Motorola Mobility(モトローラ・モビリティ。以下、Motorola)のスマートフォン「motorola one macro(モトローラワンマクロ)」を購入しました。
この記事ではパッケージや同梱物、端末の外観デザイン、ソフトウェアや気になる機能など、motorola one macroの第一印象をレビューします。
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記事の目次
ファーストインプレッションまとめ
motorola one macroを手に取り、触ってみてのファーストインプレッションを最初にまとめてみました。良し悪しある中でも印象強いのが「マクロカメラの楽しさ」。当初想定していた以上にワクワクできるものであり、この楽しさが低価格帯のスマホで味わえることに現状まず結構な満足感を得ています。
- トレンドを取り入れたデザイン設計や指紋センサーの配置など見た目がよい
- 見た目はよいが、手にとっていだく質感は“価格相応”
- 低価格帯の製品ながらMotorola独自の特徴機能がしっかり使える
- 日常使いには十分な性能。でもゲームをゴリゴリ楽しむなら別製品を
- 使ってみて「すげー!」と興奮できるマクロカメラがとにかく楽しい
製品の基本情報
「motorola one macro」とは
motorola one macroは2019年10月にMotorolaが海外で発表していたスマートフォン。
日本では展開されていない「motorola one」ファミリーに含まれるミドルレンジ製品。ただ欧州向けには税込価格199.99ユーロ(約24,200円)で投入されており、価格の視点では低価格帯の製品に分類できます。
最大の特徴は“従来比で5倍も被写体に近づける”とうたうマクロ撮影カメラ「Macro Vision Camera」を搭載すること。背面カメラはトリプル設計(三眼設計)で、それぞれ1,300万画素(f/2.0)の広角カメラ、200万画素(f/2.2)の深度カメラ、200万画素(f/2.2)のマクロカメラという構成です。
樹脂製の外装やHD解像度相当の液晶ディスプレイ採用など、仕様面は価格相応。ただし「狭額縁」「縦長画面」「ノッチ」などのトレンド要素など、最低限のポイントはしっかりおさえた内容です。
「motorola one macro」の技術仕様
Motorola公式サイトのイタリア向け製品ページにて確認できる、motorola one macro(型番:XT2016-1)のおもな仕様情報は次のとおり。
サイズと重さ | |
---|---|
高さ | 157.6mm |
横幅 | 75.41mm |
厚さ | 8.99mm |
重さ | 186g |
システム | |
OS | Android 9 |
SoC | MediaTek Helio P70 Octa-Core |
RAM | 4GB |
ROM | 64GB |
SDカード | 対応(最大512GBまで) ※SIMカードスロット2との排他設計 |
バッテリー | 4,000mAh |
ディスプレイ | |
サイズ | 6.2インチ |
解像度 | HD+(1520×720ドット) |
種類 | IPS LCD |
カメラ | |
背面カメラ | トリプルカメラ
|
前面カメラ | 800万画素 |
SIMカード | |
種類 | nanoSIM |
スロット数 | 2 |
通信方式 | |
FDD-LTE |
Band 1 Band 2 Band 3 Band 4 Band 5 Band 7 Band 8 Band 19 Band 20 |
TDD-LTE |
Band 38 Band 40 Band 41 |
WCDMA |
Band 1 Band 2 Band 4 Band 5 Band 8 Band 19 |
CDMA | – |
TD-SCDMA | – |
GSM |
Band 2 Band 3 Band 5 Band 8 |
Wi-Fi | IEEE802.11 b/g/n(2.4GHz) |
Bluetooth | Version 4.2 |
その他 | |
防塵防水 | IPX2 |
購入品を写真で紹介
パッケージと同梱品
motorola one macroに用意された本体カラーは青系色「Space Blue(スペースブルー)」と紫系色「Ultra Violet(ウルトラバイオレット)」の2色。このうち購入したのはSpace Blueです。
開封時に印象的だったのは「保護ケースを装着した状態で箱詰め」されていたこと。“試供品”として「保護ケース付属」あるいは「画面保護フィルム貼り付け済み」で出荷されている製品は見かける機会が増えましたが、保護ケースが「同梱」でなく「装着済み」だったのは今回が初めてです。
▼パッケージカラーはパープル。中身(端末本体の色)とは直接関係ない
▼対応バンドの記載あり。ただ公式サイトには「Band 41」も書かれており一部内容が異なる
▼養生フィルムは不透明。画面保護フィルムは別途用意する必要あり
▼端末本体に保護ケース(透明のソフトケース)を装着した状態で箱詰め・出荷されている
▼パッケージ内容物一式。イタリアから個人輸入したため、充電器のプラグ形状はCタイプ
端末の外観デザイン
「狭額縁」「縦長画面」「ノッチ」「グラデーションカラー」など、デザイン設計についてはトレンド要素がしっかり意識されています。また指紋認証センサーをロゴ部に内蔵している点は「デザインを損なわない」「他人にそれと気づかせない」という2つの理由で好印象です。
一方で外装の素材(プラスチック)のせいで、手にとりいだく質感は“価格相応”。側面~背面は光沢仕上げになっており、指紋や皮脂汚れも目立ちやすいです。
▼前面は中央から端まで、目立つ傾斜はない。平らな設計
▼外装がプラスチック製のおかげで“大きさの割には軽い”
▼フロントパネル上の画面占有率は82%。ハイエンド機に慣れているとベゼルレス感は弱い
▼背面は上から下にかけて色が明るくなるグラデーション仕上げ。上部が「ダークネイビー」とでもいうべき“濃紺”。下部は“スカイブルー”の表現が合う明るい青。
▼3.5mmオーディオ端子とUSB Type-C端子を装備。有線イヤホン/ヘッドホンも物を問わず使える
▼右面には音量キーと電源キー。電源キーの表面には凹凸があり、触感だけで判別できる
▼左面にはカードスロット。スロット2が「nanoSIM」と「microSDカード」の排他設計
▼生体認証機能は「顔認証」と「指紋認証」に対応。指紋センサーは背面ロゴ部に内蔵されている
ソフトウェアと機能・性能
技適なし・Android Oneプログラム非適応
海外向けの低価格帯モデルとしては珍しく、FDD-LTEのBand 19(NTTドコモのプラチナバンド)やWCDMAのBand 19(NTTドコモのFOMAプラスエリア)をサポート。とはいえ2019年12月1日(日)時点で配信されている最新バージョンのソフトウェアでは、認証情報(規制情報)の項目に日本向けの技適マークはありません。
ソフトウェアでまず気になったのはプリインストールアプリが少ないこと。ただひとつ注意点として、motorola one macro自体はGoogleのAndroid Oneプログラムを適用した製品ではありません(=発売日から2年間のOSアップデート保証、3年間の月次セキュリティアップデート提供の保証はありません)。
「motorola one」ファミリーにはAndroid Oneプログラム適用製品・非適用製品が混在しているため、購入を検討する際は事前に確認することを忘れずに。
▼2019年12月1日(日)現在、認証・規制情報の電子表示に日本の技適マークはない
▼初期状態でインストールされているアプリ(アプリドロワーで確認できるもの)は29個
▼NTTドコモのSIMカードを挿したところ、日本国内向けAPN情報が18種類表示された
Motorola独自の“特徴機能”に対応
低価格帯の製品ですが、直近のMotorola製スマートフォンの多くに搭載されている特徴機能「Moto Actions(モトアクション)」や「Moto Display(モトディスプレイ)」には対応。ジェスチャー操作機能「Moto Actions」では10種類、情報表示機能「Moto Display(モトディスプレイ)」は2種類の機能を設定可能です。
画面の種類が有機ELディスプレイではないため、AOD(Always on Display。常時点灯)には非対応。代替機能として「端末本体を持ち上げる」「画面をタッチする」というワンアクションにより“AODのような表示”で時刻や通知をすばやく確認できる設計になっています。
▼「手首を2回ひねってカメラ起動」など“使っていて気持ちよい”ジェスチャー操作に対応
▼Moto Displayでの対応機能は2種類と少ない
性能は2年前の上位機~同世代の中位機相当
motorola one macroに搭載されたチップセットはMediaTek(メディアテック)社のHelio P70(8コア)。ここに4GBのシステムメモリと64GBの内蔵ストレージを備えています。
これらの性能(処理能力)の参考値として、2つのベンチマークアプリによるスコアも測定しました。
まずAnTuTu Benchmark(Version 8.0.4-OB)のスコアが160223。ランキングで近いスコアが載っていた“近似デバイス”は「Huawei Mate 20 lite(RAM4GB/ROM64GB)」や「Huawei Redmi Note 8(RAM4GB/ROM64GB)」であり、1年前~同一年発売のミドルレンジモデル相当です。
またGeekbench 5でのCPUスコアはシングルコアだと284、マルチコアでは1439。Computeスコアは1208。“近似デバイス”は「Samsung Galaxy S8(Exynos 8895搭載)」や「Xiaomi Pocophone F1(Snapdragon 845)」であり、2年前発売のハイエンドモデル相当という結果になりました。
▼AnTuTu Benchmark(Version 8.0.4-OB)のベンチマーク結果は「160,223」
▼Geekbench 5(CPU)のベンチマーク結果はシングルコア「284」、マルチコア「1,439」
▼Geekbench 5(Compute)のベンチマーク結果は「1,208」
カメラ(マクロ撮影)
現時点ではあくまで簡単に触ってみた第一印象ではあるものの、マクロカメラが思いのほか楽しい。
超広角カメラを含むデュアルカメラスマホを初めて使ったときのこと。「前後に動けないシーンでも望遠撮影は(劣化を許容すれば)デジタルズームでどうにかなる。でもより広角な写真はどうにも撮影できない。これを複眼カメラで解決したこのスマホ、便利すぎる!」と思った記憶が。
そしてこのときと近い感覚をマクロカメラにいだいています。超広角カメラと比較すると“実用性”で劣る気はしているものの、久しぶりに「今までできなかったことができる!」とワクワクしているのは事実。
楽しんで使っていく中で、機能が活きる(または機能を活かせる)“自分なりの使い方”を探っていくつもりです。
▼右から順にマクロカメラ、広角カメラ、深度カメラ、レーザーAFセンサー、LEDライト
▼被写体に1万円札を用意。2cmほどの距離で構える
▼広角カメラでは近距離すぎてピントが合わず。画面下部には「マクロに切り替える」の提案が
▼マクロモードに切り替え。被写体との距離は変わりないが、ばっちり合焦できた
▼1万円札をマクロ撮影したサンプル①(リサイズ前の原寸写真はコチラから)
▼1万円札をマクロ撮影したサンプル②(リサイズ前の原寸写真はコチラから)
購入には欧州Amazonの利用がおすすめ
このブログでは複数の海外通販サイトの発売・価格情報を紹介しています。
ただこれらの中でmotorola one macroが注文できるのは2019年12月1日(日)時点だと欧州国向けのAmazonのみ。なお同日現在、ドイツ向けサイト(Amazon.de)やスペイン向けサイト(Amazon.es)、イタリア向けサイト(Amazon.it)では日本国内住所宛てへの発送が可能です。僕もイタリアから個人輸入しました。
もしこれから入手を考えるのであれば、上記を参考に、注文するタイミングで価格が最も安い場所を選ぶことがおすすめです。
ひとつ注意点として、Amazonの日本向けサイト(Amazon.co.jp)で作成したアカウントは、Amazonの海外向けサイトでは使用できません。海外向けのAmazonの利用には別途、海外向けサイトで使えるアカウントの作成が必要です。
ただし例えば米国向けAmazon(Amazon.com)で作成したアカウントなら、スペインを含む欧州向けAmazonでも使い回せます。
海外Amazonの利用方法については以下の関連記事も参考にどうぞ。