商用機として世界初となるLTE通信に対応したAndroid Wear「LG Watch Urbane 2nd Edition」を入手しました。早速、外観デザインを写真で紹介していくことにします。
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技術仕様
LG Watch Urbane(エルジー ウォッチ アーベイン)2nd Edition は2015年10月に韓国・LG Electronicsが発表したAndroid Wear搭載のスマートウォッチ。今回は香港向けのSIMフリーモデルをExpansysで購入しました。
LG香港の製品ページにて確認できる主な技術仕様は以下のとおり。
項目 | 詳細 |
---|---|
サイズ | 高さ 51.2 x 幅 44.5 x 厚さ 14.2 mm |
重量 | 92.8 g |
OS | Android Wear |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon 400 1.2GHz Quad-Core |
メモリ | RAM 768MB / ROM 4GB |
バッテリー | 570 mAh |
ディスプレイ | 1.38インチ(480×480)348ppi 円形P-OLEDディスプレイ |
通信方式 |
LTE Cat 4 Wi-fi:802.11 b/g/n(2.4GHz) |
SIMカード | Nano SIM |
防水防塵 | IP67 |
センサー類 | 9軸ジャイロスコープ 加速度計 電子コンパス 気圧計 心拍計 |
これまでにリリースされてきたAndroid Wearとの最大の違いはなんといってもLTE通信に対応しているということ。本体にSIMカードを挿すことができ、スマートフォンと連携していない状態でも単独での通信が可能となっています。
上のスペック表にもあるとおり、対応している周波数がFDD-LTEのBand1/3、3G(HSDPA)の2100MHz(BandⅠ)ということで、日本国内においてもNTTドコモ系やソフトバンクの回線で使える嬉しい仕様となっています。
開封&同梱物をチェック
まずは開封から。こちらが LG Watch Urbane 2nd Edition のパッケージ。ややマットな素材に、時計の文字盤を連想させるサークルがデザインされています。手前側のシールにはスマホやタブレット同様、対応周波数の記載も見つけることができます。
向かって奥側の側面にLGのロゴ。
フタは普通に上方向へ持ち上げて外します。
早速現れた文字盤(ディスプレイ)とその横にシンプルにデザインされた「2nd EDITION」の文字。
紙のカバーを外すと、その下に充電器や説明書といったものの収納スペースが。
時計本体はプラ製のトレイで挟み込む形で収納されています。
箱の中にはトレイが収まるスペースの両サイドに2つの仕切りが。いずれもパッケージ本体に固定されており、個別に取り外す(取り出す)ことはできません。左の仕切り内には説明書と裏蓋脱着用具が、右の仕切り内には充電器と専用充電ケーブルがそれぞれ収納されています。
パッケージに同梱されているものを並べてみました。
なお充電器は海外向けのBFタイプのコンセントプラグとなっていますが、Expansysで購入した場合は別途変換コネクタがセットになって送られてきます。また説明書は中国語と英語表記のみです。
外観デザインを写真でチェック
続いては LG Watch Urbane 2nd Edition 本体の外観デザインをチェック。
やや重厚感のあるシルバーの本体には大型といってよいサイズのディスプレイを搭載。金属部分も程よく磨き上げられており、変な安っぽさは感じることがありません。
本体の右側面には3つの物理キーを搭載。
上から(写真右から)トップキー、電源キー、ボトムキーとなっています。
電源キーはツルッとした球形な一方、トップキーとボトムキーは刻みが入っており、斜め方向に向いていることを気にせずしっかりと押せるように配慮が感じられます。
周囲をぐるりと。
バンドはTPUベースにシリコンゴムの特定を組み合わせたTPSiVという素材で成形。安っぽい硬さ・柔らかがなく、耐久性は期待してよさそう。ただしメッシュ調に刻みが入ったバンドデザインとなっており、手入れはやや面倒そうな印象も。また市販の替えバンドとは互換性はなさそうです。
バンドはサイズ調整用のホールの他、定革(ていかく)と遊革(ゆうかく)を含めた3点で固定・装着する仕様。
バンドの裏面。こちらものっぺりとした平らなデザインではなく、スポーツ向けのデジタル時計のような、腕に密着し過ぎない刻みのようなデザインが施されています。IP67という防塵防水仕様、そしてデザイン的にスポーツ中の装着にもよいのではないでしょうか。
本体の裏面。上に5つ並ぶ金属端子が充電端子です。
またこちらには心拍計、気圧計、マイクも配置。
充電は付属の専用ケーブルを用いてい行ないます。
ケーブルと充電コネクタ部分は一体型の設計。ケーブルの接続部がL字になっているのが特徴的。
充電コネクタ部分には溝を設けて、マシン的にずれた状態では装着しづらいように工夫されています。
充電コネクタ部分にはマグネットが内蔵されており、近づけると「カチッ」とくっつきます。マグネットの磁力はそこまで強くなく、充電時はやや気を使いそうな感じも。
こちらは同梱されている裏蓋の脱着に用いる器具。
裏面の角に配置された3つの突起を、裏蓋に設けられたくぼみにはめ込んで使います。
裏蓋を開けると中にはSIMカードスロットが。サイズはNano SIMです。
ここにSIMカードを差し込むことで、LTEや3G通信を利用して単独で使用することが可能となります。
手に装着してみた様子。バンドが金属素材や革素材でない分、安っぽく見えないかが少し気になっていたものの、本体のゴツさ、そして本体~バンドまでのつながりがきれいにデザインされており予想外にかっこいいです。
LG製のAndroid Wearといえば、以前このひと世代前のモデルである LG Watch Urbane を購入し使っていました。その時は金属バンドに付け替えて利用するなど満足して使えるよう、いろいろと試していました。が、それと比べてもデザインはよい方向にかなり洗練されたといった印象を受けます。
本体サイズ(高さx幅のフットプリント)は大きいのですが、バンドも含めたトータルでのデザインがきちんと馴染んでおり、かなり男らしさがありますね。
デフォルトでセットされている文字盤デザインも本体デザインによくマッチしている印象。
ベルト的にスーツなどフォーマルな格好に合わせるのは難しい気もしますが、そこをどうにか考えたい、と思える程度に満足感は高めです。
ソフトウェアをざっくりとチェック
Android Wearとして世界初のLTE対応モデルということで、ソフトウェアの中にあるモバイル通信関連項目も併せてチェックしておきます。
設定画面内に見られる項目は基本的にAndroid端末と大きく変わりません。モバイルデータ通信のON/OFFや、データ使用量といったものが並びます。
データ使用量の項目を開けてみると、データ制限が設定できる、集計周期を設定できる、警告値を設定できる、といったあたりも基本設計は同じ。
ただし警告値や制限値は100MB刻みで細かく、といった感じではありません。低い値は50MB単位だったりもしますが、容量が増えていく毎に100MB刻み、200MB刻み、500MB刻み……といったようになっています。
今回とりあえずNTTドコモ系のSIMカードを挿してみましたが、デフォルトでAPN情報が4つ、プリインストールされていました。
ただし気になるのが APN情報の手動入力画面が見つからない ということ。今現在も問い合わせをしつつ、探している状態ですが、仮にプリインストールされているものでしか使えないとなると、実質完全なSIMフリー機とは呼べません。
通信時の優先ネットワークタイプも選択可能。Android Wearの画面上に”LTE”や”3G”といった表記が出ること自体に何かワクワクしてしまいますね。
なお念のためですが、NTTドコモ系のSIMを挿すと電波自体をきちんと掴んでいることは確認できています。
認証マークは画面上に表示。香港向けのSIMフリーモデルにおいて確認できたのはシンガポールと南アフリカ共和国向けの2つのみ。残念ながら2016年4月9日時点において、日本の技適マークはついていません。
OSバージョンはAndroid 6.0.1(開発コード名:Marshmallow)ベースのAndroid Wear 1.5。入手後から現在まで、またソフトウェアのアップデートはなし。
ソフトウェアに関しては、先程も触れたとおり、何より気になるのが手動でAPNを設定できるのかということ。これの可否によって、見方が大きく変わってしまうことは間違いありません。
こちらはまた進展があり次第、報告していきます。
最後に
第一印象としては「思っていたよりも格好よい」といったところ。LGが過去にリリースしてきたAndroid Wearはいずれにおいても製品のイメージ写真と実物で結構印象が異なることが多かっただけに、よい意味で想定を裏切ってくれた感じです。
あとは単独使用した場合に、実使用においてバッテリーがどの程度持つのか。そしてAPN設定は……といった部分が気になるところでしょうか。
とりあえずAPN情報の問題については、当面プリインストールされていたAPN情報がそのまま使える ONC モバイル ONE のプリペイドSIM(容量型) を挿して使ってみることにしました。こちらはSIMカードを挿してAPNを選択したところ、きちんとLTE接続ができていることまでは確認済み。
もちろん機能としてこの LG Watch Urbane 2nd Edition 単独での音声通話は興味がありますが、実際の使い方としては通知の確認用途がほぼメイン(通話はおそらく使わない)と考えています。通知が単独で受信・確認できるという点が、個人的に最も魅力を感じているポイントです。
そういった意味では、1ヶ月ほど使ってみてのデータ通信量があまり多くないのであれば、数ヶ月に一度、プリペイド残高をチャージするだけでもアリな気もしますね。
また併せてミヤビックス(ビザビ)に保護フィルムの作成もお願いしたので、そちらも追って紹介することにします。