Geekbench 4

スマートフォンに搭載されたCPUやバッテリーのベンチマークアプリとして著名な「Geekbench(ギークベンチ)」。これまでは最新のアプリバージョンは 3 となっていましたが、8月29日にメジャーアップデートとなるバージョン 4 の配信がスタート。

Google Playなど、各アプリストアにてダウンロードが可能となっています。

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主な変更点

Geekbench公式ブログによれば、これまで最新バージョンとなっていたGeekbench 3がリリースされたのは2013年8月。当時はRAM512MBや32bitのOSを搭載したデバイスが主流となっており、設計にあたっても妥協せざるを得ない部分があったとのこと。

しかし昨今ではこの状況も大きく変わってきており、それを勘案して今回バージョン 3 → 4 へのメジャーアップデート実施。

なお今回のメジャーアップデートにより、Android版に対して加えられた主な変更点として確認できた点をここから1つずつ紹介していきます。

マテリアルデザインの導入

今回のメジャーアップデートにより、まず変わったことが確認できたのがUIデザイン。Geekbench 4ではGoogleのマテリアルデザインが採用され、デザインが刷新されています。

こちらはGeekbench 3のUIデザイン。

Geekbench 4

こちらがGeekbench 4のUIデザイン。

Geekbench 4

Geekbench 3においても比較的デザインはシンプルだったように思いますが、今回のデザイン刷新により、より統一された見やすいデザインへと変更されています。

ベンチマーク測定時間の変更

こちらは実際に使用してみて感じたこと。

これまでGeekbench 3では1回のベンチマークテスト実施に要する時間が1分前後と非常に短かった印象。

Geekbench 4

しかしGeekbench 4では測定方法なども変更されたためか、1回のベンチマークテストに要する時間が長くなっています。

Geekbench 4

公式のアナウンスによれば、1回のベンチマークテストに要する時間は2分から最大20分ほどに変更されたとのこと。なお個人的に数回テストしてみた限りでは、1回に要する時間は3~4分ほどといったところでした。

とはいえ、他の主要なベンチマークアプリと比べれば、実際に要する時間はまだまだ短いほうといえるでしょう。

スコアの見直し

3点目はベンチマークテストの結果として出力される、スコアの見直し。全体的にスコアは低めに見直しされているようです。

参考までに、こちらはGeekbench 3で測定した LG G5 LG-H860 のベンチマークスコア。

Geekbench 4

Geekbench 4

一方こちらはGeekbench 4で測定した 同モデルのベンチマークスコア。

Geekbench 4

Geekbench 4

念のため複数回測定の上、大きくバラつきがないことを確認し、その結果を載せています。

また他機種との比較で登場しているデバイスを確認してみても、例えば Google Nexus 6 ではSingle-Coreが1,016→964、Multi-Coreでは3,006→2,582へと変更されています。

GPUベンチ機能の追加

Android版のアプリにおいて今回最も大きな変更といえるのがGPUのベンチマーク測定機能が追加されたこと。

測定に要する時間はCPUのスコア測定時と大きく変わらず、出力される結果も親しみなれたものへと統一されています。

Geekbench 4

他のベンチマークアプリではCPUやGPU、RAMなど端末トータルでスコアを出力することが多い中、これまでGeekbenchではCPUに特化するということが大きな特徴であり差別化要素となっていました。

もちろんこの特徴は引き続き維持されますが、今回は新たにGPUだけを個別にチェックすることも可能になったというわけですね。

最近のハイエンド向けSoCをチェックしてみると、トータルでのベンチマークスコアは高いのに、グラフィック処理にはカクつきが目立つといった違いも見られます。こういったことを”視覚”でチェックするだけでなく、”数値”でも測定できるということであり、基礎性能をよりしっかりと感じるために有効なツールとなってくれそうです。

なお一方で、Geekbench 3に搭載されていたバッテリーのベンチマークテスト機能はGeekbench 4では削除となっています。

テスト履歴と端末情報の閲覧に対応

アプリ左上のボタンをタップすることで新たに表示できるようになったサイドメニュー。ここでは従来のベンチマークテスト機能と別に、新たにHistory(ベンチマークテスト履歴確認)とDevice(デバイス情報確認)が選択可能に。

Geekbench 4

履歴機能については、過去にテストした際の日時とスコアをリストで確認可能。なおそれぞれの項目をタッチすると、テスト直後に表示される詳細な結果も改めて閲覧することが可能です。

Geekbench 4

一方デバイス情報については、端末のモデルやOS、CPUといった基礎仕様が確認できます。

Geekbench 4

特に過去に実施したテストの結果を複数件記録し、確認できる点は、何か検証を行なうことになった際など、いろいろと便利に役立てることができそうです。

最後に

今回はAndroid版アプリの中身を取り上げてざっと紹介しましたが、iOS向けのアプリも既にApp Storeにて配信中。こちらでもUIデザインがシンプルになっていたり、大きく変更が確認できます。ただしGPUテスト機能は搭載されていません。

Geekbench 4

Geekbench公式サイトでは、この他にもパソコン用としてOS X向け、Windows向け、Linux向けのアプリも配信中。定期的に使用しているという方は、ぜひチェックしてみください。

★ 各アプリストアの詳細ページはこちら

Source:Geekbench