手首に着けられる“おサイフ端末”として、ぼくの日常生活には欠かすことのできないApple Watch。少しずつ買い足した純正品のストラップは11種類にまで増えました。
でも、スマートフォンはAndroid OS搭載機を使いたい。そんなわけで、最近は「Apple Watch」と「Androidスマホ」で電話番号を共有しています。
この記事では「Apple Watch」と「Androidスマホ」をペアで使う(A電話番号を共有する)ための手順、また運用例をまとめておきます。
記事の目次
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はじめに
Apple Watch(GPS+Cellularモデル)はeSIMを搭載する製品。通信事業者が提供するオプションサービスを契約すると「Apple Watch」と「iPhone」で1つの電話番号を共有できます。
ちなみにこの電話番号の共有機能は手順を踏めば(一部制約こそかかるものの)「Apple Watch」と「Androidスマホ」の組み合わせでも利用可能です。
引き続きコレ。 iPhoneなし、Apple WatchをAndroidのお供に1カ月使ってみた https://t.co/qjGBtsqrGD
— Jun Shimada (@shimajiro) October 4, 2021
iPhoneを機内モードにしてからSIMを抜く。以降はSIMを入れない。でokのはずです。基本は。watchOSアップデートのタイミングで母艦(iPhone)必要になるタイミングがありますが。母艦にSIMさすのはその時ぐらい(あと、Watchアプリ使ってどうこうするとき)
— Jun Shimada (@shimajiro) October 4, 2021
ぼく自身、Jun Shimada氏(@shimajiro)のブログ記事を参考に「Apple Watch」と「Androidスマホ」での電話番号共有をはじめました。
上記記事では(ここでは触れない)音声通話やトランシーバーの使い勝手についても紹介されています。Apple WatchとAndroidスマホでの電話番号共有をする際には、あわせてチェックしておくことをオススメします。
iPhone以外と電話番号を共有する
Androidスマホと電話番号を共有する手順
「Apple Watch」と「Androidスマホ」で電話番号を共有するための手順をあらためて整理。前提条件として(iPhone以外と使う場合でも)iPhoneが必要です。
- iPhoneとApple Watchをペアリングしてセットアップする
- iPhoneを機内モードにする(このときApple Watchも機内モードになる)
- iPhoneの電源を切る
- iPhoneからSIMカードを取り外し、Androidスマホに取り付ける
- Apple Watchの機内モードを解除する
- Androidスマホに電話をかけ、着信表示が両方(AndroidスマホとApple Watch)に出ればOK
Apple Watchの初期設定のほか、WatchOSのアップデートや設定変更(例:アプリの転送など)をおこなう際にもiPhoneが必要です。使う・使わないと問わず、手元にはiPhoneを残しておきましょう。
iPhoneを“Wi-Fi運用”で使い続ける方法
上記手順はiPhoneを寝かせる(=電源オフにし遊休させる)流れ。でもぼく自身はiPhoneは自宅でWi-Fi運用したい。そう考えて動作検証してみました。
結論として、iPhoneに別のSIMカードを取り付けさえしなければ、Apple WatchとAndroidスマホで電話番号を共有したまま、iPhoneもWi-Fi運用することが可能です。
なお動作には一部制約がかかります。「Apple Watch」と「iPhone」間のBluetooth通信状態(圏内or圏外)で動作が代わり、Bluetooth通信圏内の場合は手元に音声通話の着信が通知されません。
まず検証に使った回線や機器、ソフトウェアバージョンを書き出しておきます。
- 回線はNTTドコモで契約しているもの。ワンナンバーサービスに加入
- iPhoneは「iPhone 12 mini」。検証時のOSバージョンは「iOS15.0.2」
- Apple Watchは「Apple Watch Series 6(GPS+Cellularモデル)」。検証時のOSバージョンは「WatchOS8.0.1」
上記の条件下において「別のSIMカードをiPhoneに挿し込まない」というポイントを守ることで、iPhoneをWi-Fi運用できています。iPhoneのWi-Fi機能やBluetooth機能はオンのままでOKです。なお動作には以下のような制約がかかります。
- Bluetooth通信圏内にあるとき
- iPhoneとの接続が優先される
- Androidスマホへの通話着信はApple Watchには通知されない
- Eメールやメッセージの受信は(iPhone経由で)Apple Watchにも通知される
- Bluetooth通信圏外にあるとき
- Androidスマホ(=SIMカードの挿さったスマホ)との電話番号共有が優先される
- Androidスマホへの通話着信はApple Watchにも通知される
▼iPhoneが通信圏内にあると、Apple Watchには音声通話の着信が表示されない
▼iPhoneが通信圏外だと、Apple Watchにも音声通話の着信表示が出る
外出や帰宅の度にiPhoneの電源をオン/オフする、機内モードをオン/オフする、といった操作も不要です。特別な操作はせず、iPhoneは放置できます。
ただしiPhoneに別のSIMカードを取り付けるとApple Watchのセルラー通信機能が一切無効化されてしまいます。どうやら取り付けたSIMカードでの契約内容をもとに電話番号の共有が試行される模様で、Apple Watchでは音声通話とモバイルデータ通信のいずれも利用できなくなります。
3機器の運用例を紹介
ぼく自身の「Apple Watch」「Androidスマホ」「iPhone」の運用例も載せておきます。なにかしら参考になれば幸いです。
- Apple Watch
- 普段はアクティブトラッカー兼おサイフ端末(Suica/iD))として使用
- 運動時はApple Watch単体(+AirPods Pro)で持ち出し。2時間の外出でのバッテリー消費量は30%前後(ミュージックアプリで2時間の音楽再生、ワークアウトアプリで1時間半の運動記録)
- Androidスマホ
- “メインスマホ”として日常使用
- iPhone
- “自宅専用スマホ”としWi-Fi通信のみで使用。常時電源オン(Wi-Fiオン/Bluetoothオン)
- ヘルスケアアプリを日々の身体データ記録に使用。Apple Watchのほか、体重・体組成計、体温計、血圧計、睡眠記録計と連携
- 防水機能を活かして入浴中にも使用
まとめ
機能・動作の制約が許容範囲内であれば「Apple Watch」と「Androidスマホ」の組み合わせでも電話番号は共有できます。さらにiPhoneをWi-Fi運用で使い続けることも可能です。
おサイフケータイ非対応の海外モデルのスマホをどうしても使いたい。あるいは、過去から買い集めた“財産”を活かすためApple Watchにこだわりたい。そんな場合の“オプション”として参考になれば幸いです。