Motorolaが欧州などで販売するハイエンドモデル「Motorola Moto X Force XT1580」を入手。現在2週間ほど使用しています。今回はこの Moto X Forceの外観からソフトウェア、2週間使ってみての感想などを文量(かなり)多めでがっつりレビューしていきます。
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記事の目次
技術仕様
まずはじめに Moto X Force XT1580 の技術仕様を整理・確認しておきます。
項目 | 詳細 |
---|---|
サイズ | 高さ 149.8 ✕ 幅 78.0 ✕ 厚さ 7.6 – 9.2 mm |
重量 | 169 g |
OS | Android 5.1.1 Lollipop ※Android 6.0 Marshmallowへのアップデートあり |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon 810 64bit 2.0GHz Octa-Core |
メモリ | RAM 3GB(LPDDR4規格) / ROM 32GB or 64GB |
バッテリー | 3,760 mAh(取り外し不可)/PMAおよびQi規格によるワイヤレス充電対応 |
ディスプレイ | 5.4インチ WQHD(2560×1440)540ppi, SuperAMOLEDディスプレイ |
カメラ | リアカメラ:2,100万画素 フロントカメラ:500万画素 |
通信方式 |
4G(FDD-LTE):Band 1/2/3/4/5/7/8/12/17/20/25/28 Wi-fi:802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)、MIMO |
その他 | SIMカード:Nano SIM SDカード:microSDカード(最大2TBまで) |
Moto X Forceは昨年10月にMotorolaが発表したハイエンドモデル。実際にはアメリカ国内で販売されている Droid Turbo 2をグローバル仕様にした機種です。
最大の特徴はMoto Shatter Shield(モト・シャッター・シールド)と呼ばれる独自技術を採用したディスプレイで、異なる素材(部品)を5層積み重ねることにより耐衝撃性を大幅に強化。落下時の心配事であるディスプレイ割れを防ぐことができる設計となっています。こちらに関しては、同じベースを使っている Droid Turbo 2 を用いた落下テストの動画が海外で公開されており、目にした方も多いのではないかと思います。
また他にもナノコーティングテクノロジーを端末本体に施すことで撥水性も。Nexus 6(Motorola製の旧モデル)同様、あくまで”防水”でなく”撥水”ですが、少なくとも日常生活におけるちょっとした水濡れ程度なら気にすることなく使用が可能です。
この機種に関してはスペックも現行におけるハイエンドとして十分満足できる内容、かつ前述の耐衝撃性や撥水性といった”外的要因に対する強さ”に非常に魅力を感じたため、いずれは購入しようと考えていました。
もう少し安くなったらこれ買う予定→Motorola Moto X Force XT1580 (Unlocked, 32GB, Black Ballistic Nylon)価格&特徴 – EXPANSYS 日本 https://t.co/jCQpeFRCRB
— そうすけ (@sosuke14jp) 2016, 1月 6
しかしその後、イギリスのガジェットショップHandtecにて予想以上に早く値下げされているのを確認。当初のExpansysでの取り扱い価格(本体価格)とほぼ同額で個人輸入できる(配送料や輸入消費税などを加味しても同額程度)ほどに安くなっていたため、1月上旬に注文。現在は使い始めて約2週間ほどとなっています。
開封&同梱物チェック
早速パッケージや同梱物のチェックから紹介していきます。Moto X Forceの標準モデルとして現在販売されているベースカラーはBlack Ballistic Nylon(ブラック・バリスティック・ナイロン)1色のみ。その他はMoto Makerを通じて購入する形となります。パッケージは白ベースに暖色系でデザインが施されています。
パッケージに記載されている対応周波数。なおMotorola UKの製品ページを確認する限りではストレージ容量の異なる2モデル(32GB/64GB)が用意されているようですが、今回私が入手したのは32GBモデルです。
同梱物は端末本体の他、Turbo Power(Motorola独自の急速充電規格)対応の充電器、説明書とクイックスタートガイドといったところ。なお充電器はプラグがイギリス向けの3ピンタイプとなっており、かつ充電器本体とケーブルが一体となった設計です。
なおTurbo Powerに関してはQuick Charge対応の充電器でも代用することが可能。そのためこういった機種を個人輸入で購入する方などにおいては(おそらく家に転がっているであろう)Quick Charge対応の充電器を使用したほうが早いように思います。
またその他にもQi(チー)規格によるワイヤレス充電にも対応しているので、使い勝手や状況に応じての使い分けが賢いといえそうです。
外観フォトレビュー
続いて外観を写真で確認していきます。こちらはフロントパネル。Black Ballistic Nylonモデルに関しては、全面ブラックとなっています。国内向けに販売されている機種などを比較すると、似た印象を感じるのはやはりNexus 6でしょうか。
ディスプレイ上部には左からLEDフラッシュライト、受話口、フロントカメラを配置。
一方、ディスプレイ下部には2つの口が並んでいます。一見デュアル方式のスピーカーとも思いがちなこちら、実際には左側がマイク(右側がスピーカー)となっています。
周囲もぐるりと見ていきましょう。上面にはイヤホンジャックとSIMカード/microSDカードトレイを配置。SIMカードの種類はNano-SIMで、SIMカードとmicroSDカードは1枚のトレイに並べて挿し込みます。
右面には電源キーと音量キーを配置。
下面にはMicroUSBコネクタがあります。
なお左面に何もありません。フレームもかなりしっかりとした硬さを感じる金属製となっており、ディスプレイ以外の部分もしっかり強度を意識したつくりになっていることがわかります。
つづいてこちらはリアパネル。
ベースカラーの名称になっている「Ballistic(バリステッィク)」の由来はリアパネルに用いられている「バリスティックナイロン」と呼ばれる素材にあります。かばんなどによく使われるこの素材は、一般的なナイロン生地と比較すると耐摩耗性や引き裂きへの耐性が強く、丈夫な素材として知られています。
なおカメラレンズ部分はほぼフラットなデザインとなっており、目立った突起などはなし。置いて操作する場合でも、変に(大きく)グラついてしまうことはありません。
なおリアパネルをよく観察してみると、上部のリアカメラ右上に1箇所、そして下部右側に1箇所、小さな開口が設けられています。説明書などを確認しても具体的に明記されていないため詳細は不明ですが、ExpansysがFacebookページにて公開している外観写真などを確認してみても同様の開口が見られることから、不良というわけではなさそうです。
ディスプレイサイズが5.4インチということで決して小さくはないMoto X Forceですが、側面の角がある程度しっかりと立っていることもあり、グリップ性は高いといえます。ただバリスティックナイロン製のリアパネルは持ち手の状況(乾燥している/湿っている)に関わらずサラサラとした手触りであるため、片手操作は決して行ない易いとはいえない印象です。
ソフトウェアをチェック
続いては端末の中身に触れていきます。Motorola製の端末を使うのはこれが初めてではないのですが、これ以外に使ったことがあるのはNexus 6くらい。同じMotorolaが製造した端末であっても取り扱い元が異なるだけでブートアニメーションなども全然違います。Motorolaのブートアニメは正直かなりオシャレな印象です。
こちらがメイン画面。プリインストールされているホームアプリは「Google Now ランチャー」で、デフォルトのホームもアプリが無駄に配置されてはいません。
通知領域やクイックアクセスパネルを見ても純粋なAndroidとほとんど変わらない印象です。こういったシンプルさを見ていると、OSアップデートの提供時期が比較的早いことも頷けますね。
アプリドロワーを開いてプリンストールアプリの数を確認してみても、Moto X Force(というよりMotorola製端末)独自のアプリとなるのは(カメラやGalleryを除けば)2つだけ。かなりシンプルといえます。
設定画面は約4画面分の項目が並びます。こちらも一部、MotorolaプライバシーやMotorola IDといった独自項目が見られるものの、その他(デザイン含む)は素のAndroidとほとんど変わりません。
続いてはメモリ(RAM)とストレージ(ROM)の空き容量を確認。仕様上はRAM容量が3GBとなっている Moto X Force ですが、初期状態における空き容量はそのうち約1.3GBほど。割合的に考えれば、使用中の容量はやや多めといったところです。
一方ROM容量は全体で32GBに対して、空きが約21.5GB。こちらはmicroSDカードを使うことで最大2TBまでの拡張にも対応しており、そこまで気にならない結果といえるでしょう。
入手後、初めて電源を入れた際のOSバージョンは Android 5.1.1 Lollipop。残念ながら規制情報に日本向けの技適マークは確認できませんでした。
なおOSに関してはその後すぐにソフトウェアアップデートが降ってきて、現在は Android 6.0 Marshmallow が最新となっています。しかしバージョンアップ後も技適マークはありませんでした。
やや余談ですが、日本国内(ドコモのMVNO)のSIMカードを挿してみたところ、プリセットのAPNとしてドコモ(moperaU)をはじめ、多くのMVNOのものが表示されました。無いとは思いつつ、今後国内向けの販売(というより技適マークの表示)対応を期待したくなります。
ベンチマークスコアの測定
性能の参考として、ベンチマークも測定してみました。測定はいつもどおり AnTuTu Benchmark、Geekbench 3、そして 3D Mark Ice Storm Unlimited の3つのアプリで実施。なおここから紹介するベンチマーク測定結果はいずれもOSアップデート後(Android 6.0 Marshmallow)にて測定したものとなります。
AnTuTu Benchmark
まずは AnTuTu Benchmark。
トータルスコアは78,589。ランキングで他機種と比較してみるとSony Xperia Z5よりやや上、HTC One M9よりやや下、といった位置づけになりました。ほぼ似たようなベーススペックとなる機種と比較しても、可もなく不可もなく、相応の結果といったところ。
Geekbench 3
次は Geekbench 3。
測定結果はシングルコアで1,324。マルチコアで4,767。比較対象として怪しい部分はありますが、以前測定しているXperia Z4(同じオクタコア、RAM容量)でシングルコアが1,134、マルチコアが3,946ほどでしたので、スコア的には十分といえる結果でしょう。
3D Mark Ice Storm Unlimited
最後は3D Mark Ice Storm Unlimited。
トータルスコアは26,413。こちらは現行のハイエンドモデルの多くと比較しても、かなり高いスコアを叩き出しました。AnTuTu Benchmark などでベンチマークを測定している最中にグラフィックを見ていても、動きはかなりスムーズ。結果としても頷ける内容です。
カメラ機能
次はカメラについて。
前にも触れたとおり、Motorola製の端末を使うのはこのMoto X Forceが2機種であるものの、以前使ったことのあるGoogle Nexus 6にはGoogleカメラ(Googleの純正カメラアプリ)が搭載されていたため、Motorolaのカメラアプリを使うのはこれが初めて。
下の写真はカメラのUIですが、少し変わっていると思ったのはフォーカスの合わせ方。写真に表示されている円は指でドラッグすることで移動をさせるのですが、これを置いた場所にフォーカスが合う仕組みとなっています。ちなみに円の周囲にある明るさマークを動かすと、撮影時の明るさも調整可能。
実際にUIを操作している様子を動画に撮影してみたので、こちらも参考に。
明るさの調整はiPhoneのカメラに似た感じで操作ができるので分かりやすかったのですが、普段のクセからついついフォーカスを合わせたい場所をタッチしてしまう(どこでも良いので画面をタッチするとシャッターが切られる)ことが多く、慣れるまでにやや時間がかかりました。
なおHDR(ハイダイナミックレンジ合成)やフラッシュのオン・オフ、パノラマ写真の撮影、位置情報登録のオン・オフなどは、画面を左側から中央に向かってスワイプすると表示されるコントロールリングで行ないます。
実際に撮影してみた写真をいくつか。とりあえず実家の犬を撮影してみましたが、写りはかなりきれいな印象。写真に変な粗さ、クセも見られません。
ズームはデジタルズームで4倍まで。上の写真とはやや違う距離で撮影してしまったので単純な比較はできませんが、下の写真(4倍のデジタルズームで撮影)を見る限り、毛並み感などはそこまで大きくはボケていませんね。
料理もいくつか。こちらは夜に気持ち暗めの室内(店内)で撮影したラーメン。暖色寄り・寒色寄りといった特徴ははっきりとありませんが、薄暗い環境になるとやや粗さが目立ってくる印象。
こちらはお昼に撮影したもの。明るさがあればそれなりに撮れる感じです。
脂の照りもしっかりと取ることができますが、料理を撮影することに関してはぼちぼち(他のハイエンドに軍配があがることも多いかも)といったところ。
景色などは料理と同様で、明るい場所ならかなりきれいに撮れる印象。ちなみに個人的にポイントが高めに感じたのは、HDR撮影がほぼリアルタイムと呼べるほど、合成に要する時間が少ないということ。下の写真は1枚目がHDRオフ、2枚目がHDRオンで撮影したもの。
空とその下の雪が積もった屋根を見てみると、2枚目の写真ではきちんと写真が合成され、影が薄くなっていることがわかります。合成時間も短く、きちんと機能している、という点では日常使いにおいては十分満足できるカメラといえるでしょう。
Moto Actions(ジェスチャー機能)
Moto X Force ではMotorola製の端末に搭載されているジェスチャー操作機能「Moto Actions(モト・アクションズ)」が使用可能です。
Moto X Forceにおいて、日本語環境で使用できるジェスチャーは主に3つ。
Moto Actions:振り下ろしてフラッシュライトを操作
ひとつ目は「端末を2回振り下ろすことでフラッシュライトを点灯/消灯させる」というもの。
実際にジェスチャーをしている様子を撮影した動画がこちら。
ジェスチャーの使い方としては「2回 ”振り下ろす”」とありますが、こちらは端末を水平に2回振ることでも起動してくれます。ようは方向は問わず、端末を縦(側面方向)に勢いよく動かせばOK。
フラッシュライトは明かりの少ない夜道を歩く場合、暗い部屋で探しものをする場合、など地味にあると重宝する機能。それが画面操作をせずとも、スリープ状態からでも簡単に起動できるというのははっきりいってかなり便利です。
Moto Actions:近づいてMoto Displayを起動
ふたつ目は「端末に手を伸ばすとMoto Display(時刻や通知を簡易表示してくれる画面)を起動できる」というもの。
動作の様子を撮影した動画はこちら。
こちらはかなり精度がよく、普通に使っている分にはストレスはまったく感じません。手を伸ばしているかどうかの判定はおそらく近接センサーあるいは赤外線センサーなどで行っていると思いますが、Moto X Forceをよく観察してみると、フロントカメラの左横に1つ、そしてディスプレイ下のマイクとスピーカーそれぞれの横に1つずつ、計3箇所にセンサーが配置されています。
端末に普通に手を伸ばすと基本的にこの3箇所に仕込まれたセンサーで感知され、もれなく点灯してくれるという仕組みのようです。なお上のセンサーだけ、あるいは下のセンサーだけを手で覆ってみても画面はきちんと点灯します。
Moto Actions:手首をひねってQuick Capture
みっつ目の機能は「端末を持った状態で手首を2回ひねるとカメラが起動できる」というもの。
実際に試している様子を撮影した動画はこちら。
最近の端末では物理キーを使ってカメラをクイック起動できるものも多く見かけられる他、そもそもカメラ用の物理キー(シャッターキー)を搭載しているモデルもあります。しかしこれらの機種においてよくあるのが誤作動。私自身もポケットの中から取り出したらカメラが起動していて焦った……なんて経験があります。
そう考えると、ジェスチャーの方法的にも「知らぬ間に起動してた」なんてことがないであろうこの機能は思いの外便利、かつ”安心”して使えるという印象です。またこのジェスチャーを端末が認識した時には「……ブゥゥゥゥゥ」という感じの鈍いバイブレーションが起こるのですが、これがなかなか気持よく、個人的にはツボでした(どうでもいい)。
Moto Actions:その他
なお上記以外にもAttentive Display(閲覧中は画面が暗くなったり、スリープモードにしない設定)なども、Moto Actionsの設定画面からいじることが可能です。
ちなみにMoto Actionsには本来この他に Moto Voice と呼ばれる音声認識を利用した機能も存在しているのですが、こちらは日本語がサポート対象外言語となっているため、使用できず。
現在はMoto G(3rd Gen)が国内での正規に販売されている状態でもあるので、こちらはぜひ今後の対応を期待したいところです。
オーディオ機能
その他、個人的に気になったのがオーディオに関する設定。外観レビューにて解説したとおり、スピーカーはひとつとなっており、他社製のフラッグシップなど比べるとオーディオへの意識は低いようにも。しかし実際には有線ステレオ(イヤホン等との有線接続)およびスピーカー出力それぞれに対してイコライザーなどで音質をカスタマイズすることが可能です。
Google Play Musicを利用し始めてからスマホで音楽を聴く頻度が圧倒的に増えた私ですが、これまで使ったAndroidスマホの中では特にGalaxy S6 edge、Xperia Z4/Z5あたりの音質自動調整が好みでした。
そういったものと比べると、イヤホンの特徴や耳の特性から自動で音質を調子してくれる機能が無いこのMoto X Foreceには正直物足りなさも感じます。ただし手動で調整してみると結構音質の違いは感じられるので、時間をかけて設定さえすれば、そこまで大きく気になるレベルではないかな?というふうに思います。
ただひとつ明らかに残念なことが。先ほどOSアップデート(Android 5.1.1 Lollipop→Android 6.0 Marshmallow)がすぐに降ってきたと書きましたが、このアップデートをすることで設定画面からオーディオの設定画面(オーディオ効果)が消えてしまいます。
これに関しては QuickShortcutMakerなどのアプリを利用すれば設定画面の呼び出しは可能なので、当面はこれを活用することになりそうです。
2週間程使ってみての感想
ここまで外観、ソフトウェア、各主要な機能についてレビューしてきました。実際に入手から2週間使ってみての総合的な感想としては「かなりいい(超ざっくり)」という感じ。
しっかりとした基礎性能(ベース)があることの安心感と、そこに組み合わさるカメラやジェスチャー機能も印象が非常によく、ストレスなく、間違いなく満足して使えている1台といえます。
またバリステッィクナイロン製のバックパネルは興味(と不安)があった部分でしたが、こちらも使ってみると意外と違和感は感じません。どうしても布地という特性上、ゴミの付着以上にホコリが布地にひっかかることはありますが、これもセロハンテープなどでペタペタとしてあげれば簡単に掃除が可能。
むしろ個人的には例え汚れやすくても、掃除してキレイにできるのであれば、それよりも”小キズが付着しない”素材を選びたいという考えなので、そういった意味でこのMoto X Forceは私自身にとっても非常に合っている機種だと感じています。Moto Shatter Shiledも含めて、無駄な心配をせずに(やや乱暴に扱っても安心して)使えるのはやはり楽です。
ただ全く問題がないかというとそうでもありません。特に電波のつかみに関してはひとつだけ大きな問題があります。それはデータ通信専用のSIMカードだと継続的なLTEへの接続ができないということ。
電源投下後(あるいは基地局との接続直後)、一時的にLTE接続を確立するのですが、30秒ほどで3Gへとフォールバックし、以後LTEへの復旧が全くされません。ネットで調べて辿り着いた解決方法は「音声通話対応、またはSMS対応SIMカードで利用する」というもので、まさにこれを試すとこの現象は以後発生しなくなりました。
現在国内で販売されているMoto G(3rd Gen.)だとどのような動作になるのかは少し気になるところですが、いずれにしろこの点は今後のアップデートなど対処してもらいたいところです。
最後に
めずらしくかなり長いレビューを書いてみましたが、さて、ここまで読んでくださっている方はどの程度いることやら(大汗)
ただ先程も書いたとおり、ここまでじっくり紹介してみたい、と思う程度にこのMoto X Forceはかなり気に入って使えている機種となっている、ということには間違いありません。
現在は日本国内から購入するとなるとExpansys、Clove、Handtecといったイギリスに本社を構えるガジェットショップが主となります。ちなみに2016年1月31日時点におけるそれぞれでの購入費用の概算見積もり額はExpansysが約81,500円、CloveとHandtecでは約79,200円ほど。
費用としてはExpansysのほうが2,000円程度割高ですので、できるだけ安く買いたい方は後者2ショップを利用することがオススメです。一方でExpansysの場合はより買い物がしやすい(対応する支払い方法が幅広い、日本での問い合わせにも対応)といったメリットもあるので、費用の安さよりもサポート面での安心感と取りたいといった方はExpansysでの購入も十分アリでしょう。
私自身も今後引き続き使っていきながら、新たに感じることがあれば紹介しつつ、一方で値引きの情報などをあれば積極的にブログ(あるいはTwitter)で共有していければと思います。
追記:2016年3月29日
その後さらに2ヶ月ほど使ってみて気づいたことを別記事で紹介しています。Moto X Force XT1580 に興味がある方、あるいは購入を検討されているという方は、ぜひ併せてチェックしてみてください。