RAVPower RP-PC104

RAVPower(ラブパワー)から発売中のモバイル充電器「RP-PC104」。窒化ガリウム(GaN)を半導体素材に用いた製品として気になったため、2019年1月に購入。おおよそ3ヶ月使ってみましたが、今ではすっかり“毎日持ち歩くモノ”として定着しています。

そこでこの記事ではRAVPower「RP-PC104」の特徴や使用感をレビュー。充電機器として必要十分の給電性能はもちろん、かばんを選ばず持ち歩ける「薄さ」に惚れる製品です。

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はじめに:RP-PC104とは

RP-PC104はRAVPower製品初の「窒化ガリウム(GaN)」を半導体素材に用いたモバイル充電器。

窒化ガリウム(GaN)の半導体素材には「エネルギー効率が高い」「素材自体が発熱しづらい」など“優れた耐熱特性”があるとされています。

熱耐性に優れる→内部に組み込む放熱部品を少量化・小型化できる→高出力の製品をコンパクトサイズで実現できるということ。結果、窒化ガリウム(GaN)を用いた充電機器は小型軽量かつ高出力に対応できることが製品のウリ(メリット)としてうたわれています。

ちなみにRP-PC104は最大出力45WのUSB PD(USB Power Delivery)に対応。Surface GoやMacbookなどの充電にも使用できます。

「RP-PC104」のよいところ

ぼくが感じている「RP-PC104が優れているポイント」は2つ。

高出力の充電に対応

充電機器として意識せずにいられないのが出力の高さ。RP-PC104の最大出力は45Wで、携帯性も求められるモバイル充電器として“必要十分な性能”を備えています。

例えば最近ぼくが外出時によく持ち出すMicrosoft「Surface Go」。パッケージ同梱の純正充電器が対応する最大出力は24Wですが、RP-PC104(およびUSB PD対応ケーブル)を使うと同等以上の能力で充電できます。

▼Surface Goには28W(=20V×1.4A)で給電できる

RAVPower RP-PC104

またスマートフォンでも(USB PD規格をサポートしている製品なら)急速充電が利用可能。毎日持ち歩くNTTドコモ「Galaxy Note9 SC-L01」(バッテリー容量:4,000mAh)につなぐと出力値は12.5Wに。実測30分で約30%を充電できています。

▼Galaxy Note9には12.5W(=5V×2.5A)で給電できる

RAVPower RP-PC104

出力値自体はQuick Charge 3.0(QC3.0)対応充電器とセットにした場合より若干下回るものの、体感差はほぼナシ。スマホで使う充電機器としても十分な性能です。

▼QC3.0対応の充電器を使った場合は13.5W(=9V×1.5A)

Xiaomiの急速充電器

ちなみに3ヶ月間使ってきたかぎり、使用中に充電器が高温になったり、コイル鳴きのような異音を発したり、といった場面にも遭遇していません。

薄型軽量で携帯性バツグン

「USB PD対応」や「窒化ガリウム(GaN)採用」のモバイル充電器はRAVPower以外の会社でも取扱中。特に後者に該当する製品はもれなく「小型軽量」が製品の特徴としてうたわれます。

しかしRP-PC104が他製品と違うのは「小型軽量」というより「薄型軽量」に設計されていること。他社製品と比べた場合にフットプリント(縦横サイズ)は大きく映るものの、それを補う薄さは“RP-PC104ならでは”の魅力です。

▼厚みは(最厚箇所で)約15mm

RAVPower RP-PC104

僕は普段、ケーブル類やカードリーダーはLIHITLAB(リヒトラブ)のペンケースにまとめて持ち歩きます。本のように両開きできる設計のペンケースとはいえ、左右のボケットは平らなつくり。でもRP-PC104なら難なく収納することが可能です。

▼ペンケースのポケットにすんなり収まったRP-PC104

RAVPower RP-PC104

またふらっと近所に出かける際はPC用スリーブケースでSurface Goを持ち出すことも。こうした場合もPCバッグのポケットにスルリ収まるRP-PC104はとても重宝しています。

▼マチの小さいポケットでも無茶せず収納できる

RAVPower RP-PC104

余談ですが、RP-PC104のサイズや重さを購入前に確認したい場合、ぼく個人が比較対象としてオススメしたいのはクレジットカードやICカードなどの“プラスチックカード”。普段から財布に入れて持ち歩いているかはさておき、家には結構な枚数のプラスチックカードがある……なんて人が多いのではないでしょうか。

ちなみにRP-PC104をプラスチックカード(枚数)で換算すると「縦横サイズ」「厚み」「重さ」は次のようになります。

「RP-PC104」をプラスチックカード換算すると……

  • 縦横:プラスチックカードとほぼ同じ
  • 厚み:プラスチックカード約18枚分
  • 重さ:プラスチックカード約16枚分

▼フットプリントはプラスチックカードよりも若干小さい程度

RAVPower RP-PC104

▼重さは実測で約80g

RAVPower RP-PC104

▼プラスチックカードを16枚積み重ねると同じ数値になった

RAVPower RP-PC104

普段から「カードケース」「名刺入れ」などを携帯している場合であれば、荷物量としてそれらが1つ増えるくらいの感覚でもよいと思います。

「RP-PC104」の惜しいところ

一方で「RP-PC104の惜しいポイント」も2つ。

使用場所に制限あり

使い方の向き不向きとして気になるのがコンセントプラグの位置。プラグを折りたたんで収納できる設計はすばらしいものの、配置がやや微妙。利用シーンによって「周囲と干渉して差し込めない」「コンセントの挿し口を余計に塞いでしまう」なんて光景も目に浮かびます。

▼スターバックスコーヒーの長テーブル席にて。隣の口を塞ぎかけている

RAVPower RP-PC104

参考までに、コンセントプラグから本体端までの長さを実測してみました。よく使う場所があらかじめ想定できている場合には「そもそも単独で挿し込めるのか?」もぜひ確認しておきましょう。

▼プラグから上端までの長さは約16mm

RAVPower RP-PC104

▼プラグから左右端までの長さはそれぞれ約20mm

RAVPower RP-PC104

実勢価格が(まだ)高い

価格の高さも“マイナス要素”として気になります。

2019年4月時点ではまだ新しい技術ということもあり、全体的に高額で販売されている窒化ガリウム(GaN)採用のモバイル充電機器。その中でもRP-PC104は高い部類で、実勢価格は税込7,000円前後。

1度買ってしまえば万能に使いやすい製品とはいえ、正直「モバイル充電器にここまでのお金を出すか?」ということが購入を迷わせる最大の障壁になることでしょう。

「価格が安くなれば購入を前向きに検討」といった場合には、Amazon.co.jpで定期開催されているタイムセールを狙ってみるのがオススメです。