Surface Pro Xのログイン画面

フリーランスという働き方をしている現状。

すべての裁量(と責任)は自分にあるわけで、やろうと思えばこころゆくまでサボることも可能なわけですが、後々「この1年間、ぼくはいったい何をしていた……?(焦)」と悔いることはないよう、目標設定とその振り返りだけは毎年欠かさずおこなっています。

とはいえ、もともとは目標管理が大の苦手。そこであれこれ試した末に「これなら無理なくできる」とたどり着いたのが、タイトルにもある、目標の意識付けに「パスワード」を活用するというものです。

この記事ではぼくのパソコンやスマホの使い方(一例)として、「パスワード」を活用した目標の意識付けについて、やり方やコツを紹介します。


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目標の意識付けに「パスワード」を活用

どういうこと?

この記事で紹介する「目標の意識付けに『パスワード』を活用する」とは、毎日使う機器やサービスのパスワードに目標(目指す姿・かたち)が連想される言葉を組み込み、定期的に入力することで、自然と意識への定着をはかるというものです。

実感している効果

目標の意識付けにパスワードを活用してみて感じる効果は3つ。

「目標の意識付けにパスワードを活用する」ことの効果

  • 目標が意識へ”自然に”浸透する
  • パスワードが覚えやすくなる
  • セキュリティレベルを高められる

ひとつめはまさに狙っていること。ふたつめとみっつめは付随効果といったところです。

目標が意識へ”自然に”浸透する

毎日使うパスワードに目標を連想させる言葉を組み込むと、必然的に毎日目標を意識する機会が生まれます。

パスワードに意味のある単語を使ったり、言葉や文として読めるものにしたりすることで、パスワード入力時には文字列を自然と頭の中で唱える(暗唱する)ようになります。

この唱える内容を目標にしてしまえば、いやでも毎日意識するようになるというわけです。またそれに反する出来事があった場合にも「”目指す姿”はこうじゃないよね」といち早く気が付くきっかけになり得ます。

口に出した言葉が現実になる、といった「言霊(ことだま)の力」と大きく変わらないと思っています。ポイントは毎日使うパスワードに組み込むと、強制的に、毎日唱える機会が生まれるということです。

なお「指が覚えてしまう(=頭の中で唱えずとも入力できる)」と効果が弱まるため、効果を維持するためには、あわせて一定の頻度でのパスワードの見直しも必要です。

パスワードがユニークかつ覚えやすくなる

パスワードに目標(=自分の中にある大切なこと)を組み込むと、できあがった文字列は自然と”自分だけのユニークな内容”になります。すると、たとえ少し長い文字列になってしまったとしても、意外に無理なく覚えられます。

セキュリティレベルを高められる

他人に口外しない“自分の内にだけある目標”からパスワードを作ると、覚えやすいだけでなく、内容が他人にもバレにくくなります。

また目標=定期的に見直すものと考えれば、パスワードも定期的に見直すことになり、トータルでセキュリティレベルの向上(セキュリティレベルの維持)につながります。

やり方(手順)とコツ

パスワードを活用して目標の意識付けをはかるにあたり、ぼく自身が実践している「パスワード作成・設定の手順」は以下のとおり。

パスワード作成・設定の手順

  1. 目標を決める
  2. 目標をイメージできる「言葉」を選ぶ
  3. 選んだ言葉を使って文字列(=パスワード)をつくる
  4. 毎日使う機器やサービスのパスワードとして設定する

たとえば「5,000兆円稼ぐ」「10kg痩せる」「毎日ブログをかく」が目標なら、パスワード(文字列)は「5000choyen-diet10kg-everyd@yblog」といった感じです。

パスワードを設定したら、あとは基本1年間そのパスワードを使い続けます。そして1年サイクルで目標の達成度を振り返り、必要に応じて見直し(再設定)をおこないます。

ここからは各手順においての”コツ”をもう少しだけ詳しくまとめておきます。

目標は3~4つ決める

目標の数はできれば3~4つ用意するのがオススメです。複数の単語をつなげることで”パスワードとしての強度”が高まります。

またそれぞれの目標は原則、短いものなら1年、長くても3年くらいで達成できそうな“ちょっと先に目指せるもの”にします。これは定期的に見直す(=セキュリティレベルを維持する)こと、そして手が覚えないようにする(=意識する機会をつくる)ことを考えてのものです。

ちなみに3~4つの単語(目標)で構成する場合、毎年すべての単語を入れ替える必要はありません。振り返ってみて「これは達成した」「無意識にできるようになった」と感じるものだけを都度入れ替えていきます。

目標が具体的にイメージできる言葉を選ぶ

考えた目標ひとつひとつに対して、その目標(目指す姿・かたち)が具体的に頭に思い浮かぶような言葉を選びます。

その言葉を見たとき、読んだとき、思い浮かべたときに目標がしっかりイメージできるものであれば、選ぶ言葉は抽象的なものでも、具体的なものでも構いません。

たとえば「5,000兆円稼ぎたい」場合。

「kasegu(かせぐ)」という言葉で「5,000兆円稼ぐ」とはっきり頭に思い浮かぶならOKです。それだけでは言葉が足りないと感じるなら「5000choyen(5,000ちょうえん)」など具体的な言葉を選ぶようにします。

一部の文字を置き換える

目標に対して言葉を選び、ひとつにつなげたら、一部の文字を読み方や形の似ている別の文字に置き換えます。こうすることでパスワードの強度がより高まります。

たとえば「5000choyen(5,000兆円稼ぐ)」と「diet10kg(10kg減量)」と「everydayblog(毎日ブログをかく)」をつなげて「5000choyen-diet10kg-everydayblog」という文字列になった場合。

「1(数字のイチ)」を「l(アルファベッドの小文字のエル)」に替える。「a(アルファベッドのエー)」を「@(アットマーク)に替える。といった具合です。

毎日使うもののパスワードに設定する

生成したパスワードは“毎日使う”機器やサービス、ソフトウェア、アプリに設定します。

毎日使うものに設定すれば、入力(=意識する機会)が勝手に習慣づけできます。

毎日パソコンを使うのであれば、パソコンのログインパスワードでOKです。パソコンのログインは別の方法(生体認証など)でおこなっているといった場合には、毎日使うサービスやアプリのパスワードとして設定します。

忘れないようにしたいポイントは最低でも1日1回以上は入力機会のあるものを選ぶということです。

また入力頻度が多すぎると、効果が弱まりやすくなるようにも思います。使いまわさないようにするとともに、多くても入力頻度が1日3回くらいのものを選ぶのがオススメです。

1年周期で目標を振り返る

目標に対しての振り返りは長くても1年周期でおこないます。

それぞれの目標が達成できたか(できているか)を振り返り、達成できた目標については、その目標を連想するための言葉をパスワードから卒業(除外)させます。引き続き取り組む場合は、次年もパスワードに組み込みます。

ちなみに1年を通じる中で目標が微修正されていたり、目標が連想できる“よりしっくりくる言葉”が見つかっていたりすれば、同じ言葉をそのまま使い続けず、1年の途中で変えてもよいと思います。このあたりは臨機応変に。

さいごに

フリーランスとして働くようになり、なんとか無事に6年目を迎えることができています。

ぼく自身、目標管理については苦い経験がたくさん。設定した目標がいつの間にか頭から抜け落ちてしまったり、その防止策としておこなったハズの周囲への宣言が”プレッシャー”として効きすぎ最後は自滅してしまったり。

こうした過去の経験から「本気の目標は自分の内に秘めておく」ようになりました。そしてその前提で目標達成の助けとなり、なおかつ”無理なくできるやり方”として行きついたのが「パスワード」を目標の意識付けに活用することです。

個人的にはパスワードを活用するようになってから、変に意気込まなくとも、自然と”その時の自分のなりたい姿”に近づけるようになった実感があります。目標から選んだ「言葉」はだいたい1~2年くらいで達成できる(できるようになる)感じです。

同じように「目標管理が苦手」と感じている人がいれば、ぜひ一度、パスワードを活用した目標の意識付けを試してみてください。