昨日バンパーケースも到着し、やっと細かいことも気にせずNexus5を弄れるようになりました。画面保護シートを貼って、ケースを装着するだけで、こんなにも安心感が違うものか(そうすけは単純だな)と思っている今日です。

さて、前回はカスタムリカバリーの導入まで、備忘録をまとめました。

その際おまけとして書きましたが、カスタムリカバリーのTWRPは、その中にroot取得に必要なSuperSUというアプリのインストーラーも含まれている(?)ため、カスタムリカバリーインストール時に併せてrootの取得を行なうことも可能です。

しかし場合によってうまくいかない事もあるのかも?と思ったりしましたので、今回はrootの取得について手順をまとめてみたいと思います。

なおブートローダーのアンロックやカスタムリカバリーの導入、rootの取得を行なってしまうと、メーカーの保証は一切効かなくなってしまいます。また作業中にデータが消えたり、最悪の場合Nexus5が起動しなくなってしまう可能性もあります。このような場合も当方では一切の責任を負えませんので、作業を行なう場合は全て作業者ご自身の責任でお願いします。

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rootって何? 取得するとどんなことが出来るの?

今回もまずはrootがそもそも何ぞや、ということからまとめてみます。

Android OSはパソコンのLinux OSをベースに開発されていますが、パソコンの場合は1台の端末を複数人で利用する”マルチ・ユーザー環境”になることがあります。この際、全てのユーザーに対して管理者権限(システムの構成を変更したり、ソフトウェアの追加・削除をしたりできる権限)を与えてしまうとセキュリティ上危険です。

そこで、(Linux OSを含め)多くのOSでは管理者権限を通常のユーザーとは区別した特別なユーザーに与える仕組みになっています。この特別なユーザーの事を”スーパーユーザー”と言い、Linux OSではこのスーパーユーザーのことを”root(ルート)”と呼んでいます。

ですので、よく聞く「root化」あるいは「rootを取得する」というのは、「スーパーユーザーになる」あるいは「スーパーユーザーの権限を取得する」という意味になります。

じゃあスーパーユーザーになるとどんなことをできるの?ということですが、通常ではアクセスできないシステムエリアにアクセスが出来たり、それに変更を加える事等ができるようになります。

Android OSでいけば、通常は削除できないアプリを削除できたり、CPUのクロック周波数を上げる事でスマホの動作を早くする事も可能です。

ただ一方で、誤った処理をしてしまうとスマホが動かなくなってしまう事もあるため、各携帯キャリアや製造メーカーはrootの取得を推奨しておらず、これを取得してしまうとメーカーの保証対象外となってしまう訳です。

いやぁ、自分で書いておきながら、非常に勉強になります。

事前に準備すること

事前の準備として必要となるのは、「adb環境の構築」「ブートローダーのアンロック」「カスタムリカバリーの導入」の3点です。

rootを取得する際にはカスタムリカバリーが必要で、そのカスタムリカバリーを導入するためにはブートローダーのアンロックが必要、さらにブートローダーのアンロックを行なうためにはadb環境の構築が必要になります。

これらの手順は過去の記事でまとめていますので 、必要な方はそちらを参照ください。

rootの取得に必要なアプリ「SuperSU」を入手

まずはrootの取得に必要となるアプリ「SuperSU」を入手します。

「SuperSU」は以下のページより入手できます。

サイト中央下部にある「UPDATE-SuperSU-v1.86.zip」をクリックするとダウンロードが始まりますので、ダウンロードしたファイルをそのまま(.zip形式のまま)端末内の好きな場所にコピーします。なお画像ではバージョンが”1.85″になっていますが、手順は変わりませんので気にする必要はありません。

SuperSUの入手

次にNexus5のブートローダーを起動(一度電源を切り、ボリュームダウンボタンと電源ボタンを長押し)します。

SuperSUのインストール

ボリュームダウン(またはアップ)ボタンを数回押し、「Recovery mode」を表示させたら電源ボタンを押して決定します。

SuperSUのインストール

するとカスタムリカバリーが立ち上がります。ちなみに今回そうすけはTWRPを使用していますが、CWMでも作業手順は変わらないと思います。

SuperSUのインストール

カスタムリカバリーが起動したら、「Install」をタップします。

SuperSUのインストール

そして先ほど端末内にコピーした「SuperSU」のzipファイルを探し、タップで選択します。

SuperSUのインストール

このような画面が表示されたら、画面下の「Swipe to Confirm Flash」を左から右へスワイプします。

SuperSUのインストール

管理者権限を付与しておくれー。

SuperSUのインストール

無事インストールが成功すると、画面に「Successful」と表示されます。

SuperSUのインストール

「Reboot System」をタップして、端末を再起動します。

SuperSUのインストール

再起動中にアプリの最適化が行なわれることがありますが、これはそのまま放置で構いません。

SuperSUのインストール

端末が立ち上がったら、Playストアのアプリを起動します。

SuperSUのインストール

そして「SuperSU」のアプリを検索します。インストールや更新が出来る状態であれば行ないます。それらが行なえない(既に端末に最新版がインストールされている)場合は、何もしなくて構いません。

SuperSUのインストール

次に「SuperSU」のアプリを起動します。

SuperSUのインストール

すると「アップデートを続行しますか」と聞かれますので、「続行」をタップします。

SuperSUのインストール

「カスタムリカバリーを使う事もできますよ?」的なメッセージが表示されますが、ここは「通常」をタップ。

SuperSUのインストール

少し待つと「端末を再起動してください」と出ますので、端末を再起動すればrootの取得作業は完了です。

SuperSUのインストール

rootがきちんと取得できているか確認しましょう!

rootがきちんと取得できているか確認してみます。確認に使用するのは、そうすけがいつもお世話になっているTitanium Backupです。

Titanium Backupを起動すると「root権限を確認中…」と表示され・・・

Titaniumでroot確認

「Titanium Backupにスーパーユーザーの権限を許可しますか?」と聞かれますので「許可」をタップします。

Titaniumでroot確認

Titanium Backupが無事に起動しました。これでrootが取得できていることが確認できました。

Titaniumでroot確認

作業は以上です。お疲れさまでした。

root権限を放棄したいときは?

rootの取得を一度行なうと、ファクトリーリセットなどを行なわない限りはずっとroot権限を持ち続けることになります。

しかしそこで困るのがOSのアップデートが行なわれた時。

Nexus端末の場合、他の端末に比べてOSアップデートの頻度はとても高いのですが、最近のアップデートでは、端末のrootが取得されているとアップデートが出来ないようになっているようです。

ですので、必要な時にすぐroot権限を放棄できるよう、その方法も併せてまとめてみます。

まず始めにSuperSUを起動し、右上の「設定」をタップします。

root権限の放棄

設定画面の下の方に「ルート権限の放棄(アンルート)」という項目がありますので、これをタップします。

root権限の放棄

すると注意事項が表示されますので、よく読んで、納得してから「続行」をタップします。なお文中の「カーネル」が何なのかよく分からない方は、おそらく気にする必要がない方だと思いますので無視しましょう。

root権限の放棄

SuperSUのアンインストール作業が始まりました。これでroot権限の放棄は完了です。

root権限の放棄

最後に

Androidを初めて触ったとき(そうすけの場合はGalaxy Sでした)には、「スマホとはこんなこともできるモノなのか」と常々感動を覚えていた記憶がありますが、その後、初めてrootを取得した時にはその時以上の感動を抱いた(ような)記憶もあります。

自由度が非常に高い中で、自分の端末を、自分の使い易いように、自分の好きなようにカスタマイズできることがAndroid OSの最大の魅力だとそうすけは思いますが、rootを取得する事は、さらにその魅力を引き出す事になると思います。

ただ一方でメーカー保証が一切受けられなくなるというデメリットもありますので、Androidユーザー皆さんに対してrootの取得を推奨するつもりは全くありません(責任も取れませんので)。

そうは言いつつも、そうすけのように「まだ知識はないけれど、少しずつ勉強してみたい」「興味がある」といった方々が一歩を踏み出す手助けを出来ればとも考えていますので、そういう方の目に今回のような記事(そうすけの備忘録)が触れ、活用していただけると嬉しい限りです。

またそうしていただけるように、そうすけも頑張っていきたいと思いました。