Nexus7(2013)を手にして以降、ブートローダーのアンロックやファクトリーリセットなど、これまでキャリア製のスマホを使用していた時に比べて専門的な作業を行なう機会が増えてきました。これらを行なう際にまず必要となるのがadb環境の構築です。
今そうすけが使用しているパソコンのadb環境はネットでいくつかのサイトを参考にしながら自力で構築しましたが、正直その手順もよく覚えておりません。構築中もただひたすらググりながら、そしてあまり意味が分からないまま、気がついたら何となくそれっぽい環境ができていたという感じです。
そのため、今後パソコンの買い替えなどが発生した際の環境の再構築時はほぼゼロベース(調べもの)からのスタートになってしまいまする。
先日Nexus5を買ったことがきっかけで、ちょうどNexus端末のブートローダーのアンロック方法などを備忘録としてまとめてみようと思っていましたので、今回まずはじめにadb環境の構築方法をまとめてみることにします。
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そもそもadbとは何ぞや?
adb環境と当たり前のように言っていますが、そもそもこのadbって何?と思われる方も多いかもしれません。
adbとは Android Debug Bridge の略で、AndroidのSDK(Software Development Kit)に含まれているツールのことを示しています。このツールを用いると、シェルコマンドの発行やファイルの転送などが行なえるようになります。
ネット上で見る「adb環境が必要」などという表記は、「adbツールが使用できる環境の構築が必要」という意味になります。
さっそく構築方法を教えて!
ここからadb環境の構築方法をまとめていきたいと思います。ちなみに今回私は「Windows7 64bit」がインストールされているパソコンで作業を行ないました。
まずadb環境の構築にあたっては次の2つをインストールする必要があります。
- JDK(Java Development Kit)
- Android SDK
今回は(自分用の)備忘録を兼ねていますので、順番に、出来るだけ細かくまとめていきたいと思います。
JDK(Java Development Kit)のインストール
なんか違うのが出てきた・・・なんて思うかもしれませんが、まずはこれをインストールしないと先に進むことが出来ません。というのも、AndroidのアプリはJavaで作られるため、まずはこのJDKを入れなければならないのです。
まずは下のダウンロード先から自分(のパソコンのOS)用のインストーラーを入手します。
リンク先から、「Java Platform (JDK)」をクリックします。
「Accept License Agreement」にチェックを入れた上で、自分のパソコンのOSに該当する項目を探し、その欄の右側(Download欄)からインストーラーを入手します。
ダウンロードしたインストーラーを実行しますと、インストールのための準備が始まりますので、「次へ」がクリックできるようになったら「次へ」をクリックします。
何も触らずに「次へ」をクリックします。ちなみにこの画面で表示されている「インストール先」は後で使用しますので、メモを取る(覚えられればそれでも構いません)などしておきましょう。
少し待った後、正常にインストールされた旨のメッセージが表示されますので、「閉じる」をクリックします。
次にWindowsスタートボタンから「コンピュータ(またはマイコンピュータ)」を右クリックして、「プロパティ」をクリックします。
「システムの詳細設定」→「詳細設定」タブ→「環境変数」の順にクリックします。すると環境変数画面の下部に「システム環境変数」という欄がありますので、この中から変数が「Path」のものを探し、「編集」をクリックします。
ここで変数値の中に入っている値を消さないように注意しながら、カーソルを一番最後まで持っていき、そこに先ほどメモしたインストール先、その後に「bin;(binとセミコロン)」を入力します。
例えばそうすけの場合は次のようになりました。
インストール先→C¥Program Files¥Java¥jdk 1.7.0_45¥ 追記する値→C¥Program Files¥Java¥jdk 1.7.0_45¥bin;
なお元々入っていた値の最後尾にセミコロンがついていない場合は、必ずセミコロンを挟んでから、追記をしてください。
追記ができたら、「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。ちなみにこの変数値にアドレスを追記することをパスを通すと言います。
これでJDK(Java Development Kit)のインストールは完了です。
Android SDKのインストール
次にいよいよAndroid SDK のインストールに移っていきます。まだ結構手間はかかりますが、頑張りましょう。
下のダウンロード先から自分(のパソコンのOS)用のインストーラーを入手します。
画面下部の「DOWNLOAD FOR OTHER PLATFORMS」をクリックします。
「SDK Tools Only」のほうから、自分のパソコンのOSに該当する項目(今回は.zipファイル)を探し、ダウンロードします。
「I have read and agree with the above terms and conditions」にチェックを入れ、「Download ~」をクリックします。
ダウンロードしたファイルを解凍し、出来たフォルダ(android-sdk-windows)をCドライブの下に移動します。この移動先のアドレスも後ほど使いますので、特にこだわりのない場合はCドライブ直下に移動しておくと分かり易いです。
移動したフォルダの中にある「SDK Manager.exe」を実行します。
Android SDK Manager が起動したら、次の「Android SDK Tools」「Android SDK Platform-tools」にチェックを入れます。
また併せて下の方にある「Google USB Driver」にもチェックを入れて、「Install ○ packages…」をクリックします。
「Accept License」にチェックを入れ、「Install」をクリックします。
するとインストールが始まります。手前のウィンドウは「Close」をクリックして構いません。
このインストールに結構時間がかかります(そうすけの場合は5~10分くらいでした)ので、気長に待ちましょう。
インストールが完了したら、このAndroid SDKもパスを通します。先ほどと同じ手順で環境変数の変数値に追記しますが、今回は変数値を2つ付け加えますので、その二つをつなげて(セミコロンで区切って)追記します。
例えばそうすけの場合は次のようになりました。
インストール先→C¥android-sdk-windows¥
追記する値→C¥android-sdk-windows¥platform-tools;C¥android-sdk-windows¥tools;
追記ができたら、「OK」をクリックして完了です。
最後に入力したパスがきちんと通っているか確認してみます。
コマンドプロンプトを立ち上げたら、次のコマンドをコピー&ペーストしてEnterキーを押します。
adb -help
これで何かずらずらーっと文字が流れればパスが通っている証拠です。
ちなみにこのコマンドはadbコマンドのヘルプを表示するものですので、パスがきちんと通っていない場合はヘルプが表示されません。
ということで、これでadb環境の構築作業は完了です。お疲れさまでした。
なお今後は買ったばかりのNexus5を用いて、ブートローダーのアンロック方法やrootの取得方法などについてもまとめてみたいと思います。