2020年5月21日(木)より、Gramin(ガーミン)のウェアラブルデバイスの一部機種がSuica決済に対応。スマートウォッチをかざすだけで自動改札を通過したり、買い物の支払いをしたり、といった使い方が可能になりました。
この対応機種として案内されている製品は、たとえば海外版だと(国内実勢価格に対して)数万円安く入手できる場合も。そこで気になったのが海外版のGarmin製品でSuicaを登録したり、Suicaで決済したり、はできるのか?ということ。
実機を入手して試した結果、海外版ではGarmin Pay Suicaが使えないことを確認したので、情報をまとめておきます。
Suicaでの決済機能が目的でGarmin製品の入手を検討している場合には、日本版(国内正規品)を選ぶよう、十分に注意しましょう。
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海外版(実機)で確認したこと
検証用に入手したのは“東南アジア版”の「fenix 6S Sapphire Black DLC」。この機種自体はGarminの日本向けサポートページ上にGarmin Pay Suica対応機種として掲載されています。
製品保証の内容以外で、実機に触れて確認できた海外版と日本版の違いは以下3点。
- モデル番号が異なる
- 言語ロケールで「日本語」が選べない
- 設定画面にSuicaの項目がでない
ハードウェアとソフトウェアの両面で「海外版」と「日本版」は別もの(異なる扱い)だと確認できました。
モデル番号が異なる
まず海外版と日本版ではモデル番号(ハードウェア)が異なります。
パッケージなどから確認できる検証機(東南アジア版)のモデル番号は「010-02159-7F」。日本版のモデル番号は「010-02159-7D」であり、末尾が違います。
日本にはローカライズの施された独自仕様品が投入されていることになります。
▼東南アジア版のパッケージ
▼底面の情報は複数言語で表記されているが、日本語はない
▼説明書。英語とタイ語、マレー語/インドネシア語、ベトナム語で表記
言語ロケールで「日本語」が選べない
デバイスの初期設定時におこなう言語ロケールの選択。海外版では「日本語」の項目がなく、日本語表示が選べません。
▼東南アジア版で選べるロケールは英語、タイ語、マレー語、インドネシア語、ベトナム語
ちなみに製品が海外版であっても、スマホアプリ(Garmin Connect)上での表示には日本語が利用できます。スマートウォッチの画面上では日本語が表示できないということです。たとえばスマートウォッチに届いた日本語メッセージの通知は日本語部分が文字化けします。
▼海外版を登録した場合もアプリ自体は日本語で使える
設定画面に「Suica」の項目がでない
Garmin Pay Suicaの設定はスマホアプリからおこないますが、海外版では設定画面(カード選択画面)にそもそも「Suica(スイカ)」が出てきません。
▼「はじめに」から設定を試みると……
▼すぐクレジット/デビットカードのブランド選択画面になる
なおクレジットカードについても、VISAブランド(三井住友カード/REXカード/マイレージプラスカード)とMasterCardブランド(楽天カード)を試したかぎりではすべて登録不可でした。
まとめ:海外版でSuicaは使えない
Garmin Pay Suicaが利用できるのはあくまで日本版の製品だけ。対応機種として案内されているものであっても、海外版ではSuicaは使えません。
日本語が表示できないというSuica以外での機能制限も踏まえれば、“スマートウォッチ”として使うためのGarmin製品は(費用が高く見えても)日本版を選ぶことをオススメします。