2013年9月以降、Samsung Electronics(サムスンエレクトロニクス。サムスン電子)が海外向け製品に導入していた「リージョンロック(Region Lock)」。
出荷時点(初期状態)では、その製品の販売地域以外でサービス提供されているSIMカードを挿しても、音声通話やモバイルデータ通信が使えないという“独自のSIMロック”です。
このリージョンロックが米国仕向けのSIMフリー製品にはかけられていないことは過去に検証済み。この運用が、5G対応スマホの登場により変更されていないか?をあらためて検証してみました。
この記事では米国仕向けでSIMフリー仕様のGalaxyスマートフォン(5G対応モデル)にはリージョンロックがかかっているのか?について、あらためて検証した結果をまとめておきます。
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検証内容
結論:USモデルはリージョンロックなし
2020年2月時点(※検証機の購入時点)では引き続き、米国仕向けでSIMフリー仕様のGalaxyスマートフォンにリージョンロックはかけられていませんでした。
今回検証に用いたのはGalaxy S21 Ultra 5G(型番:SM-G998U)。米国仕向けのSIMフリーモデル(Unlockedモデル)で、かつ2021年1月に発売された“Galaxy Sシリーズの現行最新モデル”です。
なお今後方針の変更などにより、米国仕向けの製品にもリージョンロックが施される可能性はゼロではありません。あくまで2021年2月時点での参考情報としてご理解ください。
検証に使った製品
検証に用いたのは米国仕向けのGalaxy S21 Ultra 5G(型番:SM-G998U)。“検証用”に「未開封新品」を用意すべく、米国向け通販サイトAmazon.comにて、販売者と発送者が「Amazon」になっている新品を購入しました。
Amazonから販売・発送されている新品は、パッケージ未開封のものがそのまま(“機械的”に)出荷されます。出荷前にパッケージが開封されたり、リージョンロックが解除されたり、ということがなく、検証に適したものが入手できると考えました。
▼販売・発送者は「Amazon Export Sales LLC(Amazon.comの輸出品担当)」
▼モデル番号はSM-G998UZKAXAA(=米国向けでPhantom BlackカラーのUnlockモデル)
▼封印シールが付いた“未開封の新品”
▼指紋や皮脂などの汚れ、目立つゴミなどの混入はナシ
通信に関する動作確認
検証にはNTTドコモにて5Gプラン(音声通話対応)で契約しているSIMカードを使用。
SIMカードを装着し電源を入れると、自動でAPN情報(spmode.ne.jp)が設定され、初回セットアップ画面にてすぐモバイルネットワークにつながりました。
▼ドコモのnanoSIMを挿し込む
▼電源オンにした直後の初期設定画面
▼自動でモバイルネットワーク(4Gネットワーク)につながった。VoLTE(ボルテ)のマークも表示
その後は設定変更もなく、このままインターネット閲覧が可能でした。音声通話の発信・着信も問題なくおこなえています。
▼Wi-Fiオフのままインターネット閲覧できた
▼音声通話の着信・発信も可能
▼着信中も4Gネットワークへの接続を維持。VoLTEが機能している
まとめ
2021年2月時点で確認したかぎり、米国仕向けでSIMフリー仕様のGalaxyスマートフォンには(引き続き)リージョンロックはかけられていませんでした。
日本国内で使用する目的であれば、香港仕向けの製品など(実装されている周波数的に)より適したモデルがあります。
ただ米国仕向けの製品はAmazon.comなど“利用しやすい通販サイト”でセール対象になることも多く、入手費用の安さを最優先するなら、選択肢として検討の余地アリです。