Samsung Electronics(サムスン電子。以下、Samsung)のスマートウォッチ「Gear Sport」を2017年11月初旬に購入し、これまで1ヶ月半使ってきました。
そこで今回はSamsung Gear Sport(型番:SM-R600)の外観デザインおよびファーストインプレッションを紹介します。
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記事の目次
パッケージと内容物
Gear Sportは2017年8月に発表されていたSamsung製のスマートウォッチ。日本国内で2016年12月に発売されていた「Gear S3 classic/Gear S3 fronteir」の後継にあたる製品で、基本ソフトウェアに「Tizen OS」を採用しています。
おもな特徴は、旧作同様で円形ディスプレイ周囲に搭載された回転式の操作ベゼル、水泳時の着用にも耐える5気圧防水の本体設計などが挙げられます。なお通信機能はBluetooth、Wi-Fiのみをサポートし、単体でのモバイルデータ通信には非対応です。
本体カラーは2色(Black/Blue)展開。今回は米Amazon.comを利用してBlackの本体色を購入しました。
▼Samsung Gear Sport(本体色:Black)のパッケージ
▼外と内のフタを開けた中にGear Sportの姿
▼パッケージに含まれる内容物一式
- Gear Sport本体(※Lサイズのストラップを標準装備)
- 替えストラップ(Sサイズ)
- 充電器
- ワイヤレス充電台
- Micro USBケーブル
- 説明書/保証書類
Gear Sportは2017年12月時点で日本未発表・未発売の製品。すなわち“海外向けにつくられた製品”ともいえます。
そこでまず気になることは「ストラップサイズが日本人の手首にも合うのか」ということです、Gear Sportではうれしいことに、出荷時点より標準装着となるLサイズのストラップ、そして交換用のSサイズのストラップ、2種類がパッケージに同梱されています。
なお文字盤の12時方向に装着する尾錠付きのバンドは共用。6時方向に装着する小穴付きのバンドだけがS/Lの2種類同梱となっています。
私自身を例にすると、手首まわりの長さは145mmで細め。この手首にLサイズのストラップを装着してみると、一番キツイ小穴を使ってしっかり固定できるサイズ。Sサイズに変更するとより違和感なく装着できました。
S/Lサイズのいずれのストラップにも細かく11個の小穴が設けられていることを考えれば、よほど手首が太い(あるいは細い)場合を除き、付属の標準ストラップいずれかでしっかり手首に固定して使えることでしょう。
Gear Sportの外観デザイン
Blackの本体色は、ケース部分がやや黒みがかったシルバー、ストラップが濃いブラックという組み合わせ。
▼Samsung Gear Sport(本体色:Black)
▼ディスプレイサイズは1.2インチ。周囲の回転式ベゼルには回しやすいよう刻み付き
▼右側面にはホームキー(写真左)と戻るキー(同右)を備える
▼背面中央には心拍センサー。標準ストラップは道具なしで取り外せる設計
▼標準ストラップは立体的な斜線柄のデザイン入り。ゴミは付着しやすく目立ちやすい
▼右手首に装着してみた様子。手首の細い私でも違和感なく身につけられる本体サイズ
円形ディスプレイおよびその周囲に配された円形の回転式ベゼルの視覚効果もあり、本体も「円形」と思いがち。しかし実際にはやや歪んだ「四角形」もしくは「八角形」といった形状です。
タッチ操作のしやすさを考えるとディスプレイサイズは少しでも大きいことが好ましいスマートウォッチですが、Gear Sportでは2つの操作キーと回転式ベゼルという操作系統を画面外に搭載。無駄な大型化を防ぎつつ、操作性も確保する設計といえるでしょう。
なお先程も触れたとおり、私は手首が細い(145mm)ことを理由として、普段腕時計は文字盤の小さなものを好んで選びます。そんな私でもGear Sportは違和感なく身につけられるサイズと感じており、手首の細い方から太い方まで、Gear Sportは自然に身に着けやすいサイズ設計です。
市販バンドへの付け替え
パッケージに2種類のサイズのストラップが同梱されていることは非常にうれしいのですが、個人的には「運動時に継続して使うと汗などの汚れが目立ちやすい」「汚れの掃除に手間がかかる」という理由から、シリコンやラバー系素材のストラップは好みません。
そこで市販の付替用ストラップを別途用意。現在はストラップをそちらに換装して使用中です。
選んだのはマルマン製でバリスティックナイロンを使ったストラップ。「擦れや摩擦に強い」「汗に強い」「新調しやすい低価格」という特徴が魅力の製品です。
▼ナイロンストラップに換装した姿
▼ストラップ表面はナイロン素材。小穴にはハトメ付き
▼裏面は人工革。柔らかく1週間も使えば手首に馴染む
付替用ストラップを購入する際の注意点は大きく2つ。
- 手首の太さとストラップの長さをよく確認する
- ストラップのほか、バネ棒やバネ棒外しが必要になる場合もある
Gear Sportのバンド幅は20mm。この幅に合うストラップであれば、基本的には付替が可能です。
ただし標準ストラップのバネ棒(ストラップを本体に装着するための棒)は転用できないため、付替用のストラップにバネ棒が同梱されていない場合は、バネ棒(20mm対応)とバネ棒外しも別に用意する必要があります。
なお上で紹介したマルマンのバリスティックナイロンストラップは見た目と装着感ともになかなか良く、使用開始からこれまでの1ヶ月半、ずっと買い換えナシで継続使用中。今後も新たな不満が出てこない限りは、このまま使い続けるつもりです。
このバリスティックナイロンストラップの注意点もあわせて書いておくと、とくに今の季節に気をつけたいのがニット着用時の装着。風合いの柔らかいニットを着用した際に身につけると、ニットの袖口に毛玉ができやすく感じています。
耐摩耗性の高さがウリのバリスティックナイロンなので仕方がないことではありますが、気になる場合は、冬場だけでもレザーストラップなどに換装しての使用がベターでしょう。
ファーストインプレッション
機能面の紹介はまた改めてということで、ここでは最後にファーストインプレッションをまとめておきます。よいと感じるポイント、物足りないと感じるポイントはそれぞれ次のとおり。
- よいと感じるポイント
- 予期せぬ運動も一定時間の継続で「アクティビティ」と認識・記録してくれる
- バッテリー持ちが素晴らしい
- 物足りないと感じるポイント
- Googleアシスタントが使えない
- 水泳時の装着には大きすぎる
よい点①:運動を自動で認識・記録
まずよいと感じるポイントとして、とても満足しているのは運動(アクティビティ)の記録機能。
運動時に「運動を開始する」旨操作をして運動内容を記録することが基本ではあるものの、予期せぬタイミングで運動が始まってしまった(あるいは操作を忘れた)場合でも、一定時間(10分程度)の運動が続くと自動で「運動中」と感知する賢さを備えています。
▼うっかり操作を忘れても認識・記録してくれる
個人的な例を挙げれば、ふとした思いつきで「ひと駅分歩くか!」となるケースがあるのですが、こうした場合も10分程度の継続した徒歩移動をしていると、自動で運動記録を開始。長い信号待ち等で立ち止まるまで「運動中」と認識してくれます。
よい点②:優れたバッテリー保ち
また“スマートウォッチとして”とてもうれしいのが、バッテリーの保ちが非常に優秀であること。
Gear Sportは有機ELディスプレイの特徴を活かした「AOD機能(Always-on display)」にも対応。省電力に時刻が常時表示できるAOD機能をオンにした場合でも、一度の充電で3日間程度は連続して使うことが可能。AOD機能オフだと、さらに長く5日間ほどの連続使用もOKです。
▼AOD機能オフだと4日と2時間使ってバッテリー残量は20%弱。ほぼ5日間使える
同梱されるワイヤレス充電ドックはMirco USBケーブルを挿して使う設計であり、比較的扱いやすいもの。とはいえ持ち歩き時はかさばります。
しかしバッテリー保ちに優れるGear Sportであれば、数日程度の使用は充電無しで耐えられます。バッテリー残量を気にせず使えるスマートウォッチは、使ってみるとやはり、かなり便利なモノと感じられることでしょう。
ちなみにAOD機能をオフにした状態でも動作ですが、腕を目線に持ち上げて1秒ほどで画面が点灯。腕を下ろすとすぐに画面が消灯されます。
腕時計と完全に置き換えてGear Sportを身につける場合にも、そこまで過剰なストレスを感じることはないはずです。
物足りない点①:Googleアシスタントが使えない
一方でGear Sportで物足りなさを感じているポイントのひとつが、Googleアシスタントが使えないこと。
スマートフォンとBluetoothで接続して使うGear Sportですが、Gear Sport用のGoogleアシスタントアプリは2017年12月時点で提供されていません。
手元で「OK, Google(オーケー、グーグル)」ができればかなり便利なだけに、可能性が低いことを理解しつつ、今後の対応も期待したいですね。
物足りない点②:水泳時の装着には大きすぎる
今作での特徴として「5気圧防水設計で水泳時の装着にも耐えられる」ことがうたわれています。しかし実際に手首に装着して感じる大きさ・重さを考えると、水泳時の装着には正直向かない気がします。
運動の中でも水泳は好きな方ですが、泳ぐときに身に着けていると、間違いなく水をかく動作の邪魔(抵抗)になることでしょう。抵抗も含めて運動負荷が上がり、トレーニング効果が高まり可能性はありますが……。
水泳時に装着することを主な目的とするのであれば、個人的にはよりコンパクトで抵抗の小さなGear Fit2 Proを選ぶことをオススメします。
さいごに
スマートウォッチを使う上でこれまでネックと感じていたのがバッテリー保ちの悪さ。その点では、ストレスなく使えるGear Sportの満足度は高めです。
また私自身、徒歩移動の頻度が“趣味”ともいえるレベルで多く、思いつきで始めた徒歩でも(一定時間の継続で)運動として認識・記録してくれる設計にはとても相性のよさを感じています。
Gear Sport(型番:SM-R600)はAmazon.co.jp(マーケットプレイス)、米Amazon.com、通販サイトのEXPANSYSなどで購入可能。参考までに2017年12月19日(火)時点における各サイトでの本体価格および購入費用(概算)は以下のとおりです。
サイト名 | 本体価格 | 購入費用 |
---|---|---|
Amazon.jp | ¥34,000 | ¥34,000 |
Amazon.com | 約¥28,100 ($249.00) |
約¥31,700 ($276.13) |
EXPANSYS | ¥32,430 | 約¥35,400 |
最新のスマートウォッチとしては価格も安め。Galaxyシリーズのほか、AndroidデバイスやiOSデバイスとの互換性も有しており、バッテリー残量を気にせず使えるスマートウォッチを探している方にはオススメしやすい製品です。