海外向けのSIMフリースマートフォンやモバイルガジェットを取り扱う海外通販サイトにて、Samsung Galaxy S7 SM-G930FD を購入しました。
これまでは Expansys や 1ShopMobile.com といったショップを利用して個人輸入をする割合が比較的高かったのですが、これらのお店が取り扱う商品の多くは香港向け(アジア向けの販売拠点が香港にあるため)。
一方で今回私が欲しかった本体カラー(Black Onyx)は香港向けの発売予定は今のところ無し。どうしようかと考えていたところ、ETOREN(イートレン)がシンガポール向けの Galaxy S7 SM-G930FD を取り扱っているのを発見し、即注文といった流れになりました。
ただ手元に届いてからひとつ気がついたのが シンガポール向けモデルはデフォルトでは日本語ロケール(日本語環境)が選択できない ということ。英語表記などでも扱えないことはないですが、できれば表示は日本語にして、より快適に使いたいところ。
こんな問題を解決できるのが、今回導入方法を説明するアプリ「MoreLocale 2」です。
ということで MoreLocale 2 を用いて Galaxy S7 を含むグローバルモデル(国際版)のSamsung製SIMフリーモデルに日本語ロケールを導入する方法 を備忘録として整理しておきます。
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記事の目次
MoreLocale 2 を使うための準備
まず MoreLocale 2 を使用するために用意しておきたいのが ADB環境の構築された(adb Shell コマンドの使用できる)Windows PC。adb環境の構築に関しては chocolatey と呼ばれるパッケージ管理機能をPCにインストールすると簡単に行なうことが可能です。
もしADB環境の構築ができていない場合は、まず上記の記事を参考に環境を構築するところから始めてみてください。
MoreLocale 2 を用いて日本語ロケールを追加・選択する
MoreLocale 2 をインストールする
ここからはADB環境が構築済みの前提で話を進めていきます。
まずはじめに端末を立ち上げた際、日本語ロケールを選択できないケースにおいては英語など他の言語で初期設定をすることになります。今回は英語(UK)ロケールを選択した状態で進めていきます。とりあえず、なんとかホーム画面までたどり着きましょう。
日本語ロケールが選択できないと、このとおり設定画面も当然ながら英語など他言語での表記となります。
Googleアカウントにログインし、Google Playより「MoreLocale 2」を検索。インストールします。
ダウンロード・インストールが完了したら、早速アプリを起動。
すると「Permission Denied.(権限がありません)」とメッセージが表示されます。下にある「SHOW HOW TO USE ‘PM’ COMMAND」をタップします。
ここで MoreLocale 2 で日本語ロケールを追加するために必要となる手順(adb shell における pmコマンド の使い方)が表示されます。
ちなみに書かれている内容は以下のとおり。
- USBデバッグをオンにする
- 端末とPCをUSBケーブルで繋ぎ、pmコマンドを実行する
- MoreLocale 2 で使いたい言語ロケールを選択する
この流れに沿って作業を進めていきます。
USBデバッグをオンにする
続いて USBデバッグ機能をオン にします。
USBデバッグの設定画面は隠しメニュー内にあるため、まずは隠しメニューを表示させることから始める必要があります。設定画面(英語表記なら”Setting”)を開き、一番下にある「Aboud device(端末情報)」を開きます。
続いてその中にある「Software info(ソフトウェア情報)」を選択。
ソフトウェアに関する項目が表示されますので、中から「Build number(ビルド番号)」の項目を探し、そこを連続で7回タップします。
すると画面中央下に「Developer mode has been enabled.(開発者モードが有効になりました)」とメッセージが表示されます。この 開発者モードが隠しメニュー となります
設定画面に戻ると、先ほど選択した「About device」のひとつ上に「Developer options(開発者向けオプション)」の項目が追加されています。これを選択。
すると開発者向けのメニューを表示することができます。ここの中にある「USB debugging(USBデバッグ)」を探し、スイッチをオンに。
USBデバッグ機能に関する説明文(開発専用に用意されたメニューで、PCと端末間でのデータコピー、通知無しでのアプリインストールなどが可能となると記載されている)が表示されます。あとでまたオフにすることもできますので、ここではとりあえず OK をタップします。
USB debugging の項目のスイッチがオンになっていることを確認します。
pmコマンドを実行する
次に端末のロックを解除した状態で、ADB環境を構築済みの Windows PC と 端末をデータ通信が可能な(充電専用ではない)USBケーブルで接続します。
すると端末の画面に「Allow USB Debugging?(USBデバッグの利用を許可しますか?」とメッセージが表示されます。ここでは OK を選択してください。
ここまできたらあと一息。パソコン側でコマンドプロンプトを起動し、先ほど MoreLocale 2 の画面に表示されていた以下のコマンドを入力します。
コマンドを入力したら実行(Enterキーを押す)。
きちんとコマンドが通れば(エラーなど特に発生しなければ)ほぼ何もプロンプト上に表示されないまま、次のコマンドの入力待受になります。ここからは端末に挿さっているケーブルは外しても大丈夫。
日本語ロケールを選択する
再び MoreLocale 2 を起動します。
ズラッと並ぶ言語ロケールの中から「Japanese(Japan)」を探し、選択してください。
すると画面が日本語表記に変わるはずです。これで日本語ロケールへの変更が完了しました。
この状態でホーム画面や設定画面を確認してみると、すべて日本語で表示されていることがわかります。
なおこの後再び他の言語ロケールへ変更する必要がなければ、MoreLocale 2 はアンインストールしてしまっても問題ありません。
最後に
以上で MoreLocale 2 を用いた Galaxy S7(を含む Samsung 製グローバルモデル)への日本語ロケールの追加作業は終了です。
Samsung 製の端末は販売地域ごとにリージョンロックと呼ばれる一種のSIMロック、あるいはモデル番号自体が細かく分かれている、といったケースが比較的多く見受けられます。そしてそんな中、しっかり調べて購入したのに日本語が選択できない、となると焦るとは思います。
そんなときのためにぜひ「日本語ロケールが選択できない場合は MoreLocale 2 を用いればどうにかなる可能性が高い」ということを頭の片隅にでも入れておくとよいでしょう。