11月24日に東京・渋谷でウェアラブルデバイス「MISFIT SHINE 2」のメディア・ブロガー向け説明会(オープンプレスカンファレンス)が開催されました。本記事ではこのイベントのレポートをまとめておきます。
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今回イベント会場となったのは渋谷にあるスマートニュースのイベントスペース。
今回のイベントのテーマになっている「MISFIT SHINE」は手首などに付けて日々の活動量や睡眠時間を記録することができるアクティビティトラッカー。日本国内では今年7月30日に正式に発売されています。そして2016年1月にこの後継機となるMISFIT SHINE 2が発売される、ということでその詳細情報を発信するために今回のイベントが開催されました。
MISFITについて
MISFIT社自体は今年の10月で5年目に突入。
製品のPRに関してはコラボレート(有名他社とのタッグ)を生かして展開するという、ちょっと変わった方式を積極的に取り入れています。こういったコラボに関してMISFITで提供するのはあくまでもテクノロジーの部分であり、デザイン〜広報といった部分はコラボ先に任せているとのこと。
例えばコカ・コーラとのコラボもしており、コラボ自体は他の企業も行っているものの、MISFITではカラー名称に”コカ・コーラ”を入れてしまう(商品カラーに”コカ・コーラ レッド”というものが存在する)といった一歩踏み込んだ仕掛けも。
MISFIT SHINEは2014ソチ五輪の公式スポンサーにもなっていました。
またこういったアクティビティトラッカーも宝石メーカーのスワロフスキーとコラボしてみる(デザインも含めて任せてみる)と、パッと見ではとてもアクティビティトラッカー(あるいはウェアラブルデバイス)とはわからない仕上がりになります。
またMISFIT SHINEには「SHINE speedo」と呼ばれる、競泳具などを展開するspeedoとコラボした派生モデルも。耐水性はもちろんのこと、泳法、水泳距離、ストローク数なども ”内部的には” 記録できる仕様になっているのだとか。
しっかりとしたベーステクノロジーをシンプルな形で提供できれば、デザインや装着方法を各ブランドに任せてみるということは様々な個性が発揮されます。そしてそのブランドらしさが取り込まれている商品であれば、元々ブランド自体に関心を持っているユーザーには届きやすいといった好循環も生まれます。
MISFIT SHINEについて
2015年11月24日時点において日本国内で正規に発売されている最新モデルが「MISFIT SHINE」。主にアクティビティログと睡眠ログが記録できます。またバッテリーは充電式ではなく、ボタン電池の交換式(おおよそ4ヶ月の連続使用が可能)。
アクティビティの記録と合わせて目標値を設定すると、ユーザーとしても意欲が湧くものですが、MISFIT SHINEではこの目標値を独自のポイント制という、一般的に多く見られる ”歩数” や ”運動時間” とは異なった指標で管理しています。身長・体重が異なる人と同じ歩数歩いても負荷が異なること、あるいは記録を共有(人と比較)する際、身長や体重、歩数といった細かい個人の情報を伝えずとも済むように、といった思想が込められているのだとか。MISFIT本体にはライトが内蔵されており、ポイントを確認する際にはこのライトがインジケーターとして機能します。
また時計としての昨日も併せ持っており、最低限これだけでも生活に大きく支障が出ないといった点もうれしいところ。
MISFIT SHINE本体のカラーは現存9色。これに装着するためのアクセサリー類も様々な素材・形状のものが展開されています。
中でも個人的に、特に嬉しかったのは手首や足首以外に装着するという選択肢も用意されていること。もともとこういったガジェットが好きな人の場合、気になったものは試してみたいという気持ちで買い足すことも少なくありません。よく「腕があと2本付いていたら」なんて冗談もでるほどです。そういった人も含め、装着する場所もユーザーの好みで複数から選択できるというのは正直かなり便利といえます。
なおMISFIT SHINEには廉価版モデル(防水性能が50m防水→30m防水になっている)のMISFIT Flashという商品も展開されています。こちらはよりポップな印象なので、防水性能を大きく気にする必要がなければ、外観デザインで好みのものを選ぶこともよいかもしれません。
加えてMISFITでは「ユーザーエクスペリエンスを向上させるのはハードウェアではなく、ソフトウェア」といった思想も持っており、ハードウェア側でストレス無くしっかりと使い続けられるテクノロジーを用意した上で、ソフトウェアもしっかりと作りこむことでユーザーにとって新たな体験を提供しています。
これまでITに関しては10年おきにパソコン→インターネット→モバイル/ソーシャル・ネットワークと技術が進歩してきています。現在(2010年代)はIoT(Internet of Things。モノのインターネット)が大きなテーマとして取り上げられるようになりました。これに関し、MISFITでは データを記録することが主な用途となっている現在のウェアラブル機器も、今後はモノをコントロールできるウェアラブルへと技術が移行していくべきとしています。
MISFIT SHINE 2について
そして2016年1月に日本国内で正式に発売されるのがMISFIT SHINEの後継モデルとなるMISFIT SHINE 2。前作より大きく改善されたポイントはタッチ精度、そして振動モーターを搭載したこと。もちろん睡眠情報の記録や防水性能、充電不要(電池交換式)といった仕様はそのまま踏襲しています。
MISFIT SHINEでは2回タッチされたらその振動を検知して通知を表示する方式でしたが、MISFIT SHINE 2では静電式のタッチパネルを搭載することでタッチ精度の改善を図っています。
本体に内蔵されるLEDの点灯パターンも1,600万通りの配色に。
大きなポイントとしてタッチ精度とともに挙げられていた振動モーター。振動モーターが内蔵されていることで1日の目標を達成した際に ”達成したことをほぼリアルタイムでユーザーに通知することが可能” となっています。充電式ではない機器にこのフィードバック機能を搭載するのは技術的にかなり難しいことらしく、MISFITとしても開発〜実装まで2年の歳月を費やしています。逆にいえば、それだけMISFITとしても強いこだわりを持ったポイントといえるでしょう。
またMISFIT SHINE 2では従来より搭載していた3軸加速度センサーに加え、新たに3軸コンパスも搭載。記録できるアクティビティの種類も増えています。
そして対応機器・対応アプリを用いることで機器の操作も可能に。IoTらしさが出てきた、といえるのではないでしょうか。
専用アプリとの同期速度も4倍早く、接続距離も4倍長くなっています。
そしてなおかつ、1度のバッテリー交換で最大6ヶ月ほどの連続使用を実現。
日本国内での発売は2016年1月29日(金)から。本体価格は12,800円(税別)からとなっています。既にAmazon.co.jpなどでは購入予約の受付を始まっています。また型落ちとなってしまうMISFIT SHINEに関しても、少なくとも2016年中は継続して販売をしていくとのこと。
純正のアクセサリー類も追って発売予定とされています。
その他、イベント会場内には装着例などを示した展示も。
マグネットを利用したクリップでシューズのひもに装着することも可能となっています。
ペンダント方式のアクセサリー類もMISFIT SHINE向けモデルはAmazonなどで購入が可能です。
まとめ
ウェアラブルデバイス自体はこれまでいくつかのものを使ってきています。そんな中で個人的に長く使うものを選ぶ時に重視している最低限のポイントは「装着していることを忘れられるか(邪魔にならない)」と「充電の煩わしさがないか」ということ。また一般の方(新しい物は外観を気にせず片っ端から試す、という思想がない方)であれば、ここに「デザイン性の高さ(目にしてもダサさを感じない)」も加わると思います。
こういったポイントで見てみると、MISFIT SHINE および MISFIT SHINE 2 は装着方法・装着箇所を選べる(手首に付ける、マグネットクリップで任意の場所に挟む、ペンダント方式で首から下げる)こと、そして1度の電池交換で数ヶ月の連続使用が可能なこと、で個人的に気にしている要素はクリアしているといえます。
また MISFIT SHINE 2 に関しては本体のバイブレーションによるフィードバック機能が追加された点は強く評価したいポイントです。こういったアクティビティトラッカーを使っていて最も残念に思う瞬間は ログを取っているつもりだったのに(電源が入っていなかった、電池が切れていたという理由で)ログが取れていなかった 時。ユーザーへのフィードバック機能が搭載されることで、こういった点に少しでも気付きやすくなります。
デザインに関しては個人の感性があるのでもちろん万人に共通してとは言えませんが、それでも前述の他ブランドとのコラボや装着方法を選べることで柔軟性も高いといえるでしょう。個人的には期待値はかなり高めなウェアラブルデバイスです。
なお今回モニターとして MISFIT SHINE および MISFIT SHINE 2 を提供していただけることになりました。ウェアラブルデバイスの最重要項目となる ”使用感(ログの取れ方)” の部分については、実際に使っていきながら確認していければと思います。