Samsung Electronics(サムスン電子。以下、Samsung)が2013年9月以降から海外で導入した、独自のSIMロック「リージョンロック(Region Lock)」。
出荷時点(初期状態)では、その製品の販売地域以外でサービス提供されているSIMカードを挿しても、音声通話やモバイルデータ通信が使えないという仕組みです。
ただリージョンロックはすべての海外製品に漏れなく施されているわけではありません。2020年2月現在の“ぼく個人の認識”は、おもに欧州仕向けの製品にかけられているというもの。
実際、個人的にもこれまでアジア地域向け製品、米国向けの製品を購入し、これらにはリージョンロックがかかっていないことを確認してきました。
そして先日Galaxy Note10 Liteを購入した際、これまで入手経験のなかった「中近東仕向けの新品(未開封品)」が手元に届きました。
そこでこの記事では中近東仕向けのGalaxyスマートフォンにはリージョンロックがかかっているのか?について、実際に確認した結果を紹介します。
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検証内容
結論:中近東モデルはリージョンロックなし
はじめに結論。少なくとも2020年2月時点(※検証機の購入時点)で中近東仕向けでSIMフリー仕様のGalaxyスマートフォンにリージョンロックはかかっていませんでした。
検証に使ったのはGalaxy Note10 Lite(型番:SM-N770F/DS)。モノはUAE(アラブ首長国連邦)仕向けのSIMロックフリー製品です。Galaxy Note10 Lite自体は(2020年2月16日時点で)“Galaxyスマートフォンの最新モデル”に分類できます。
なお今後方針の変更などにより、中近東仕向けの製品にもリージョンロックが施される可能性はゼロではありません。あくまで2020年2月時点での参考情報としてご理解ください。
検証に使った製品
検証に用いたのはもともと中近東向けに販売されていたGalaxy Note10 Lite(型番:SM-N770F/DS)。ちなみに“検証用”と考えて狙って入手したわけでなく、手元に届いたモノがたまたま“検証用”の要件(中近東仕向けの「未開封新品」)」を満たしていたという具合です。
購入(個人輸入)に利用したのは海外通販サイトのETOREN(イートレン)。2020年2月上旬の発売直後に「モデル番号」「仕様内容」「本体カラー」が購入希望品と合致することを確認し注文。
注文後に在庫情報(現在庫がどちら仕向けの製品か?)を問い合わせた際、出荷分は中近東仕向けの製品とわかり、実際手元に届いたのがUAE仕向けのものでした。
▼購入したGalaxy Note10 Lite(Aura Red)のパッケージ
▼ラベルシールにはアラビア語での印字あり
▼Samsung Gulf Electronics(=ペルシア湾近郊向け)の表示も
▼封印シール付き。貼り直しや重ね貼りの痕ともなく未開封品だとわかる
▼パッケージを開封した様子。当然ごみの混入や汚れの付着はない
通信に関する動作確認
検証にはNTTドコモで契約している、音声通話も可能なSIMカードを使用。SIMカードを挿し電源を入れたところ、自動でAPN情報(spmode.ne.jp)が設定され、初回セットアップ画面で既にネットワークにつながっていました。
▼ドコモのnanoSIMを挿入
▼電源ONにしてまず表示されるセットアップ画面
▼この時点でモバイルネットワーク(4Gネットワーク)に接続できていた
▼セットアップ後、ブラウザでブログへアクセス。問題なく使える
▼他スマホ(写真左)から検証機(同右)に通話発信。VoLTE(ボルテ)で着信できた
まとめ
2020年2月時点で確認したかぎりでは、中近東仕向けでSIMフリー仕様のGalaxyスマートフォンにはリージョンロックはかけられていませんでした。
なお過去には米国仕向けの製品でもリージョンロックの有無を検証しています。これらを含む、リージョンロック関連の過去記事は以下より。