海外からガジェットを個人輸入する際に有効でなおかつ最も簡単な手段のひとつといえば海外のAmazon(Amazon.com、Amazon.co.uk、など)を利用すること。
海外のAmazonならば(マーケットプレイスからの購入を除けば)購入時にAmazonへ支払う金額以外の費用発生はなし。また商品に不具合があってもしっかり対応してもらえる安心感があります。
でもひとつ問題なのは日本のAmazonで使っているアカウントはそのまま使えないということ。海外のAmazonをはじめて利用するとき、初心者にとって大きく立ちはだかる壁は「アカウントの作成」かもしれません。
そこでこの記事ではAmazonの海外向けサイトで使えるアカウントの作成方法、そして実際に買い物をする際の手順を紹介。実は海外用にアカウントを1つ作成すると、それを日本以外の他国では使い回すことが可能。わかりやすい米国向けサイトで作成し、それを活用してみましょう。
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アカウント作成にあたり準備するもの
Amazonの海外サイトで使えるアカウントを作成するにあたり、事前に準備しておくべきものは次の2つ。
- Eメールアドレス
- クレジットカード(またはデビットカード)
Eメールアドレスはアカウントを作成する際、ログインIDの代わりとして使用することになります。gmailやYahoo!メールなどのフリーEメールアドレスで問題ありませんし、プロバイダー(OCN、NECなど)から提供されているEメールアドレスでももちろんOKです。
また正確に確認はしていませんが、おそらく携帯キャリアから提供されるEメールアドレス(〜@docomo.ne.jpなど)でも大丈夫だと思います。
クレジットカードは厳密には「アカウント作成」でなく「商品購入時の支払い決済」時に必要です。海外のAmazonで買い物をする際はクレジットカード払いが基本になるため、併せて準備し、アカウント作成時に支払い方法として登録してしまいましょう。
登録するクレジットカードは日本国内で作成したものが使えます。クレジットカードの登録方法ものちほど説明していきます。
アカウントを作成する
アカウントはAmazonの米国(アメリカ)向けサイト、欧州(ヨーロッパ)向けサイトといずれで作成しても、これが海外向けサイトでは使いまわせます。
ただ作成時は少しでも説明書きをきちんと読んで理解できるほうがよいですよね。今回は内容を理解できる方が割合的に多いであろう英語表記のサイト、米国向けのAmazon.comにてアカウントを作成していきます。
なお以降に紹介する画像はすべてアカウント作成をパソコンでおこなった際のものです。
まずは Amazon.com のトップページ(http://www.amazon.com)へアクセス。画面右上の【Your Account】をクリックします。
サインイン画面が表示されたら「Email or mobile number」の欄に用意したEメールアドレスを入力。次に下の質問(既にAmazonを利用したことがあり、パスワードが登録されているかを聞かれている)で「No, I am a new customer.」を選び、その下のボタンをクリック。
するとアカウント情報の登録画面に遷移します。
「My name is」の欄には自分の氏名をローマ字表記(例:山田太郎なら ”Taro Yamada”)で。その下の欄(2箇所)にはログインIDとして使用するEメールアドレスを2回入力。最後に「Enter a new password」とその下の欄へログインに使いたいパスワードを2回入力し【Create account】のボタンを押します。
Eメールアドレス、パスワードそれぞれ2回ずつ入力した内容が合致すれば、下のような画面が表示されます。これでアカウントは作成完了です。
クレジットカード情報を登録する
続いてクレジットカード情報をアカウントに登録していきましょう。先ほどの続きからでも構いませんし、トップページでも構いませんので、画面右上の【Your Account】を再びクリック。
アカウントの管理画面が表示されたら【Amazon Wallet】→【Payment Methods】の中にある【Add a Credit or Debit Card】を選びます。
クレジットカード情報の登録画面が開くので、ここにカード番号、カードに記載されている名前(ローマ字表記)、カードの有効期限を入力。最後に画面下の【Next】をクリックします。
次は請求先情報(住所)を入力。ここで入力した請求先住所は配送先住所としても使用でき、前もって住所登録を済ませておけば、商品購入時は配送先住所を入力する手間を大幅に省けます。
住所を英語表記にする際の例を以下に示しておきますので、ぜひトライしてみてください。
- 住所(日本語表記)
- 住所:〒123-4567 東京都八王子市横山町1-2-3 タワー八王子456号室
- 氏名:山田 太郎
- TEL:090-1234-5678
- 住所(英語表記)
- Full name:Taro Yamada
- Address Line 1:#456 Tower Hachioji, 1-2-3 Yokoyama-cho
- Address Line 2:
- City:Hachioji-City
- State/Province/Region:Tokyo
- ZIP:1234567
- Country:Japan
- Phone Number:+819012345678
日本語の住所を英語表記に置き換える場合にはポイントがいくつかあります。
まず住所は後ろから「,(カンマ)」区切りで書いていきます。配送先が集合住宅の場合は部屋番号や集合住宅名から始まるといった具合ですね。2つある「Address Line」は住所が長い場合に分けて入力するために使うスペースです。
次に電話番号は市外局番の頭の「0(ゼロ)」を「+81(日本の国番号)」に置き換えた内容で入力します。登録する番号が固定電話でも、携帯電話でも、書き方は変わりません。
また住所に横文字が使われており(例:タワー八王子など)単語のつづりがわからない場合にはローマ字表記(例:タワー八王子なら「tawa-hachioji」)と記載しましょう。
住所の詳細部分を使用するのはおもに日本国内の配送業者(ドライバーさんなど)。つまり日本の方がどうにか読める形で表記することを意識してみてください。
住所の入力を終えたら、画面下の【Save this address】をクリック。
するとアカウントに登録されているクレジットカードの一覧が画面に表示されます。今登録したカードをカード会社やカード番号(末尾4ケタ)で探し、その右側にある下矢印をクリックしてみます。
カードに記載されている氏名、請求先住所などが表示されます。正しい内容できちんと表示されればクレジットカード情報も登録完了です。
買い物をする際の手順
ここからは実際に買い物をする際の手順を紹介。今回は米国向けサイトのAmazon.comで作成したアカウントを使い、Amazo.comで買い物をする流れで見ていきます。
冒頭でも触れたとおり、Amazonの海外サイトで作成したアカウントは欧州各国向けのAmazonサイトでも使用が可能。ただサイトの表示言語が変わっても、画面の構成や注文の手順は大きく変わりません。ざっくり理解しておくだけでも簡単に買い物ができることでしょう。
まずはほしい商品を検索し、商品ページを開きます。色やサイズなど種類がある場合は欲しいものを選択し、画面右の【Add to Cart】をクリック。商品を買い物カゴに入れます。
海外のAmazonでは商品を買い物カゴに入れる際に「アカウントのアップグレード」や「商品の保証プラン追加」を問うメッセージが表示されることも。必要なければ【No thanks】を選び、次の画面に進みます。
商品が買い物カゴに入った旨メッセージが表示されます。追加で購入するものがなければ【Proceed to checkout】を選択。
次の画面でサインイン(アカウント情報の入力)を求められる場合があります。もしサインイン画面が表示された場合には、さきほど登録したEメールアドレスとパスワードを入力し【Sign in using our secure server】をクリックしましょう。
購入する商品を配送する住所の選択画面に。クレジットカード情報を登録した際に入力した住所などが表示されるので、配送先として指定したい住所の下にある【Ship to this address】をクリック。
今度は配送方法の選択。配送までの日数が短いほど、配送料は高くなります。時間と料金どちらを優先するかを考え、配送方法を選びましょう。利用する配送方法にチェックを付けたら【Continue】をクリック。ちなみに配送方法は(この後に登場する)注文内容の確認画面での変更も可能です。
なお先程の画面で注文数量が誤っていた(あるいは不要なものが買い物カゴに入っていた)場合は、左下に表示されていた「Change quantities or delete」をクリックすると数量が変更(あるいは買い物カゴから除去)できます。正しい内容に修正したら【Continue】をクリックしましょう。
次は支払い方法を選びます。クレジットカード情報を複数登録している場合はどのカードで決済するかを選択。カード情報の下に表示されている選択肢は「My card is in Jajpanese Yen(JPY)」にチェックを付けておきます。支払い方法を選び終えたら【Continue】をクリック。
最後に注文内容の確認画面が表示されるので、注文する商品(もの、数量)が間違っていないことをまずは確認。併せて欠かさずチェックしておきたいのは「配送先住所と支払い方法」「発送オプション(発送方法)」「購入費用」の3点。
まずは配送先住所と支払い方法はさきほど自分で選んだとおりになっているかをチェック。
続いて発送オプション(発送方法)も指定した内容どおりか確認。チェックを付ける位置を変えると画面右の「Order total(合計金額)」が変わります。どの配送方法でいくらくらいお金がかかるのかをあらためてチェックしてみるとよいでしょう。
なおAmazonからクレジットカード会社への代金請求(商品代、配送料などもろもろ込みの額)は「日本円で請求」「外貨(Amazon.comなら米ドル)で請求」と通貨を指定できます。合計額の下にある「JPY/USD」の項目で指定したいほうへチェックを付けましょう。
「日本で請求(JPYを選択)」とすると、元々の商品価格(外貨)をAmazon自身が独自に設定したレートで日本円に換算し、クレジットカードへ請求情報として送信(=注文以降に為替の変動があっても請求額は表示されている日本円で変更なし)されます。
一方「外貨で請求」とすると、Amazonからクレジットカード会社への請求は外貨でおこなわれ、クレジットカード会社に請求情報が到着したタイミングでカード会社が独自に設定したレートにて日本円に換算。そしてクレジットカードの使用データとして登録(=Amazonでの注文時に日本円での金額は確定しない)されます。
Amazonが独自に定めるレートは、基本的にカード会社が定めるレートより若干割高。ただしAmazonからクレジットカード会社に請求情報が送信されるのは商品の発送が完了したタイミングであり、商品注文後~発送前の期間で円安に傾くと、注文時の想定より商品代金が割高になるケースも。
多少割高でも構わないので支払金額をすぐ確定させたい場合には「日本円で請求」を。少しでも支払いを安く済ませられる可能性を取りたい場合には「外貨で請求」を選択するとよいでしょう。参考までに、私自身が海外のAmazonで買い物をする際はほとんど「外貨で請求」を選びます。
配送先住所、支払いに使うカード、購入する商品の内容・数量、発送方法、請求通貨をすべて確認したら、最後に画面右上の【Place your order in ◯◯】をクリック。
これで注文は完了。あとは商品が出荷され、手元に到着するのを待つだけです。
なおAmazon自体から直接購入する(マーケットプレイス出品業者からの購入ではない)場合、最終確認画面で表示されている「Import Fees Deposit」の中に輸入消費税や通関に関する手数料が全て含まれています。
ですので荷物を受け取る際に宅配ドライバーの方に……といった形でお金を支払う(商品受け取り時に現金で税金などを支払う)必要はありません。
また注文の合計額に組み込まれた輸入消費税額は想定される最大額で計算されています。個人輸入扱いとして通関されると輸入消費税などは0.6がけされ割引となるため、購入からしばらく過ぎたタイミングでデポジットの余りが返金されるケースもあります。
輸入消費税額の計算方法については、以下の記事も参考にどうぞ。
日本への発送に対応していない商品もある
海外のAmazonで販売されている商品には、日本国内住所宛てに直接出荷できないものも多く存在。
カートに入れた商品が指定した住所宛てに出荷できないものであった場合には、注文手続きを進める中で以下のようなメッセージが表示されます。
またあらかじめログインした上で商品ページを確認すると、商品ページ上にも「日本へは発送できない」旨の記載が確認できます。無駄な手間をかけないよう、ぜひ覚えておきましょう。
もし日本へ出荷できない商品をどうしても購入したい場合には、スピアネットやFishisfastなどの転送代行サービスを利用する必要があります。こちらはまた別な機会にでも、詳細を紹介しますね。
最後に
海外のAmazonで使用できるアカウントの登録方法や実際の購入手順をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
国外といえど同じAmazonであり、サイトデザインや構造は日本国内向けのAmazon(Amazon.co.jp)と大きく変わりません。普段からAmazon.co.jpでの買い物に慣れ親しんでいる方であれば、内容としてそこまで難しいものではないかと思います。
海外で販売されているガジェットは国内Amazonのマーケットプレイスにて「並行輸入品」として販売されているケースも多くありますが、スマートフォンなどは割高な価格設定であることがほとんど。
少しでも手間を省くためにそういった販売元を利用するのか、それとも自分で多少の手間をかけてでも安さ重視で購入するのか。状況により使い分けることがオススメですが、もし「海外のAmazonから直接購入しよう!」となった場合に今回まとめた内容が参考になれば幸いです。
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