
Integer | 1,398 | 1,406 | 1,410 | 1,449 | 1,365 | 1,405 | |
Floating Point | 1,018 | 1,017 | 996 | 1,049 | 1,042 | 1,024 | |
Memory | 1,440 | 1,331 | 1,388 | 1,405 | 1,453 | 1,403 | |
Multi-Core Score | Total | 3,760 | 3,770 | 3,680 | 3,851 | 3,858 | 3,783 |
Integer | 5,365 | 5,448 | 5,240 | 5,501 | 5,426 | 5,396 | |
Floating Point | 3,159 | 3,120 | 3,084 | 3,205 | 3,290 | 3,171 | |
Memory | 1,754 | 1,717 | 1,752 | 1,845 | 1,859 | 1,785 |
Totalスコアの平均はシングルコアで1,252、マルチコアで3,783。この数値もXperia Z4と比較すれば若干ですが上回っているという結果に。ただしマルチコアの結果については、同じくOcta-CoreのCPUを搭載しているSonyのミッドレンジモデル Xperia C5 Ultra よりも下。水中で測定するなど、排熱に気を使えばも少しスコアは伸びるのでしょうか。
3DMark
最後は3DMark。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|
Score | 24,061 | 24,056 | 24,232 | 24,263 | 24,187 | 24,159 |
Graphics Score | 35,894 | 36,065 | 36,299 | 36,204 | 35,914 | 36,075 |
Phiysics Score | 11,171 | 11,109 | 11,200 | 11,262 | 11,287 | 11,205 |
Graphics Test 1 (FPS) |
175.6 | 175.1 | 179.0 | 176.2 | 174.3 | 176.0 |
Graphics Test 2 (FPS) |
140.4 | 141.9 | 141.1 | 142.2 | 141.4 | 141.4 |
Physics Test (FPS) |
35.5 | 35.3 | 35.6 | 35.8 | 35.8 | 35.6 |
Scoreの平均は24,159。グラフィック描写に関してはXperia Z4はもちろん、Samsungのフラッグシップモデル Galaxy S6 edge と比較しても高い点数を記録しました。タブレット端末の場合、スマホと比べるとよりエンターテイメントを楽しむための用途が多いと思われますし、大画面なのにゲームなどの激しい動きでも高い性能を発揮してくれるというのは素晴らしいといえるでしょう。
実際に使ってみて
率直な第一印象としてもっとも強く感じたのは ”(大きさの割に)かなり軽い” ということ。実際にXperiaアンバサダーミーティングの場で開発担当者からも「300g台という重さに強くこだわった」という話を聞いてますが、これまでに出ている同サイズクラスのタブレットの場合、片手でも持つと少し使っていて持ち手が疲れてくる印象が強く、その負担が想像以上に減っているように思います。では片手でずっと使えるか?と聞かれれば決してそこまでではないものの、かなり気軽に使えるようには進化しています。
動作に関しては全くといってもよいほど引っ掛かりなどもなく、使っていてのストレスも感じません。実際にCPUに高い負荷をかけるとCPU周りは熱を持つものの、特段気になるレベルではありません。Qualcomm Snapdragon 810を搭載している機種はこれまで他にもいくつか触っていますが、その中でも動作については間違いなく、最も安定しているといえそうです。
専用キーボードとの組み合わせに関しても外観はとてもよさがあります。ただこの使い勝手に関してはあくまで PC”ライク” なのかな、という印象。例えば普段使用しているMacBook Air(11インチモデル)の重量は1.08kgなのですが、これが300g軽くなるからXpeira Z4 Tabletに置き換えようとまでは思わない(思えない)かなという感じです。従来の機種よりもキーボードと合わせた時の使い勝手が格段に向上しているのは間違いありませんが、あくまで PC”ライク” であるということは個人的に強くいっておきたい部分です。
最後に
とりあえず今回の記事では概要をざっと紹介しました。お借りしている間にもう少し色々と使ってみているので、細かいポイントに関しては追ってまた紹介することにします。
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