
Huawei Japanが企画・開催した「Huawei P8 lite/TalkBand B2 ブロガー体験イベント」に参加した際、当初アナウンスされていたモニター機2つ(P8 lite、TalkBand B2)のほか、さらに MediaPad T1 7.0 もモニター機としてご提供いただきました(太っ腹)。今回はこの MediaPad T1 7.0 の外観レビューおよびファーストインプレッションを整理しておきます。
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記事の目次
技術仕様
まずは技術仕様の整理・確認から。
| 項目 | 詳細 | 
|---|---|
| サイズ | 高さ 約 191.8 ✕ 幅 107 ✕ 厚さ 8.5 mm | 
| 重量 | 約 278 g | 
| OS | Android 4.4 KitKat / Emotion UI 3.0 | 
| CPU | Spreadtrum SC7731G 1.2GHz Quad-Core | 
| メモリ | RAM 1GB / ROM 8GB | 
| バッテリー | 4,100 mAh | 
| ディスプレイ | 7インチ WSVGA(1,024×600)IPSスクリーン | 
| カメラ | リアカメラ:200万画素 フロントカメラ:200万画素  | 
| 通信方式 | 
 FDD-LTE:- Wi-fi:802.11 b/g/n(2.4GHz)  | 
| その他 | SIMカード:-(非対応) SDカード:microSDカード(最大32GBまで)  | 
MediaPad T1 7.0 は日本国内では今年7月に発売されたWi-Fiモデルのタブレット端末。最大の特徴といえる点は本体価格の安さで、キャッチコピーで「1万円で買える、使えるタブレット」と謳うとおり、設定価格は9,980円(税抜)とかなり安くなっています。
ディスプレイサイズは7インチ、解像度がWSVGA(1,024×600)となっており、画素密度の低さ(170ppi)は気になるものの、IPSモニターを採用することで視野角度の広さを確保。CPUには中国・Spreadtrum Communications社のSpreadtrum SC7731Gを搭載し、RAM1GB、ROM8GB(microSDカード対応)となっています。またフロント・リアに配置されたいずれのカメラも有効画素数は200万画素。
スペック的には一般的なローエンドモデルといった感じで、主にはネットブラウジングなどのちょっとした調べ物(解像度の粗さが気にならないもの)用として使うのがよさそうに思います。またGPSを搭載しているので、サイズ的にカーナビとしての利用もよいかもしれません。
開封および同梱物の確認
こちらが MediaPad T1 7.0 のパッケージ。Ascend Mate7 や P8 lite とは異なり、この MediaPad T1 7.0(というよりローエンドモデル全般?)に関してはパッケージデザインの質が大きく異なっています。

本体が入っている箱とフタも一体型となっており、高級感よりもコストを意識したパッケージ、といった印象。

同梱物を並べてみました。MediaPad T1 7.0 本体のほか、USBケーブル、充電アダプター、説明書/保証書類。

外観
こちらが MediaPad T1 7.0。フロントパネルはブラック1色。同じディスプレイサイズということもあり、イメージとしてはNexus7にかなり近いといえます。

ディスプレイ上部にはスピーカーとインカメラ。

ナビゲーションキーは画面上に表示されるため、ディスプレイ下にはロゴも含め、特に何も配置されていません。

側面を見ていきます。上にはイヤフォンジャック。

右には電源キー、音量キーおよびSDカードスロットを配置。

上(写真でいう右)から電源キー、音量キー。いずれも凹凸が少なめで、やや押しづらさがあるな、といった印象。

右側面の下部に配置されているSDカードスロットを開けたところ。microSDカードの挿し口、そしてその隣にSIMカードスロットの名残り(?)が見られます。

下には右側にmicroUSBコネクタとマイク。

左側には特に何もありません。

背面。背面の大部分は金属素材となっており、上下の端のみプラスチックパーツが用いられています。

背面上部は左上に有効画素数200万画素のリアカメラを配置。また中央には HUAWEI のロゴもデザインされています

下にはモデル番号など。

上下のプラスチックパーツの表面は、ナイロン素材の上にラバーコーティングを施したような、小さな凹凸のある質感。ここの端だけを掴んで持つ、という使い方はあまりしないかもしれませんが、このパーツのお陰でテーブルなどに置いて使う際は滑らずに操作することが可能です。

端末の中身
続いて初期状態での端末の中身も確認しておきます。
ホーム画面
ホーム画面は2ページ。”アプリドロワーがない”というEmotion UIの特徴は健在で、インストールされているアプリは全てホーム画面上に並べて配置されています。



通知領域も「通知」と「ショートカット」の2タブからなるEmotion UI標準のデザイン。

設定画面
続いて設定画面。Android標準の設定項目と比較した際にいくつか独自項目はありますが、そのうち使い勝手に大きく関わってくる項目は「ホーム画面のスタイル」「ナビゲーションバー」といったあたりでしょうか。


メモリ(RAM/ROM)の空き容量
MediaPad T1 7.0 のメモリ容量はRAMが1GB、ROMが8GBとなっています。
そのうちRAMの空き容量は約0.47GB。ちょうど半分が空いている、という状態です。

一方ROMの空き容量は約4.4GB。こちらもおおよそ半分が空いているという状態です。

ソフトウェアバージョン
OSバージョンは Android 4.4 KitKat。

ベンチマークスコア
性能の目安としてベンチマークスコアも測定しました。いつもどおり、AnTuTu Benchmark、Geekbench 3、3DMarksの3つのアプリにて、それぞれ5回ずつ測定した平均を出しています。
AnTuTu Benchmark

まずはAnTuTU Benchmark。MediaPad T1 7.0 は64bit非対応の端末となるため、ここでは32bitモードで測定しています。
| 項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| UX | マルチタスク | 2,793 | 2,797 | 2,788 | 2,796 | 2,797 | 2,794 | 
| Dalvik | 858 | 856 | 896 | 855 | 894 | 871 | |
| CPU | 整数演算 | 1,535 | 1,537 | 1,530 | 1,537 | 1,531 | 1,534 | 
| 浮動小数点演算 | 1,572 | 1,574 | 1,570 | 1,565 | 1,574 | 1,571 | |
| Single-thread integer | 1,081 | 1,093 | 1,096 | 1,095 | 1,097 | 1,092 | |
| Singe-thread float-point | 904 | 895 | 897 | 897 | 899 | 898 | |
| RAM | RAM演算能力 | 1,322 | 1,327 | 1,325 | 1,317 | 1,328 | 1,323 | 
| RAM速度 | 1,012 | 1,138 | 1,154 | 1,141 | 1,152 | 1,119 | |
| GPU | 2Dグラフィックス | 1,098 | 1,090 | 1,104 | 1,068 | 1,141 | 1,100 | 
| 3Dグラフィックス | 4,335 | 4,269 | 4,223 | 4,116 | 4,254 | 4,239 | |
| IO | ストレージのI/O | 662 | 753 | 646 | 756 | 684 | 700 | 
| データベースのI/O | 605 | 600 | 605 | 625 | 615 | 610 | |
| TOTALスコア | 17,777 | 17,929 | 17,834 | 17,768 | 17,966 | 17,854 | |
TOTALスコアの平均値は17,854。約3年前に発売された Nexus7(2012)で18,000前後となっており、それと同程度といえます。
Geekbench 3

続いてGeekbench 3での測定結果。
| 項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Single-Core Score | Total | 326 | 324 | 323 | 322 | 321 | 323 | 
| Integer | 411 | 410 | 400 | 403 | 397 | 404 | |
| Floating Point | 307 | 306 | 309 | 304 | 307 | 306 | |
| Memory | 194 | 188 | 197 | 199 | 197 | 195 | |
| Multi-Core Score | Total | 1,006 | 1,002 | 960 | 997 | 975 | 988 | 
| Integer | 1,355 | 1,354 | 1,253 | 1,351 | 1,290 | 1,320 | |
| Floating Point | 1,030 | 1,023 | 1,017 | 1,010 | 1,017 | 1,019 | |
| Memory | 264 | 257 | 264 | 265 | 265 | 263 | |
シングルコアの平均点が323、マルチコア(4コア)での平均点が988。こちらも先ほどと同じくNexus7(2012)でそれぞれ340前後、1,000前後となっており、同程度という結果に。
3DMarks

最後は3DMarks。
| 項目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| Score | 2,798 | 2,792 | 2,823 | 2,821 | 2,809 | 2,808 | 
| Graphics Score | 2,394 | 2,395 | 2,404 | 2,397 | 2,399 | 2,397 | 
| Phiysics Score | 6,845 | 6,647 | 7,251 | 7,400 | 6,982 | 7,025 | 
| Graphics Test 1 (FPS)  | 
9.8 | 9.8 | 9.8 | 9.8 | 9.8 | 9.8 | 
| Graphics Test 2 (FPS)  | 
11.1 | 11.1 | 11.2 | 11.1 | 11.1 | 11.1 | 
| Physics Test (FPS)  | 
21.7 | 21.1 | 23.0 | 23.5 | 22.2 | 22.3 | 
Score平均は2,808。Nexus7(2012)で3,200前後なので、こちらはやや劣るといった感じ。
ベンチマークスコアから見る限りでは、3年前に発売された端末と同等レベルという結果になりました。
実際に触ってみて
最近はタブレット端末も8〜9インチのものが比較的多く、7インチサイズだと安心して片手で掴めるという印象。ただし重量は約300gあり、本体サイズの割にはずっしりとしています。

インターネットブラウジングなどを負荷の低い使い方をしている限りでは、動作に遅延やカクつきを感じることはそれほどなく、操作性という意味では当初の想像よりもストレス無く使うことができます。
ただしミッドレンジ〜ハイエンドモデルに慣れてしまっていると、ディスプレイの解像度の低さは気になります。下の写真はAnTuTu Benchmarkの起動時画面をスクリーンショットし、トリミングだけ施した(リサイズなし)ものです。アイコンマークや文字が明らかに粗くなっていることがわかります。

ディスプレイサイズも最近のスマホと比較してもまだ大きく、かつ解像度は逆にHD以下。画素密度の低さがかなり目立つので、価格の安さはあれど、用途を選ばずバリバリ使う、という人にはオススメはできないかと思います。
やはりはじめにも触れたとおり、ちょっとした調べ物程度など、あまり画面の細かい部分まで気にならない(画面に映っている情報が大方把握できれば問題ない)ような使い方がよいのではないでしょうか。
なおベンチマークスコア測定時も比較対象として取り上げていたNexus7(2012)はまれにExpansysにリファービッシュ品(メーカー再生品)が入荷することがあり、以前ROM8GBのWi-Fiモデルが入荷した際の購入費用の概算見積額は約7,500円ほどでした。同スペックの中ではかなりバランスのとれている端末といえます。
MediaPad T1 7.0 と Nexus7(2012)と比較すると、それぞれのメリットは以下の内容といえます。
- MediaPad T1 7.0 のメリット
 - SDカードが利用できる
 - 本体重量が40g以上軽い
 - リアカメラが付いている
 - Nexus7(2012)のメリット
 - 現在もまだ最新OS(Android 5.1.1)が提供されている
 - 僅かながら解像度が高い(WXGA、1,280×700)
 
もしまたリファービッシュ品が登場して購入を検討するということがあれば(ですが)、購入候補のひとつとしてこのMediaPad T1 7.0 を含めてみてもよいのではないか?と思います。
最後に
MediaPad T1 7.0 の外観レビュー、中身の確認およびファーストインプレッションを整理してみました。1万円で買えるという点はとても魅力ですが、その分実力もそれ相応といえますので、購入を検討する際はぜひ用途をよく考えて判断してみてください。
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