昨年3月に日本国内では2,000台の台数限定で発売されたPanasonicのコミュニケーションカメラ「LUMIX DMC-CM1」。その廉価モデルとなる「LUMIX DMC-CM10」が発表されました。
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LUMIX DMC-CM10は1インチのイメージセンサーやライカDCエルマリートレンズを搭載し、有効画素数2,010万画素を誇るデジタルカメラ。しかし最大の特徴となるのはこういったハイエンドコンパクトデジタルカメラと同様の機能を持ちつつ、LTE通信に対応し、またサイズもコンパクトであるということです。
OSにはAndroid OS(バージョン:Android 5.0 Lollipop)を搭載するためAndroid用のアプリをインストールすることも可能。撮影した写真をLTE通信(モバイルデータ通信)を利用してSNSやクラウドストレージに簡単にアップロードすることが可能なことから、Panasonicでは「コニュニケーションカメラ」の分類で展開しています。
ちなみにカメラとしての基本的な仕様に関しては上位モデルにあたるDMC-CM1と大きく変わらず、異なる点は「通話機能に非対応(データ通信のみ可能)」「レンズ周囲のパーツ色が変更(CM1:シルバー/CM10:ブラック)」「端末下面にストラップホールを配置」といったところ。※赤字は追記箇所
なおPanasonicの製品ページにて確認できるDMC-CM10の詳細な技術仕様は以下のとおり。
項目 | 詳細 |
---|---|
カメラ有効画素数 | 2,010万画素 |
撮像素子 | 1.0型 総画素数2,090万画素 高感度MOSセンサー |
レンズ | 5群6枚(非球面6面3枚)LEICA DC ELMARIT f=10.2mm(35mm 判換算:28mm)/F2.8 |
フォーカス | 通常 / マニュアルフォーカス AFS(シングル) AF測距:1点/23点/顔認認識/追尾AF AFロック、MF枠移動、MFアシスト |
合焦範囲 | 10cm ~ ∞ |
シャッターシステム | 電子シャッター連動メカニカルシャッター |
絞り | 多段虹彩絞り/F2.8-11 |
ズーム | 最大4倍(iAズーム、EX光学ズーム、デジタルズームによる最大値。内訳は撮影サイズによって異なる) |
ISO感度(標準出力感度) | オート/i.ISO/125-12800/拡張ISO100/25600 |
シャッター速度 | 静止画:60-1/2000秒(メカシャッター)、1-1/16000秒(電子シャッター) |
ホワイトバランス | オート/晴天/曇り/日陰/白熱灯/セットモード 色温度設定 ホワイトバランス微調整 |
露出 | プログラムAE(P)/絞り優先AE(A)/シャッター優先AE(S)/マニュアル露出(M) 露出補正 オート(AE)ブラケット |
測光方式 | マルチ測光/中央重点測光/スポット測光 |
撮影モード | インテリジェントオート/P/A/S/M/カスタム1、2/パノラマ(フィルター効果)/シーンガイド22種類/クリエイティブコントロール18種類 |
セルフタイマー | ◯ |
モニター | 4.7型 フルHD(1920×1080)TFTモニター/静電容量方式タッチパネル |
最低被写体照度(iローライト時) | 約9ルクス(シャッター速度1/30秒) |
内蔵フラッシュ | ○(LED) |
フラッシュ撮影範囲 | ISOオート設定時:約0.6m ~ 5.3m |
外部フラッシュ対応 | -(非対応) |
記録画素数(静止画) | [3:2]設定時:Lサイズ-5472×3648(20M)/Mサイズ-3888×2592(10M)/Sサイズ-2736×1824(5M)/XSサイズ-1920×1280(2.5M) |
画質モード | RAW/RAW+ファイン/ファイン/スタンダード |
連射撮影 | 超高速(SH):約50コマ/秒 高速(H):約10コマ/秒 中速(M):約5コマ/秒 低速(L):約2コマ/秒 |
動画撮影 | 【MP4】4K/15p:3840×2160 / FHD/30p:1920×1080 / HD/30p:1280×720 / VGA/30p:640×480 / 1:1/30p:640×640 |
記録画像ファイル形式 | 静止画:JPEG(DCF/Exif 2.3準拠)/RAW 動画:MP4(音声圧縮方式:AAC(2ch)) |
インカメラ | カメラ有効画素数:107万画素 記録画素数:92万画素 記録ファイル形式(静止画):JPEG(Exif 2.2準拠) 記録ファイル形式(動画):MP4(音声圧縮方式:AAC(2ch)) |
言語表記 | 日本語、英語(米)、英語(英)、独語、フランス語、スペイン語、中簡体、中繁体、インドネシア語、スウェーデン語 |
マイク | ステレオ |
スピーカー | モノラル |
センサー | 電子コンパス、加速度、ジャイロ、照度、近接、気圧 |
通信方式 | 4G(LTE):Band1/3/4/5/7/8/20(LTE Cat 4) 3G(WCDMA):Band 1/4/5/8 2G(GSM):850/900/1800/1900 MHz |
SIMカード | micro SIM |
無線LAN | IEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz) |
Bluetooth機能 | Bluetooth 4.0 |
NFC | ○ |
GPS | ○ |
OS | Android 5.0 Lollipop |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon 801 2.3GHz Quad-Core |
入出力 | USB:USB2.0 High-SPEED(MTP/PTP)、(USB-microB) イヤホンマイク端子:φ3.5 3極/4極 |
電源 | リチウムイオンバッテリーパック(本体内蔵 3.8V/2,600mAh(9.9Wh)) |
寸法 | 約 135.4 x 68.0 x 21.1 mm(ボディ部 約 15.2 mm) |
質量 | 約204g(メモリーカード、SIMカード含む) 約203g(本体) |
メモリ | RAM 2GB/ROM 16GB |
記録メディア | microSDXCメモリーカード、microSDHCメモリーカード、microSDメモリーカードに対応 |
バッテリー撮影可能枚数 | CIPA規格 約300枚 |
連続待受時間 | 3G(WCDMA)/4G(LTE):約630時間 GSM(2G):約560時間 |
バッテリー連続撮影可能時間 | 約100分(MP4/4K/15pモード) |
バッテリー実撮影可能時間 | 約70分(MP4/4K/15pモード) |
動画ファイル容量制限 | MP4:29分59秒 または 4GB |
DMC-CM1の製品ページに記載されている仕様と比較した場合、上記項目の内容は全て同じ(DMC-CM1の製品ページには上記に加え 連続通話時間 が記載されているだけ)であり、前述の音声通話に非対応であること以外、中身(ソフトウェア)はほぼ同一と見てよさそうです。
Panasonicのプレスリリースによれば発売日は2016年2月25日。プレスリリース自体には価格に関する詳細な記載がありませんが、インプレスが運営するAV機器をメインジャンルとして取り扱いサイト「AV Watch」によれば店頭予想価格は10万円前後とのこと。
一般ユーザーがこのカメラで音声通話までこないたいか、と問われれば確かに ”別持ちのカメラ” として使うケースのほうが多いと思われ、そういった意味では通話機能を省いてやや安価にまとめたこのDMC-CM10のコンセプトはよいかもしれませんね。
またソフトウェアがほとんど同じ(と思われる)新モデルがこのタイミングで登場するということは、今後DMC-CM10へOSアップデート(Android 6.0 Marshmallowへのバージョンアップ)が配信される際、併せてDMC-CM1へのアップデート提供も期待できるといえるのではないでしょうか。
唯一音声通話非対応によって連続待受時間が延びるなどといった別のメリットがない割に価格差があまりない点は少し気になるところ。家電量販店からの直接の正規販売ではないものの、現在は日本国内向けモデルでもAmazonマーケットプレイスなどで10万円以下で購入可能となっており、果たしてこのDMC-CM10がどの程度売れるのか、は個人的にもかなり興味があります。
とはいえDMC-CM1自体は私個人としても非常によくできたカメラ(かつスマートフォン)であると常々思っていますし、この機能がより多くの人に試してもらいやすくなること自体は素直に喜ばしいこと。今後も引き続き動向はチェックしていくことにします。
Source:Panasonic(プレスリリース/DMC-CM10製品ページ/DMC-CM1製品ページ)、AV Watch