Apple iPad mini4(Wi-Fiモデル)を入手したので、外観レビューおよびファーストインプレッションをまとめておきます。
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記事の目次
技術仕様
最初に今回購入したiPad mini 4(Wi−Fiモデル)の技術仕様を整理・確認しておきます。
項目 | 詳細 |
---|---|
サイズ | 高さ 203.2 ✕ 幅 134.8 ✕ 厚さ 6.1 mm |
重量 | 298.8 g |
OS | iOS9 |
CPU | 64bitアーキテクチャ搭載 第2世代A8チップ(1.51HGz Dual-Core) M8モーションコプロセッサ |
メモリ | RAM 2GB / ROM 16GB or 64GB or 128GB |
バッテリー | 5,124 mAh |
ディスプレイ | 7.9インチ Retinaディスプレイ(2,048×1,536)326ppi |
カメラ | リアカメラ:800万画素 iSightカメラ フロントカメラ:120万画素 |
通信方式 |
FDD-LTE:- Wi-fi:802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)、MIMO対応HT80 |
その他 | SIMカード:- SDカード:- |
iPad mini 4 は先月初旬にAppleが発表した同社8インチクラスタブレットの最新モデル。新製品発表会の場ではさらっとした紹介のみであったこのiPad mini 4ですが、地味ながらもデザイン、性能、機能とも着実に進化を遂げています。
旧モデルで現在は生産中止となってしまったiPad mini 3と比較すると、本体の縦横のサイズは大きく変わらないものの、本体は1.4mmの大幅な薄型化が図られており、重量も約30gも軽量化。またRAM容量が2GBに倍増(これまでは1GB)しています。
特に本体の厚さ6.1mmについては、発売時期こそことなるもののSony Xperia Z3 Tablet Compact(厚さ6.4mm)といった薄さがウリの他社製品と比較しても劣ることがないレベルまで薄型化されており、今回私自身が購入を決めた理由もこの軽さと薄さにあります。
開封&同梱物チェック
今回購入したのはWi-Fiモデルの64GBモデル。本体カラーはスペースグレイです。
同梱物はiPad mini 4本体の他、Lightningケーブル、充電アダプタ、説明書類といったところ。
外観
iPad mini 4のフロントパネル。カラーバリエーションは3色(シルバー/ゴールド/スペースグレイ)用意されており、スペースグレイだけが全面ブラックのフロントパネルになっています(他の2カラーは全面ホワイト)。
ホームボタンには前モデルのiPad mini 3より導入されたTouch IDももちろん搭載。
iPad mini 4のフレームはリアパネルと一体型になっており、すべて金属が用いられています。上面にはイヤフォンジャックと電源キーを配置。
右の側面には音量キー。
下面には充電やデータの入出力時に用いるLightningコネクタとステレオスピーカー。
左の側面には特に何もありません。
リアパネル。基本的なデザインは同社のMacBook(12inch)と同じで、つや消しが施された表面と、中央に鏡面仕上げに近い光沢を放つリンゴマークが配置されています。
リアカメラ。今作より有効画素数は800万画素となっており、旧モデルのiPad mini 3から300万画素ほど高精細にパワーアップしています。
非常に光沢感の強いリンゴマーク。
下の方には iPad の文字と一部の仕様が書かれています。
片手で鷲掴みにしてみたところ。筆者は男性の中でもどちらかといえば手は大きい方ですが、手をいっぱいに開いてようやくガシっと掴める大きさ。
iPadの場合はディスプレイの周囲(上下左右)に適度にベゼルが残されているので、特にこのiPad miniのようにそこまでサイズが大きくないものであれば、そのベゼルを掴む形で持つほうがよいのかもしれません。
初期状態での中身
さらっとだけ中身もメモしておきます。下の写真は初期状態でのメイン画面。プリインストールされているアプリはかなり少なめで、かつこのうち6つのアプリはアンインストールが可能。普段からAndroid端末に慣れている筆者にとってはかなり新鮮に感じられました。
今回購入したモデルの容量は64GBですが、そのうち実際に使用できる容量は約52GBほど。
実はストレージ容量についてはiPhone 6 Plus自体も16GBモデルで問題なく使っていることから、当初は写真や音楽はほとんど溜め込まない前提で16GBモデルを購入しようと考えていたのですが、ガジェットショットさんの記事を読んで方向転換することに。
仮に16GBモデルを買っていたとすれば、初期状態でも空き容量はおそらく4GB程度。タブレットの場合は特に、写真や音楽以外にも動画や電子書籍といったデータを何かと溜め込みがちです。そういった点も含めて改めて考えれば、これから購入を考えている人は少しお金を出してでも64GB以上のモデルを買ったほうがよいように思います(16GBモデルと64GBモデルの価格差は税抜きで11,000円ほど)
ベンチマークスコア
性能の参考としてベンチマークスコアも測定。測定にはいつもどおり AnTuTu Benchmark、Geekbench 3、3DMarksの3つを用い、それぞれで5回測定した平均値を出しています。
AnTuTu Benchmark
まずはAnTuTu Benchmarkでの測定結果。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
UX | Multitask | 15,932 | 15,981 | 16,042 | 15,934 | 15,991 | 15,976 |
OC | 4,105 | 4,103 | 4,112 | 4,110 | 4,111 | 4,108 | |
CPU | CPU integer | 2,914 | 2,836 | 2,824 | 2,863 | 2,878 | 2,863 |
CPU float-point | 2,465 | 2,446 | 2,433 | 2,433 | 2,467 | 2,448 | |
CPU integer (Single-thread) |
82 | 82 | 82 | 82 | 82 | 82 | |
CPU float-point (Singe-thread) | 2,689 | 2,689 | 2,682 | 2,684 | 2,690 | 2,686 | |
RAM | RAM Operation | 826 | 809 | 828 | 826 | 827 | 823 |
RAM Speed | 5,058 | 5,059 | 5,059 | 5,057 | 5,058 | 5,058 | |
GPU | 2D Graphics | 1,622 | 1,622 | 1,622 | 1,622 | 1,622 | 1,622 |
3D Graphics | 13,300 | 13,266 | 13,326 | 13,297 | 13,313 | 13,300 | |
IO | Storage I/O | 2,572 | 2,580 | 2,580 | 2,580 | 2,580 | 2,578 |
Database I/O | 925 | 925 | 925 | 925 | 925 | 925 | |
TOTALスコア | 52,490 | 52,398 | 52,515 | 52,413 | 52,544 | 52,472 |
Android端末と比較した際に特徴として顕著に見て取れるのはマルチタスクのスコアの高さ。システムのつくりが違うとはいえ、例えばXperia Z4 Tabletなどと比較しても3倍ほどのスコアを叩き出しています。一方でInteger(整数演算。単純な計算を行なう際の性能目安)の演算能力、および容量自体が小さいRAMなどの演算能力はやはり低めとなっています。
Geekbench 3
続いてはGeekbench 3でCPUまわりのスコアを測定。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Single-Core Score | Total | 1,717 | 1,705 | 1,712 | 1,712 | 1,703 | 1,709 |
Integer | 1,805 | 1,794 | 1,793 | 1,796 | 1,794 | 1,796 | |
Floating Point | 1,702 | 1,703 | 1,701 | 1,700 | 1,695 | 1,700 | |
Memory | 1,575 | 1,534 | 1,574 | 1,570 | 1,541 | 1,558 | |
Multi-Core Score | Total | 3,110 | 3,089 | 3,108 | 3,097 | 3,095 | 3,099 |
Integer | 3,552 | 3,528 | 3,541 | 3,526 | 3,542 | 3,537 | |
Floating Point | 3,353 | 3,323 | 3,356 | 3,345 | 3,326 | 3,340 | |
Memory | 1,740 | 1,746 | 1,746 | 1,743 | 1,743 | 1,743 |
より性能のよい 64bitアーキテクチャ搭載第2世代A8Xチップ を搭載したiPad Air 2と比較するとどうしてもスコアは低いものの、旧モデルであるiPad mini 3と比較すれば、シングルコアで約1.27倍、マルチコアで約1.29倍のスコアを叩き出しています。
3DMarks
最後は3DMarksでグラフィック描写まわりの性能を確認。
項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|
Score | 18,776 | 18,904 | 18,907 | 18,921 | 17,051 | 18,511 |
Graphics Score | 25,322 | 25,344 | 25,346 | 25,404 | 21,489 | 24,581 |
Phiysics Score | 9,853 | 10,005 | 10,008 | 9,994 | 9,897 |
9,951 |
Graphics Test 1 (FPS) |
130.8 | 130.9 | 130.5 | 130.9 | 92.1 | 123.0 |
Graphics Test 2 (FPS) |
95.1 | 95.2 | 95.4 | 95.6 | 94.9 | 95.2 |
Physics Test (FPS) |
31.3 | 31.8 | 31.8 | 31.7 | 31.4 | 31.6 |
トータルScoreの平均は18,511。Android端末と比較すると、約2年前のハイエンドモデルとなるSamsung Galaxy Note 3と同程度というレベルに。ただしiPad mini 4の(数値的に見た)スペックでGalaxy Note 3と同程度といわれると、iPad mini 4(というよりAppleのチューニングレベル)の凄さが改めて感じられます。
実際に使ってみて
タブレット端末自体はこれまで Apple iPad(第三世代)→NTTドコモ dtab 01→Google Nexus7(2013)→Sony Xperia Z2 Tablet→Sony Xperia Z3 Tablet Compact→DELL Venue 8 7000シリーズ と使ってきており、iPadを自分で購入したのは約3年半振り。ただし直近では同サイズクラスでかつ薄型・軽量を特徴として謳うタブレット(Xperia Z3 Tablet CompactやVenue 8 7000シリーズ)を続けて使っていました。
そんな中で iPad mini 4 を手にしてまず思ったことは iPadとしては軽いんだけれど、同サイズクラスのものと比較するとまだ重い といったこと。iPad mini 4の場合、前述のとおり重量や厚みが大きく進化しているとはいえ、本体に用いられている金属素材の量が異なることもあってか、思っていたよりはややズシッとした印象。
背面の金属につや消しを施すことでさらさらとした指ざわりになっており、片手で持った時に少し滑りやすさ(不安)はあるような印象です。ただリンゴマークの部分は逆に指で触れても滑りにくい質感となっているので、このあたりに指が届くだけでも持ちやすさはだいぶマシになります。
一方Android端末ではあまり見かけることのない4:3比のディスプレイはネットブラウジングなどの際にはかなり見やすさが感じられます。縦向きでも、横向きでも、使いやすいといった印象。
動作自体はさすがAppleといった感じで非常に快適。開封してとりあえず1日ほど使ってみた現時点においては、満足度はかなり高めです。今後はせっかく軽くなった本体重量を無駄にしないよう、装着してもあまり重くならない(あるいは脱着が簡単にできる)アクセサリーを揃えて、外出先でも使っていきたいところ。
最後に
Android端末の場合、改造をせずとも細かいところまで自分好みにカスタマイズできる”自由”はとても大きな魅力です。一方でApple製品に関してはカスタマイズするという自由は確かに少ないものの、逆にカスタマイズを意識する必要が無いことで得られる、カスタマイズから開放されるという意味での”自由”があると改めて感じています。
どちらにも良さがあるのは間違いないので、自分の使い方をよく考えた上で、より自分に向いていそうなほうを選びたいところです。
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