FREETEL 発表会 MUSASHI

2016年3月9日にプラスワン・マーケティング会社の携帯電話関連ブランド FREETEL(フリーテル) が新製品および新サービスの発表会を実施。

新機種として 折りたたみ式デザイン+2画面搭載のスマホ「MUSASHI(ムサシ)」、また一部メッセージアプリのデータ通信量0円サービス、同社SIM専用のかけ放題アプリ「FREETELでんわ」などを含む3つの新サービス提供を発表しました。

今回ブロガーとしてこの発表会に参加したので、当日の発表内容、および個人的に感じたことを整理しておきます。

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FREETELの近況

2015年6月より「SIMフリーキャリア」と謳い、事業展開を進めている FREETEL。

単純に「SIMフリーモデルの端末を販売する」あるいは「MVNOとしてSIMカード(回線サービス)を提供する」ということだけでなく、従来と同じような場所で、同じような買い方ができ、同じようなサービスを受けられる という価値の提供を思いとして込め、この SIMフリーキャリア という言葉を使っているとのこと。

FREETEL 発表会 MUSASHI

今年2月に発売された大容量バッテリー(4,000mAh)搭載のスマホ「Priori 3S(プリオリ スリーエス)」もスマホユーザーからのニーズを汲みとったモデルとして大好評。連続3日間電池が持つスマホをとしてアピールする同機種ですが、ユーザーからは「5日間でも保った」といった嬉しい反響も聞かれるそう。

FREETEL 発表会 MUSASHI

また先月下旬にスペイン・バルセロナで開催された携帯電話関連製品に関する世界最大規模の見本市 Mobile World Congress 2016(MWC 2016)にも2年連続でブースを出展。

FREETEL 発表会 MUSASHI

ここでは今回のイベントで詳細が発表された MUSASHI のほか、新たに金属製ボディに現行最新バージョンのOS(Android 6.0 Marshmallow)を搭載したスマートフォン「REI(レイ)」も参考出展。会場での反応もよく、話題となりました。

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL 発表会 MUSASHI

こちらは当日公式にタッチ&アンドはできなかったものの、展示により外観デザインなどは確認することができました。

FREETEL 発表会 MUSASHI

従来のFREETEL機はフレームが金属でもボディ(リアカバー)はプラスチック製となっていることが多く、素材を変えることで改めて高級感を感じられるようになっていたことは非常に好印象。

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL 発表会 MUSASHI

また端末本体だけでなく、SIMカード(回線サービス)に関しても順調に推移。使った分だけ料金が発生(従量課金制)というコンセプトで昨年7月に発売された FREETEL SIM は、発売から8ヶ月連続でシェア1位を獲得。

FREETEL 発表会 MUSASHI

加えて2015年末に発売した(主に国外から観光者向けとなる)プリペイドSIMもいきなりシェアNo.1になっているとのこと。2020年に開催を控える東京オリンピックに向けて今後より多くの観光客の来日が予想されるだけに、今後も引き続き力を入れていくそう。

FREETEL 発表会 MUSASHI

またここまで紹介したように反響が数値(結果)として現れる中、ひとつ嬉しかったこととして増田社長が紹介していたのが 価格比較サイト「価格.com」による SIM “人気” ランキング での第1位獲得。単純な料金の安さ以外の切り口でも評価されていることは、やはりうれしいようですね。

FREETEL 発表会 MUSASHI

またSIMフリーキャリアとして欠かすことのできないものとして昨年7月より始まった「実店舗でのサービス提供(FREETELコーナーの設置)」もユーザーからの反応はよく、2016年4月までに21の実店舗で設置が完了する予定。もちろん今後も拡大予定。

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL 発表会 MUSASHI

従来の「大手キャリアが回線と端末をセットで販売」からSIMフリースマホとMVNOが普及してきたことで、乗り換えを検討する(ライト)ユーザーにとって大きな障壁となりうるのが「購入前に実機を触って確かめられる環境がない」「購入後のサポートが薄い」といったこと。

後者に関してはこの FREETEL コーナーで提供されるサービスとは少し異なるかもしれませんが、普段から馴染みのある場所(量販店)で検討~購入までの相談もできる、という意味では非常にユーザーに寄り添ったサービスであり、よいものだと思います。

二つ折りデザインの新機種「MUSASHI」

今回の発表会のメインテーマといってもよいのが、二つ折り+2画面搭載といったユニークなコンセプトがウリのスマートフォン「MUSASHI」の発表。

FREETEL 発表会 MUSASHI

こちらも MWC 2016 のブースで出展。現地メディアの中にはディズニー映画「アラジン」の主題歌「A Whole New World(新しい世界)」になぞらえて「新しい世界へ導いてくれる端末」として紹介するものも。

FREETEL 発表会 MUSASHI

MUSASHI の最大の特徴は二つ折りケータイ型を模した設計デザイン。フィーチャーフォンに近い物理キーを搭載することで、従来の携帯電話ユーザーにもリーチできる製品としています。

FREETEL 発表会 MUSASHI

またディスプレイは2面を搭載。いずれもタッチ操作に対応し、かつOSにAndroid(Android 5.1 Lollipop)を搭載することで、スマホとして使用することが可能。ケースに応じて閉じたまま画面タッチで操作、開いて物理キーで操作といったことが選択できます。

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL 発表会 MUSASHI

本体カラーはシャンパンゴールド、ブラック、ホワイトの全3色をリリース。

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL公式サイトの製品ページにて確認できる詳細な技術仕様を改めて整理してみると、以下のようになっています。

項目 詳細
サイズ 高さ 123.1 x 幅 63.1 x 厚さ 17.6 mm
重量 約 198 g
OS Android 5.1 Lollipop
プロセッサ MediaTek MT6735M 1.0GHz Quad-Core
メモリ RAM 1GB / ROM 8GB
バッテリー 2,000 mAh
ディスプレイ 4インチ WVGA(800×480)x 2
カメラ リアカメラ:800万画素
フロントカメラ:200万画素
通信方式

4G(FDD-LTE):Band 1/3/8/19
4G(TDD-LTE):-
3G(WCDMA):800/900/1800/2100 MHz
2G(GSM):850/900/1800/1900 MHz

Wi-fi:802.11 a/b/g/n(2.4HGz/5GHz)
Bluetooth 4.0 LE

その他 SIMカード:Micro SIM x 2
SDカード:microSDカード(最大128GBまで)

本体価格は24,800円(税抜)で、発売日は今週3月26日(土)より。FREETELの公式オンラインストア「FREETEL eSHOP」ほか、Amazon.co.jpビックカメラなどの大手量販店においても同日発売(現在購入予約の受付中)です。

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL 発表会 MUSASHI

増田社長は「利用シーンに応じたデザイン、必要スペックを兼ね備えたモデルを今後もリリースしていきたい」と話すとともに、商戦期は特に意識していないモデル(しいていえば父の日あたり?笑)とも語っていました。

FREETEL 発表会 MUSASHI

コンセプトがだいぶユニークな分、マニアックな層に対しては(初動で)ある程度の販売台数は見込めると思います。が、これが果たして一般ユーザーに受けるのかと考えると正直個人的には「難しいのでは」というのが現時点で思うところ。

ただ興味関心を引く存在としては非常に魅力(個性)を感じるものであることは間違いないだけに、発売後の動向には注目したいところですね。

なおこの MUSASHI に関しては当日会場内に設けられたタッチ&トライコーナーで実機に触れることができました。印象などは以下の記事でまとめていますので、よければ併せて読んでみてください。

3つの新たなサービスがスタート

今回の発表会では MUSASHI の発表以外にも、3つの新たなサービスが発表されました。

メッセージアプリのデータ通信量を一部無料化

FREETEL SIM の発売後、App Store(iOS端末専用のアプリストア)からアプリをダウンロードする際のデータ通信料を0円にする FREETEL SIM for iPhone/iPad といったパッケージも追加でリリースされました。

こちらも特に悪い評判は聞かず、好評の印象。希望があれば従来の FREETEL SIM を手数料等無料で FREETEL SIM for iPhone/iPad に変更することも可能です。

FREETEL 発表会 MUSASHI

そして新たに追加されたサービスの1つとなるのが 一部のメッセージアプリにおけるデータ通信量を無料 とするサービス。

FREETEL 発表会 MUSASHI

対象となるアプリは「LINE」「WeChat」「WhatsApp」の3つで、いずれもテキストメッセージ、画像、絵文字(LINEのスタンプも含む)の送信にかかる通信料を0円としています。ここに含まれない動画や音声メッセージなどの送信、あるいは音声/ビデオ通話といったものは対象外です。

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL 発表会 MUSASHI

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これは今後 FREETEL SIM における共通機能(標準機能)にしていくとのことで、料金据え置き、かつ特別な手続きなしで適用されることに。既に契約中の既存回線を含め、発表会当日よりサービスの提供が始まりました。

FREETEL 発表会 MUSASHI

FREETEL 発表会 MUSASHI

現在では学校(先生→生徒)などからの情報もSNSなどを通じて発信されるケースも増加。

FREETEL ではこういった部分に対して「12,800円という安い価格から端末を提供」「月額299円(データ通信専用プラン)から利用できる回線を提供」といった特徴を生かし、気軽にコミュニケーションツールが使える環境の提供と市場づくりを進めていきたいとのこと。

発表会などでは毎回「毎月の通信費を安く抑えることで、浮いたお金を違う部分に回せるように」とコスト面への意識を覗かせるFREETEL。既存ユーザーも含め、追加での手続き無しでサービスが適用されるというのは非常にわかりやすくてよいですね。

今後例えば、実際にメッセージアプリの通信料が無料になる中で「このサービス提供によってどの程度の料金が安くなったか」を各ユーザーが管理ページなどを通じて簡単に確認できる、といったようになれば、よりユーザーに通信費を意識してもらう上でよい取り組みになるのではないでしょうか。

FREETEL SIM 専用のかけ放題アプリが登場

新たに発表されたサービスの2つ目は FREETEL SIM専用の通話かけ放題アプリ「FREETELでんわ」

FREETELではこれまでも「通話料いきなり半額」というプレフィックス通話を利用したサービスを提供していましたが、今回発表されたものはこれも加えた3つのプランから自分の使い方にあったものを選択できるものとなっています。

FREETEL 発表会 MUSASHI

新たに追加されたプランは 月額399円(税抜)の1分かけ放題プラン と 月額840円(税抜)の5分かけ放題プラン。過去半年間にわたってユーザーの通話時間をチェックしてみると、意外と手短(1分かからず)に要件を済ますユーザーも傾向として多く見られたため、より適したプランを任意で選んでもらえる設計となっています。

FREETEL 発表会 MUSASHI

専用アプリを介してプレフィックス発信(電話番号の先頭に指定された番号を付ける)することで、通常の電話番号を使いながら、通話品質を維持し、かつ安価で音声通話を利用することが可能です。

FREETEL 発表会 MUSASHI

大手キャリアが提供する同程度プランと料金を比較すると、毎月4,000円近く料金が浮くことになり、年間合計では50,000円近い差となります。

FREETEL 発表会 MUSASHI

こちらは MUSASHI より1日早い3月25日(金)に発売。パッケージの代金は980円(税抜)で、10万パッケージの数量限定販売となります。

FREETEL 発表会 MUSASHI

なおここには契約の翌月から最大3ヶ月、400円/月分の無料通話が付帯するとのこと。商品の取扱い場所はFREETEL eSHOP やヨドバシカメラ、ビックカメラとなっています。

MVNOへの移行を検討するにあたり、現在重要な要素のひとつとなるのが通話料の高さ。大手キャリアでは音声通話のかけ放題プランや家族割引といったものを提供していますが、回線を間借りするMVNOがそういったことを同様に展開するケースはまだ稀といえます。

こういったポイントも他のMVNOと比べた際の大きな差別化要素となっていくかもしれません。

端末代を月々分割にできる新プラン

3つ目の新規サービスとして最後に発表されたのは 端末代金を毎月の通信費とともに分割支払い(24回払い)にできる「0円スタートプラン」

指定機種の購入と併せて回線を新規契約することで、SIM開通の事務手数料も含め、申込の際にかかる費用を0円にできるものです(※SIM開通の事務手数料は初月の通信料に合算して請求)。

FREETEL 発表会 MUSASHI

対象となる機種として発表会にて正式にアナウンスされたのは「極 KIWAMI」「雅 MIYABI」「Priori 3 LTE」の3機種。またイベント終了後の囲み取材においては「MUSASHI も近くラインナップに加えられるはず」といった話が。

FREETEL 発表会 MUSASHI

毎月の料金(いずれも税抜)は機種別に以下の通りとなっており、それぞれ端末とSIMカード以外にアクセサリー類と端末補償(24カ月分)も付属します。

FREETEL 発表会 MUSASHI

発売日は明後日3月23日(水)で、FREETEL eSHOP 限定の取扱い。いずれも1,000台限定での販売となります。

FREETEL では3月28日(月)までの申し込み分に限定して、FREETEL SIM での毎月の通信料を1GB分無料とする(当月の通信料が1GB以下であれば回線費用は0円)キャンペーンを実施中。新規契約による端末とSIMの同時購入で最大9ヶ月間、のりかえ(MNP)による端末とSIMの同時購入で最大1年間キャンペーンが適用され、これは0円プランとの併用も可能。

既に0円プランにて契約予定の方は、3月28日までに契約を済ませておくことで よりおトクに利用できる といえるでしょう。

最後に

今回の発表会では新機種の発表、新サービス(3つ)の発表と盛りだくさん感が強かったですが、いずれもユーザーの関心が強い内容であると感じました。

ユーザーのニーズを汲み取り、それに合わせた端末やプランを拡充していく FREETEL。そしてその中に見える「ユーザーにはコスト意識を強く持ってもらい、余った通信費をその他の部分へ回してもらう」といったユーザー目線の考え方。

毎月支払うものとしてもはや当たり前になっている携帯料金だけに、FREETEL のような取り組みを賢く利用していきたいところですね。今後も引き続き、FREETEL の動向はチェックしていくことにします。